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第6回 干支にまつわるお話

十二支が日本に伝わったのは,六世紀の半ばとされています。しかし,「十二支があの動物なのはどうしてか? 」と誰しもが一度は疑問に思ったことがあるかと思いますが,日本では次のような話が伝わっています。

むかしむかし,神様が動物たちにお手紙を出しました。「元旦の朝,新年の挨拶にやってきなさい。一番早く来た者から十二番目の者まで,一年の間,その動物の年にしてあげましょう。」

神様は,新年の挨拶にきた,はやいものから12種類の動物をその年を象徴する動物(えと)と決めるという案内を出したのです。

この案内をもらった動物たちは,自分が一番になろうと元旦が来るのを待っていました。

さて,元旦前夜,牛は歩くのが遅いので一足早く出かける事にして,夜のうちから支度をして出発しました。それをこっそり見ていたのがねずみです。牛の背に飛び乗り,一緒に神様の御殿へとむかいました。牛が神様の御殿に着いてみると,まだ誰も来ていない様子。自分が一番だと喜びました。

元旦の朝,門が開きました。その時,こっそりと牛の背中に乗っていたねずみが飛び降りて門の中に入り,一番になりました。それで牛は二番,それから虎,兎,龍,蛇,馬,羊,猿,鶏,犬,猪の順で到着したのです。

ねこは一日遅れで到着し,仲間に入れませんでした。ねこは,神様のところに行く日を忘れてしまったので,ねずみに訊いてみると,ねずみは,わざと一日遅れの日を教えたのです。今でもねこがねずみを追い回すのは,そのためだとか。

作り話とはいえ,とても面白いお話です。

元来,十二支は,十二年で天を一周する木星の軌道上の位置を示すためのもので,「年」を数えるためのものだったのですが,やがて「月」や「時」を数えることにも用いられていきました。そうした暦としての役割を民衆に浸透さえるために,覚えやすく馴染み易い動物に替え文献を書いたことが始まりだとされています。日本でも江戸時代までは,年月日,時刻,方位を表すのに動物が使われていました。

年賀状では,「A HAPPY NEW YEAR」というように英語を使用します。特にカジュアルなデザインのものには,そのような文言が好まれます。では,各干支を英語で現すとどうなるのでしょう? ご存知ですか?

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