小飼弾のアルファギークに逢いたい♥

#19 プリファードインフラストラクチャー 太田 一樹,岡野原 大輔,田中 英行

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ストレージの次はネットワーク

太:個人的には,ストレージの次はネットワークかなと思っていて,インフィニバンド注24とか,あのへんのスパコンで使われてたやつがどんどん今安くなっていて,Ethernetより断然速い。

弾:スパコンのサイズを考えれば,ちょっとしたメトロイーサ注25の代わりにはなるんじゃないか? 今,Ethernetで一番速いって言ったら,10Gbpsか。

太:10Gですね。インフィニバンドのほうは,数十Gbpsとか,あとレイテンシも全然違います。

弾:確かに普通の高校生がインフィ二バンドで遊ぶところまでは来てないけど,普通に有線だったら,Gビットでしょ。これ(MacBook Air)ですらGビットですからね。で,やっぱGビットっていうのは結構速いですよね。だって,ハードディスクよりも速いもん。

岡:僕も自分のデータ全部ネットに置いてます(笑⁠⁠。Gmailとか。

弾:それが正しいかも。

田:ぼくのは,外は遅いです。

岡:でも,おれのハードディスク死亡寸前だから(笑⁠⁠。

太:へたなハードディスクより速いかも。

注24)
非常に高い信頼性・可用性・保守性を持つ,基幹系・ハイパフォーマンスコンピューティング向けのネットワーク。
注25)
NTT東日本が平成13年より提供している超高速Ethernet MAN(Metropolitan Area Network。都市レベルのエリアを対象としたネットワーク)を実現する通信網サービス。

ソースコードが読めるようになるには

弾:ソースコードを読めるようになるにはいったいどうしたらいいか。

岡野原大輔氏

岡野原大輔氏

岡:興味を持って読むのっておもしろいと思います。僕も日本語の形態素解析を行うMeCab注26などの工藤さんのコード,すごいきれいで読んでるんですけど,実際に中を見て動いてるっていうのは楽しいです。全然自分と関係ないソースコードを無理やり勉強で読んでもおもしろくないから,自分が普段使っているやつとか,なんで動いてるのかよくわからないブラックボックスでも,ソースコードに全部書いてあるはずなので,そういうのを読むっていうのはすごいおもしろいです。

弾:オープンソースのものって,きれいな部分と汚い部分と差がありますよね。

太:職人技で成り立っているところっていうのはありますよね。

弾:FreeBSDもLinuxも目が潰れそうなソースがいっぱいあるかと思うと,こんなエレガントな書き方があるんだというのも。

太:そういう意味では,細部を飛ばすっていうのは結構重要な要素だと思います。全体を把握する。どういうデータ構造が使われてて,それがどのようにアクセスされて,全体として何をやってるのかっていうのが大ざっぱに把握できるようになると,読めるようになるのかなと。

田:構造を把握するのと,アルゴリズムを理解するのとは,違う話ですよね。

弾:違いますよね。アルゴリズムとか,1回実装すると覚えるんですよ。

岡:そうですね。

弾:僕はどっちかっていうと,ソース読めるようになりたかったら自分でも書けと。再発明しろと。

岡:自分で実装できないところまできて,そこで読むと,ようやくわかる。

弾:書かないと読まないしね。

岡:再発明は大賛成です。

太:大いに再発明をすればいいと思う。

弾:BlockSortingは岡野原さんの記事を読んで,やっとわかったので。ああ,こういうものなんだというのが。あれ,ちょっとくやしかったなあ。ソース読んだだけじゃわかりませんでした。

岡:僕が読んだときは,英語しかなくて,そのとき英語が読めなくて。誰かが掲示板に書いた5行くらいの説明しか最初なくて,そっからこれなんで復元できるんだろうっていうのをさんざんやった記憶があって,そのあとに,ちょっと変種が出てきて,szipっていうのがあるんですけど。それのソースコードが開示されたのが10年後くらいで,なんでこれでうまくいってるのかっていうのが,小中高とずっとなぞで。もう気になって。で,あとで読んだら,中身わかったっていう。やっぱソースコード読めるのは,すごい幸せなことですよね。ソースがないと一生わからない場合もあるので。

注26)
工藤拓さん開発の形態素解析エンジン

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著者プロフィール

小飼弾(こがいだん)

ブロガー/オープンソースプログラマー/投資家などなど。ディーエイエヌ(有)代表取締役。1999~2001年(株)オン・ザ・エッヂ(現(株)ライブドア)取締役最高技術責任者(CTO)。プログラミング言語Perlでは,標準添付最大のモジュールEncodeのメンテナンス担当。著書に『アルファギークに逢ってきた』(2008年5月,技術評論社)。ブログは『404 Blog Not Found』

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