デジタルブランドマネジメント

第7回 CTA:ウェブサイトの成功を決定するたった一つの要因

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ウェブサイトの成功は何で決まるでしょうか。集客した人数? 訪問者が過ごした時間の長さ? 素晴らしいコンテンツを通じて多くの人を引き付け,美しいプレゼンテーションでどれだけの信頼を獲得しても,訪問者を顧客に変えることができなければ何の意味もありません。では,訪問者の顧客化において,ウェブサイトの成功と失敗を分けるたった一つの要因とは何なのでしょうか。

成功するウェブサイトは多くの訪問者に最も重要なビジネスゴールを達成するアクションを取らせることができます。説得力のあるCTA(コールトゥアクション)が存在する場合にのみ,訪問者は自らの意志でアクションを起こします。ウェブサイトがパフォーマンスを発揮できない主な理由はここにあるのです。多くのウェブサイトは単にCTAを欠いており,訪問者がアクションを起こす手段を与えていません。またはCTAが弱く,アクションを喚起できずにいます。ウェブサイトのコンテンツやルック&フィールを変更しようと考える前に,CTAの改善を行うべきです。

CTAを改善する際にはいくつかの要素を考慮しなければいけませんが,最も重要なのはバリューです。 訪問者はバリューが提供されている時のみにアクションを起こします。バリューは「コストとベネフィットの差」と定義できます。コストよりベネフィットが多い場合にのみ,バリューが存在するのです。したがってバリューを生むためには,ベネフィットとコストの両方を考慮し,CTAをデザインしなければいけません。

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ベネフィットは6つのグループに分類することができます。金銭,時間,魅力,楽しさ,自信,そして新しいことを行う能力。コミュニケーションがこの6つのベネフィットを一つでも表現していなければ,変更するべきです。複数のベネフィットが存在する場合は,訪問者が最も価値を感じるものを選びましょう。

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コストは金銭的な損失だけでなく,訪問者がアクションを達成するために費やす時間や労力をも意味します。タスクが多くの時間と労力を必要とする場合,バリューは減少します。訪問者に取らせるアクションは可能な限り簡単で早く達成できるよう設計され,伝えられるべきです。

CTAについて,インバウンドマーケティングという書籍ではVEPA (V = Value, E = Easy to Use, P = Prominent, A = Action Oriented)というフレームワークを使って同じようにバリューとコストについて説明していますが,さらに2つの重要な要素を紹介しています。1つは"Prominent"(目立つ)です。これはCTAの実際のデザインや配置を通じて,その可視性と考慮される可能性を最大化させることを指しています。もう1つは"Action Oriented"であり,訪問者に命じられた感覚を持たせることで,アクションを起こすことに安心感をどのように与えるかということです。

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ProminentなCTAはそのサイズ,カラー,コントラスト,フォント,レイアウト,そしてエフェクトを最大限に活用し,訪問者の注意を引きます。サイズの大きなCTAは目につきやすく,独特の色は,他の要素との区別に役立ちます。高いコントラストは自然に視線を集め,太いフォントはより強くアクションを命じます。正しい配置はCTAの可視性を高め,立体のエフェクトはボタンを目立たせ,⁠押せるもの」として認識させます。

Action OrientedなCTAは,明確な動詞を用いることでアクションを命じることができます。訪問者はその指示を受けることで,アクションを進行しやすくなるのです。

ウェブサイトの成功はCTAに大きく左右されます。すべてのページに適切なCTAを設置し,訪問者を一段階ずつ購入に近づける必要があります。ベネフィットを明確に伝え,コスト(またはその印象)を下げることでバリューを作ります。注意を引くようCTAをデザインし,自信を持って訪問者にアクションを命じましょう。

まとめ

  • ウェブサイトの成功はCTAに大きく左右される
  • CTAに最も重要な要素はバリュー
  • バリューはコストとベネフィットの差から生まれる
  • ベネフィットは6つのグループ(金銭,時間,魅力,楽しさ,自信,新しい事を行う能力)に分類することができる
  • コストは金銭的な損失だけでなく,アクションに費やす時間や労力をも意味する
  • CTAはそのサイズ,カラー,コントラスト,フォント,レイアウト,エフェクトを最大限活用し,目立つようデザインする
  • CTAは訪問者に命じるように明確な動詞を使い,行動を喚起する

著者プロフィール

荻野英希(おぎのひでき)

デジタルマーケティングエージェンシー,FICC inc. 代表取締役社長。
デジタルがブランドをどのように強化し,その役割はブランド毎にどう異なるのか? デジタルブランドマネジメントの仕組みを検証する。

URLhttp://www.ficc.jp/

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