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『10日でマスター Live2Dモデルメイキング講座』刊行記念 fumi+リムコロ+巻羊 スペシャル鼎談 『キャラクターを動かすのって楽しい!!』

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2019年12月某日,イラストレーター&Live2Dデザイナーのfumi@fumi_411さん執筆の10日でマスター Live2Dモデルメイキング講座の刊行を記念して,本書に推薦文を寄せていただいた漫画家・リムコロ@rimukoroさん,イラストレーター・巻羊(@rollsheeeep)さんをお迎えし,⁠Live2Dの楽しみ方」⁠キャラクターが動く面白さ」から「VTuber」⁠バ美肉」の誕生と現在,さらにはイラストや漫画にかかわる人のPRや表現の可能性についてお話いただく三者鼎談をお届けします。

⁠10日でマスター Live2Dモデルメイキング講座』⁠fumi・著)技術評論社・刊 内容ダイジェスト

Live2Dとの出会い

fumi専門学校の卒業制作を考えているときに,4Gamer※1でイラストを動かすツールがあるという記事でLive2Dを知って,面白そうじゃんってなったのがきっかけです。

Live2D社※2さんにポートフォリオと卒業制作の企画書を持ってアポを取ってみたところ,⁠うちでバイトしながらLive2Dを覚えてみる?」と学生の自分をとても快く受け入れてくれて,そこではじめてLive2Dに触れました。当時はマニュアルすらなくて,いろいろな出来上がってるモデルを解体して見様見真似で勉強して,2か月くらい必死でバイトをしながらLive2Dを習得しましたね。

巻羊それは貴重ですね。

fumiまだ,Live2Dを使ったゲームがほとんど出てない頃だったと思うので,そういった意味でも貴重な経験だったと思います。

巻羊ソーシャルゲームの流行が「Live2Dを使ってイラストを動かすこと」を一気に広めましたね。

リムコロ立ち絵が動く豪華さみたいなものが出てきたよね。それからの「VTuber※3⁠」のブームで,ゲームを作る人だけでなくより多くの人に使われていった印象があります。

巻羊僕はペイントソフト以外を習得しようかなーと思っていたタイミングで,VTuberを知り,それがきっかけでLive2Dを勉強しました。映像作品を作るのであればLive2Dの公式のマニュアルだけでもわかるかなという感じだったんですけど,やりたいことがFaceRig※4で使えるモデルの作成だったので,ネット上に散らばってるTIPSを拾い集めて独学で作り上げました。ちょうど2年前くらいだったけど,当時は参考にできるところが本当に少なかったですね。

リムコロ僕は巻羊くんがきっかけですね(笑⁠⁠。巻羊くんが僕のモデルを作ってくれた後に,自分でも色々とモデルを編集しようと思って,ネットでLive2Dの勉強をしました。そこそこ扱えるようになりましたよ(笑⁠⁠。

巻羊Live2Dはペイントソフトを使っている人ならわかりやすいソフトだと思います。

リムコロあとは3DソフトやFlash※5などを触ってた人がわかりやすいのかなって思います。レイヤーと制御点の概念がわかっている人であれば,すんなりと入れるソフトですね。

※1
4Gamer.net。総合ゲーム情報サイト。
※2
株式会社Live2D。Live2Dの開発元。当時は,株式会社サイバーノイズ。
※3
バーチャルYouTuber。
※4
Webカメラの前の人の顔の動きや表情を3Dや2Dのアバターに連動させるソフト。
※5
Adobe Flash。メディアコンテンツ作成ソフト。現在は,Adobe Animateという名称。

3Dにはない良さがある

fumiLive2Dを知った頃に「サモンナイト5※6⁠」でLive2Dが使われていて,黒星紅白先生のイラストがそのまま動いてゲームになってることにめちゃくちゃ感動したんですよ。昔はどんなキャラデザでも3Dになるとなんか違うよね感が結構あった。Live2Dの登場で,イラストレーターさんの持つ味,イラストのテイストをそのまま活かして動かせるようになった。そこが,Live2Dの一番の魅力だと思いますね。

リムコロ最近の3D技術は進化してきましたけど,それでもキャラデザした方のイラストが「かなり高めの再現度で動いている」感じではあるんですよね。Live2Dなら「あの人のイラストがそのまま動いている」という感動がありますね。

fumiですね。

リムコロあと,描く側としても感動が大きいんですよ。

巻羊自分がデザインしたキャラを動かすってなったときに,いきなり3Dでやろうとするとハードルが高いと思うんです。その点,Live2Dは自分のイラストがそのまま動かせる。

Live2D操作画面

Live2D操作画面(1)

Live2D操作画面(2)

リムコロ自分のイラストがそのまま動いていて,⁠めっちゃ可愛い,これやばいな……」ってなるのは,Live2Dだからこそ味わえる感覚ですね。

巻羊VTuberさんを運営されている企業に自分のイラストを納品したときも,Live2Dで動いたものが出てくると,⁠あっ,自分が想像していたよりも可愛く動く!」という感動があります。3Dでは出てきづらい可愛さっていうのがあると思うんですけど,Live2Dはそういった可愛さがそのまま出てくる。最近はLive2Dの後に3D化されるVTuberの方が多いんですけど,決して踏み台的な意味合いではなく,Live2Dだからこそ出せた良さ,その上での3Dになったときの良さみたいなのがあるんじゃないかな。3D化だけじゃ出せないような良さが,Live2Dを挟むことで生まれている気がしますね。

巻羊さんがキャラクターデザインを担当した「にじさんじ/語部紡」⁠いちから株式会社⁠

※6
2013年にPSP(PlayStation Portable)用ゲームソフトとして発売されたサモンナイトシリーズのナンバリング5作目。キャラクターデザインは「黒星紅白」が担当。

著者プロフィール

fumi(ふみ)

イラストレーター&Live2Dデザイナー。
ゲーム会社にてLive2D使用ゲームの立ち上げ,アドバイザーやモデルの作成を行い,現在はフリーで活動。VTuberキャラクターモデル制作,VTuberキャラクターデザインや1枚イラストを担当する。主な仕事に「バトルガールハイスクール」(コロプラ)Live2Dのメインデザイナー,「にじさんじ/葉山舞鈴」(いちから株式会社)キャラクターデザイン,制作したモデルに「ホロライブ Live2D/湊あくあ/潤羽るしあ/赤井はあと/アルランディス」(カバー株式会社),個人Live2Dモデル「柊涼(らぎちゃん)/富士フジノ(宙見ジノ)/ 96猫(黯希ナツメ)」その他多数。

Webサイト,Twitter:@fumi_411Pixiv


巻羊

イラストレーター。元ゲーム会社所属,現在はフリーで活動。
「りむとまき channel」の,バーチャルイラストレーター「まきちゃん」。主な仕事に「グリムノーツ」「グリムエコーズ 」(スクウェア・エニックス)キャラクターデザイン,「にじさんじ/でびでび・でびる/語部紡」(いちから株式会社)キャラクターデザイン,その他多数。

Webサイト,Twitter:@rollsheeeepPixiv


リムコロ

漫画家。
「りむとまき channel」の,バーチャル漫画家「りむちゃん」。コミックNewtypeで『世話やきキツネの仙狐さん』(株式会社KADOKAWA)連載中。同作品は2019年にアニメ化,さらにヒロインの「仙狐さん」がGugenkaよりVR/ARデジタルフィギュア化され話題。

Twitter:@rimukoroPixiv


りむとまき channel

りむちゃん,まきちゃんのコンビで贈るYouTubeチャンネル。
ゲームしたり雑談したり,イラストや漫画原稿の配信などを行っている。「バーチャル受肉布教」の動画は,現役のイラストレーターに限らず,絵心のある人に「Live2D」の存在を広め,話題となった。

URL:https://www.youtube.com/channel/UCRrJOT-K38VNeS3ukQARIZw/

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2019

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