効果測定 虎の巻

第6回 コンバージョンの測定(後編)

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第5回前編ではコンバージョンの測定方法や直接コンバージョンと間接コンバージョンについて説明しました。

後編ではもう少し詳しくコンバージョン測定について見ていきましょう。

2つのコンバージョンの考え方

コンバージョンには2つの見方があります。

コンバージョンを中心に流入元の効果を測定する見方と流入元からコンバージョン数(率)を測定する見方です。 これは間接コンバージョンで説明したポストクリック効果と関連があります。

例を挙げて違いを説明しましょう。

 間接コンバージョンの計測

図 間接コンバージョンの計測

上記の図の場合,ユーザは5月1日にバナー広告,5月3日に自然検索キーワードからサイトを訪問して5月5日にコンバージョンしています。 コンバージョンを基点に見た場合は以下のようなレポートになるでしょう(ツールによってどれを流入元とするかは異なります)。

 コンバージョンを中心にレポート

図 コンバージョンを中心にレポート

しかし,流入元から見た場合はつぎのようになります。

 流入元を基点としてレポート

図 流入元を基点としてレポート

流入元から見てコンバージョン数を合算すると3になります。 どれをコンバージョンの流入元とするかは測定ツールで違いがあります。 広告のみを測定するツールとサイトへの流入全体を測定できるツールでコンバージョンに差が出るのは流入からコンバージョンを見るか,コンバージョンから流入元を見るかで誤差がでる場合が多いようです。

計測ツールが間接効果をレポートできる場合は仕様を確認しておきましょう。

各流入元のコンバージョン測定

コンバージョン測定の仕組みが理解できたら,流入元別の測定項目を決めましょう。

  • 広告のコンバージョン

広告毎に出稿先,クリエィティブ,期間などとひもづけて測定できるようにしておきましょう。

以下のような項目が広告別にあるとよいでしょう。

広告ID 広告名称 媒体名 クリエィティブ(可能であれば費用)

広告効果の測定の項目
  • インプレッション数(媒体側から入手)
  • 流入数(広告クリック数)
  • コンバージョン数(できれば間接と直接)
  • 直帰率
  • 検索連動型広告のコンバージョン

ここで重要なことは,自然検索(オーガニック検索) と検索連動型広告を区別できるようにしておくことです。 利用しているツールに区別する機能があればいいのですが,ない場合は区別する方法を考えておかなければなりません。

最も簡単な方法は検索連動型広告出稿時のリンク先URL(ランディングURL)に検索連動型広告とわかる識別子をURLパラメータで与えておくことです。識別子がリンク先URLに含まれている場合は 検索連動型広告としてカウントします。

もう一つは検索連動型広告からの流入時に実際にユーザが検索エンジンで検索したフレーズを取得することです。 このデータはSEO/SEMの施策に有用なデータとなります。

検索連動型広告の測定については次回 「SEO/SEMの効果測定」で詳しく触れたいと思います。

検索連動型広告の測定の項目
  • インプレッション数(媒体側から入手)
  • 流入数(キーワード広告クリック数)
  • コンバージョン数(できれば間接と直接)
  • 直帰率

検索連動型広告の測定については次回 「SEO/SEMの効果測定」で詳しく触れたいと思います。

その他のコンバージョン

広告以外の流入元のコンバージョン測定には以下があります。

  • 自然検索キーワード
  • 流入元のホスト(ページ)
  • アフィリエイト
  • メール(メルマガ)
  • RSSリーダー
測定項目
  • クリック数
  • コンバージョン数
  • コンバージョン率
  • 直帰率

自然キーワードはキーワード毎,検索エンジン毎にレポートしておく必要があります。 これらの流入元も広告と同様に集計してコンバージョン数(率)を出せるようにしておきましょう。

コンバージョン属性

コンバージョンしたユーザの属性データがわかると, ウエブのアクセスデータと顧客データベースや商品データベースなどの外部データとの突き合わせが可能になり,分析の幅が広がります。 属性データとしては次のデータが挙げられます。

  • 時間
  • 注文番号(資料請求番号や顧客番号)
  • 金額
  • 数量
  • その他属性データ(会員・非会員の区別など)

この属性データと流入元のデータを付き合わせることによって,有用なマーケティングデータを得ることができます。 例えば,流入媒体別の売上金額/コンバージョン率,会員区分別のレポートを作成することができるでしょう。

コンバージョン属性を抽出できる測定ツール(サービス)もありますので,ツールベンダーや代理店に確認してみてはいかがでしょうか。

第7回は 「SEO/SEMの効果測定」について説明します。

著者プロフィール

山田賢治(やまだけんじ)

(株)アクティブコア 代表取締役社長。パッケージベンダーにてRDBMSのカーネルの開発,海外勤務を経て,データウエアハウス専用DBMS事業の立ち上げ,分析アプリケーションの設計・開発に携わる。

その後,インターネット系ベンチャーの技術部長を経て2005年に(株)アクティブコアを設立し,代表取締役社長に就任。現在は同社の経営全般および製品の設計・開発に奮闘中。

URL:http://www.activecore.jp/

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