小飼弾のアルファギークに逢いたい♥
#17 Mahalo.com Jason Calacanis
今回のゲストは,人力検索型サイトMahalo.comの創業者でありCEOのJason Calacanisさんです。Jasonさんは,ガジェット系ブログEngadgetなどを擁するブログネットワークWeblogs,Inc.(後にAOLが買収)の共同創業者,ポータルサイトNetscapeのマネージャなどを務めた起業家です。
Code Jam
Jason:(弾さんの名刺(注1)を見て)こりゃ良い絵だ!
弾:ありがとう。
編:(雑誌を見せながら)こういう雑誌のインタビューです。
Jason:すばらしい! アメリカにはないんだよね,こういうのが。
弾:Web開発もしているの?
Jason:かつては。1988年から1993年は,LANを手がけてた。Banyan VINESとか,Novell Netware(注2)とか。Token Ringとか,10Base-5(注3)でEthernetとか…。
弾:あのぶっとい。
Jason:あのぶっとい(笑)。ああいうのを工作してた。カシメ(注4)は任せろ(爆笑)。
弾:もうエンジニア的な仕事はやってないの?
Jason:デザインはやってる。仕様を起こしたりとか…。開発者に細かく口をはさむようなことはもうやってない。その代わり,彼らには方法論を提示している。たとえば今開発しているプロジェクト。まず3人に「どう設計したい?」と尋ねる。彼らは似たような案を持ってくるのだけど,ここで彼らには「お互いの案を見せてはならない」と言明しておく。ある者はMySQLを使いたがったり,別のものはAmazon EC2を希望したり…そのうえで,彼らにピアレビュー(注5)をしてもらう。そうすると,そこからお互いの一番良いところが上手にかみ合った,1つのアイデアができあがる。
僕らはそれをCode Jamって呼んでる。デザイナや開発者のチームを10名ほど集めて,1週間好きにやってもらう。月曜から金曜まで。土曜日にはバーベキュー。
弾:土曜日も働くの?
Jason:Code Jam明けの土曜日は(笑)。いつもってわけじゃない。で,土曜日にTesla(注6)に乗って…。
弾:Tesla持ってるの?
- 注1)
- http://www.dan.co.jp/~dankogai/にある似顔絵。
- 注2)
- Banyan VINSE,Novell Netwareともに,TCP/IPが普及する前に普及していたネットワークプロトコル。
- 注3)
- かつてのパラレルケーブルのように太いケーブル。
- 注4)
- ネットワークケーブルとモジュラープラグを,専用工具を用いて圧着する作業。
- 注5)
- 同僚間のレビュー。
- 注6)
- 電動スポーツカー。http://www.teslamotors.com
3つの質問
Jason:16台目に生産されたマシンを。とにかくTeslaに乗ってオフィスに出向いたら,彼らに3つの質問をする。
- この1週間に成し遂げたのは何?
- この1週間でできなかったのは何?
- 今後やらなきゃいけないのは何?
弾:ふむふむ。
Jason:懺悔ってところかな,カソリックの。何ができあがって,何ができあがらなくて,これから何をしなければならないのか。ぼくの哲学は,「開発者には話をさせろ」。ほんと,口数が少ないんだよね,開発者は。彼らの重い口を開かせるのが僕の役目。
弾:日本の開発者は,もっと口が重い(苦笑)。
Jason:彼らに何をするべきかをいちいち言うべきではない。彼らは自分が何をしなければならないかをちゃんと知っているから。彼らがやらなければならないのは,それをきちんと伝えること。伝え過ぎぐらいがちょうど良い。で,編集者は口数がほどよくて,営業の連中は口数が多過ぎる。
弾:(笑)
Jason:営業の連中は黙って持ち場に行くべき(笑)。バランス的には,編集者が一番。これがまさに僕の役目。今の会社(Mahalo.com)は,ぼくの4つ目の会社。5つ目だったっけ? とにかく,やっと納得がいく(役目の)案配が見つかった。


