エンジニアがフリーランスで年収1000万円になるための稼ぎ方
- 大和賢一郎 著
- 定価
- 1,848円(本体1,680円+税10%)
- 発売日
- 2016.11.29[在庫なし] 2016.11.22
- 判型
- 四六
- 頁数
- 200ページ
- ISBN
- 978-4-7741-8579-8 978-4-7741-8620-7
サポート情報
概要
会社員時代は残業代込みでの年収600万円だったが、所属14年目で配属先の事業所が突然閉鎖、飛ばされた部署では仕事がなく孤立し、辞めざるを得ない状況に追い込まれ、退職……
―― それから3年後にフリーランスのエンジニアとして年収1000万円を稼げるようになった著者はどのような考え、行動しているか?
会社に属さずエンジニアとして働くことのリアルとノウハウを、実体験をもとに、あますことなく教えます。
こんな方にオススメ
- 今の会社で働き続けることに不安がある方
- フリーランスになろうか迷っている方
- 会社を辞めても食べていける具体的な方法が知りたい方
目次
はじめに
第1章 これがフリーランスの「現実」だ
- リストラされる「人が余っている会社」、募集をしているのに「人が足りない会社」
- フリーランスでも常駐案件なら会社員と変わらない
- 人間関係のしがらみをどう考えるか
- 「フリーランスになったら年収2倍」は早とちり
- フリーランスは経費を使って節税できるが、やりすぎると……
- フリーランスでもローンはできる
- 正社員とフリーランスのメリット&デメリット比較
- コラム 得意分野がない、特定ベンダーに依存するエンジニアは失業リスクが高くなる
第2章 地雷を踏んでわかった「仕事を獲得する最良の方法」とは
- 仕事の獲得方法は「自分で営業」「クラウドソーシング」「エージェント」の3つ
- 「フェイスブックで集客」はNG
- クラウドソーシングで「手を出してはいけない案件」の5つの特徴
- エージェントを使うのは「無料で紹介してもらう」のではなく「お金で人脈を買う」ため
- 自分のウェブサービスで稼ぐ実力があれば、常駐案件で年収1000万円以上は堅い
- 知らないと危険! 業務委託と業務請負の違い
第3章 最小限の労力で最大の成果をもたらすエージェントの秘密
- エージェントの9つの役割
- 自力で営業する場合の日数換算で月12万円かかるなら、エージェントへの仲介料と同じ
- なぜ、エージェントの価格交渉力は強いのか
- 個人なら値切られる「保証料」がエージェントには上乗せされる
- 良いエージェントを見つける9つのポイント
- コラム エージェントと仲良くなれば、副業も紹介してもらえる
第4章 良質な案件を効率的に獲得するコツ
- どのエージェントを経由しても同じ案件にたどり着けるが……
- なぜ、案件探しはネットで完結しないのか
- 「オメガ・サーチ」で案件を一括検索すれば効率的
- 希望する条件としてどんなことを伝えればいいか
- 同時に複数案件紹介されるのが通例、選り好みせず会ってみる
- エージェントが急募する「下流工程」案件は、決まりやすく、契約期間が延びる可能性大
- フリーランスが管理業務に向かない3つの理由
- 案件メールに書かれている隠語の意味とは
- 「エンド直」かどうかを確認する
- 参画して「これはダメだ」と思ったら
第5章 成功する商談の傾向と対策
- 自分という価値ある商品を、自信をもって販売する
- 商談に臨むにあたっての3つの心構え
- 好印象を与えるスキルシートの書き方
- 商談の具体的な流れ
- 「エンジニアを採用するのはエンジニア」だから注意したい話し方
- さりげなく自己アピールする質問テクニック
- 「前の現場を抜けた理由は何ですか?」と聞かれたら
- 同時に3人の「抱き合わせ商談」の攻略法
- コラム プレゼンスキル向上には、自分の話す姿を動画で撮影して分析する
第6章 現場に入ってから契約を延長し続ける方法
- 最初の1ヶ月で信頼を得るための3つのポイント
- 現場で学ぶべきは、スキルやノウハウではなく、「現場独自の運用ルールや考え方」
- 「データ抽出」の能力も鍛えておこう
- 「わからない」と言えるエンジニアは「わかることはわかっている」と認めてもらえる
- 忙しいデザイナーのためにHTMLやCSSのコーディングを手伝う
- 「ディレクターが出す仕様は常に正しい」という前提で、実現方法だけを考える
- 労働時間を考えるために欠かせない「精算の時間幅」の概念とは
- 残業は、お金のためではなく、信頼を勝ち取るためにやる
- コラム A社の正社員→B社のフリーランス→B社の正社員という道も
第7章 これからフリーランスで働くなら知っておくべき5つのこと
- 日本で働くなら、英会話を学ぶよりも技術力を磨く
- コーディングのスピードを上げるために必要なのは「タイピング」より「情報整理」
- 「週末起業」でプログラミングスキルだけでなく営業やマーケティングを学ぶ
- 副業に費やす時間を作るには、クラウドソーシングで他人の労働力を安く買う
- 収入を安定させるためには確定申告と社会保険の知識が欠かせない
- コラム せっかく大企業にいるなら、部署異動を希望したほうがトク
あとがき
プロフィール
大和賢一郎
フリーランスITエンジニア。1977年生。国立八代工業高等専門学校・情報電子工学科卒。日立製作所に14年勤務後、2012年に独立して「東京ウェブ制作」を設立し、代表を務める。2013年より常駐案件に参画。取得資格は、テクニカルエンジニア(ネットワーク)、第二種情報処理技術者、MCP認定技術者。プログラミングスクール「コードキャンプ」講師。著書に『ハイペース仕事術』(すばる舎)など。「めざせ!会社の星」(NHK教育テレビ)などマスコミ露出も。
ホームページ:http://kenichiro-yamato.jp
著者の一言
「会社を辞めたら、食べていけるのだろうか……」
サラリーマンならだれもが感じる不安。IT業界のエンジニアも例外ではありません。
自分の技術が他社で通用する保証などない。
万が一リストラされたとして、その後の人生で正社員時代と同額の年収を稼ぎ続けることは可能なのか?
この疑問に悩まされるエンジニアは少なくありません。かつての私もそうでした。
私は1977年生まれ、Web系のITエンジニアで、サーバーサイド言語のプログラミングを専門としています。国立高専で情報電子工学を学んだ後、1998年に日立へ新卒入社し、14年勤めました。スキルは、HTML/CSS/JavaScript/Perl/Ruby/PHP/Java/MySQL/Linuxなどを身に付けています。SEとして、インフラや上流工程の経験もあります。肩書きは主任でした。周囲からの信頼も厚かったし、仕事は楽しかったです。
しかし勤続14年目になり、配属先の事業所が突然閉鎖。飛ばされた部署では仕事がなく孤立し、「仕事もお金もないんだから、お前を食わせる余裕はない」「もうこれ以上、人は要らないんだよ!」と罵倒される日々。それから違う部署を転々としつつも、どこも似たようなシャッター通りで、溢れかえる社内ニートたち。もはや袋のねずみ。結局、辞めざるをえない状況に追い込まれ、退職。「やはり終身雇用は崩壊していた」ことを強く実感しました。
それから3年後。私はフリーランスのエンジニアとして、年収が1000万円になりました。銀行口座には、毎月85万円が振り込まれます。
会社員時代の年収は、残業代込みで600万円でした。フリーランスの年収1000万円には社会保険料や福利厚生費が含まれていますが、その分を差し引いても、ほぼ会社員時代と同額以上の年収を得ていることになります。食べていくには十分な金額です。
私自身、会社を辞める前は「フリーランスは安くこき使われる」「とてもじゃないが生活できない」と決めつけていました。しかし、現実は違いました。今では「辞めても大丈夫だった」と感じながら、正社員時代とさほど変わらない、充実した毎日を過ごしています。
あなたは「フリーランス」という言葉に、どのようなイメージを抱いているでしょうか。かつての私が抱いていたような「低収入」「不安定」「孤独」といったネガティブな印象でしょうか。それとも、「稼げる」「楽しい」「自由」といった明るい未来でしょうか。本書では、「私自身がフリーランスになってみて、実際のところどうなのか?」を包み隠さず公開しています。次のようなITエンジニアの方が読者対象です。
・大企業の正社員
・リストラされそうで怖い
・会社にしがみつきたくない
・フリーランスになろうか迷っている
・辞めても食べていける具体的な方法が知りたい
IT業界で生涯「求められる貴重な人材」として働き続けたいエンジニアにとって、本書が参考になれば幸いです。