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デザインからコードへ。効果的な実装のためのクリエイティブガイド

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新刊「ワンランク上を目指す CSSクリエイティブ・デザイン」が発売されます。Webデザインに興味のある方は,ぜひ書店でも手にとってご覧いただければ幸いです。本書内容を紹介するために,本書の「まえがき」を掲載させていただきます。

「ワンランク上を目指す CSSクリエイティブ・デザイン」
まえがき

(X)HTMLやCSSといったWeb標準技術を利用するメリットのひとつとして「構造とデザインの分離」という言葉をよく耳にします。これは「文書の構造は(X)HTMLに,レイアウトなどの装飾はCSSに」といったように,それぞれを別のデータに持たせることによるメリットを謳ったキーワードです。しかし,(X)HTMLやCSSによるWebサイトを効果的に構築するためには,構造とデザインを「分離」することよりも先に必要とされることがあります。それは,構造とデザインの「一致」です。

本書は,デザイナーやエンジニアの方々を対象に,デザインからコードへ落とし込む実践的な技術を解説した本です。そして根底のテーマに,この「構造とデザインの一致」というキーワードがあります。

構造とデザインを一致させるとはどういったことでしょう。また,そのためにクリエイターに必要とされるスキルは何でしょう。Chapter.1では,まずこの概念について掘り下げました。それを踏まえた上でChapter.2からは,合計7つのサンプルを交え,実際にコードへ落とし込んでいくまでのワークフローを詳解しています。扱うサンプルのクオリティにも気を配り,筆者が関わった実案件も取り上げることで,より現実に即した内容となるよう心がけました。

特にChapter.4-2では,他の書籍ではあまり取り上げられることのないCSSのモジュール化に焦点を当て,大規模なサイト構築におけるワークフローを解説しています。これは解説を行う著者自身が,実際に仕事として携わった案件をサンプルとして扱わない限り,書籍で取り上げることが困難な領域です。今回は,技術評論社のコンテンツサイト「gihyo.jp」の制作に筆者自身が携わることで,その解説を実現することができました。

本書の存在が,デザインとコードのよりよい関係性を築き,ワンランク上のCSSレイアウトを実現するための一助となれば幸いです。

2007年7月 河内正紀