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第115回 Processing Hour of Code,Mercedes-Benz connect me Hamburg. ,のらもじ発見プロジェクト

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いよいよ2013年も終わりに近づき,忙しい毎日を迎えながらも,年末年始の大型連休をどう過ごそうかとワクワクしている今日このごろ,皆様いかがお過ごしでしょうか。今回も個人的に感じた,素晴らしいサイトの特徴をいくつかお話したいと思います。

楽しく学べる,Processingの世界

Processing Hour of Code | Home

ビジュアルデザインやインタラクションデザインなどの分野におけるプログラミングに特化した,オープンソースのプログラミング環境である「Processing」の基礎をわかりやすく解説する『Processing Hour of Code』です。

図1 「Processing」を初歩から解説している『Processing Hour of Code』

図1 「Processing」を初歩から解説している『Processing Hour of Code』

credits:Daniel Shiffman, Scott Garner, Jesse Chorng, Graham Mooney, Scott Murray, Casey Reas

ウェブサイトでは,動画で「Processing」を使った実例を説明しながら,実際にコードを実行して,基本的な「Processing」のプログラミングを学べる仕組みになっています。プログラミング学習の動画にしては,良い意味で飽きさせない動画になっており,少しでも興味があれば,非常に楽しく学習できるのではないでしょうか。

図2 動画やコードを見ながら,楽しく「Processing」が学べる

図2 動画やコードを見ながら,楽しく「Processing」が学べる

「プログラミング」は,未来の「読み・書き・そろばん」となるか

アメリカでは,12月9日からComputer Science Education Week(コンピュータサイエンス教育週間)が始まりました。「K-12」と呼ばれる幼稚園から第12学年(日本の高校3年生に相当)までの生徒がコンピュータサイエンスに触れるためのプログラムですが,この教育週間に合わせて始まったのが,Code.orgによるキャンペーン,「Hour of code(コードの時間)」です。

これはアメリカで生徒を教える教師全員に,「コンピュータサイエンスとプログラミングを生徒たちに教える時間を確保するよう求める」というもので,バラク・オバマ大統領をはじめ,ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグ,有名俳優などが登場するプロモーションビデオが話題となっています。

有名人が多数登場して話題となった「Hour of code」の趣旨を説明した動画

動画に登場するのは誰もが知っている有名人ばかりで,このキャンペーン自体にかなりの力が入れられていることがわかります。もちろん,動画の豪華さだけでなく,GoogleやMicrosoft,Appleなど,多くのコンピューター関連企業がこのキャンペーンに参加しています。また,先程紹介した『Processing Hour of Code』も,このキャンペーンの一環として制作されたコンテンツです。

アメリカでは,こうした若年層に対するプログラミング教育が非常に活発です。また教育だけでなく,以前この連載でも紹介したCodecademyのようなプログラミング学習サービスも次々と登場しており,国全体でプログラミング能力を身につけさせようとする熱意を感じます。

日本ではプログラミング自体が「特殊な能力を持つ人がすること」という考えがまだ残っており,誰もが気軽に始めるという状況ではありません。とはいえ,日本でも,基礎的な能力・学力としての「読み・書き・そろばん」があるように,論理的な思考を育むための基礎学習として「プログラミング」が広がり,やがて当たり前の時代となる日が近づいている気がします。

ネットで手軽に車が買える時代へ

Mercedes-Benz connect me Hamburg.

2013年12月3日,ドイツの自動車メーカーDaimler AGが開始した自動車のネット販売サイト,『Mercedes-Benz connect me Hamburg.』です。

図3 Daimler AGによるが開始した自動車のネット販売サイト『Mercedes-Benz connect me Hamburg.』

図3 Daimler AGによるが開始した自動車のネット販売サイト『Mercedes-Benz connect me Hamburg.』

ドイツ・ハンブルクのMercedes-Benz販売代理店を通じて,「Mercedes-Benz」ブランドの高級車である「A-Class」「B-Class」「CLA-Class」「CLS Shooting Brake」の4車種が,ウェブサイトから購入(またはリース契約)が可能となります。各車種とも標準仕様モデルのみを販売するため,納車時間は1ヶ月ほどで済むということです。

ネット販売で"若年層の自動車離れ"は止まるのか

『Mercedes-Benz connect me Hamburg.』で販売される各車種の価格は,既存の販売店への配慮として,値下げされてはいません(販売店と同価格)。つまり,今回のネット販売は,あくまでも"新たな車の販売手段の提供"と"ネットで車が購入できるという利便性"をアピールしていると考えられます。

図4 「Mercedes-Benz CLS」購入時には「ベルリン・ファッションウィーク 2日間のVIPチケット」が特典として与えられるが,車両の価格は販売店と変わらない

図4 「Mercedes-Benz CLS」購入時には「ベルリン・ファッションウィーク 2日間のVIPチケット」が特典として与えられるが,車両の価格は販売店と変わらない

日本でも"若年層の自動車離れ"という言葉を目にすることが多くなってきていますが,この『Mercedes-Benz connect me Hamburg.』が開始されたドイツでも状況は似ているようで,「新車購入層のうち,30歳未満はわずか7%弱」というのが現実です。

すでにMercedes-Benz以外のヨーロッパの各自動車メーカーも試験的に車のネット販売を行っており,こうした流れがいずれ日本に波及しても不思議ではないでしょう。新たな販売手段を用意することで,若年層への販売台数が増加していくのかどうか,注視していきたいと思います。

著者プロフィール

Lançamento(ランサメント)

国内外のウェブサイトを日々紹介する Blog『Lançamento』を運営する,自称“フリーランスという名の無職”。目指すは“エクスペリエンスデザイナー”(O'REILLY『Web情報アーキテクチャ』11ページ参照)。2008年の“ジェフの奇跡的な残留”を目の前で見たサッカー好き。

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