個人利用から大規模開発までConoHaで始めるクラウド開発入門

最終回 ConoHa API(OpenStack API)を使ってみよう

この記事を読むのに必要な時間:およそ 4 分

ConoHaをvagrant upしてみよう

Vagrantは環境の構築(いわゆるプロビジョニング)を自動化できるもので,仮想マシンの設定,作成,環境構築などを定義ファイル(Vagrantfile)に従って実行してくれます。よく使われるのは,ローカルPCにVirtualBoxなどをインストールして使うケースです。そして,VagrantにはProviderというプラットフォームをプラグインのように扱うしくみがあります。VirtualBoxもそうですし,ほかの仮想環境やクラウドプロバイダなどのProviderも用意されていて,もちろんOpenStack用のProviderもあります。

ConoHaについては,筆者がOpenStackのProviderをforkして開発したものが利用できます。OpenStack APIの機能に加えて,ConoHa独自のパラメータを扱うことができます。VagrantのホストとしてConoHaを使うことで,ローカルPC上に仮想環境を用意する必要がなくなり,クラウド上の仮想マシンを使って環境を構築できます。

では,さっそく使ってみましょう。Vagrantのインストール方法はオフィシャルサイトにあるので,プラグインのインストールから進めます。コマンドラインから図4のコマンドを実行してください。

図4 ConoHa用Providerのインストール

$ vagrant plugin install vagrant-conoha
Installing the 'vagrant-conoha' plugin. This can take a few minutes...
Installed the plugin 'vagrant-conoha (0.1.3)'!

インストールが完了したら,リスト2のようにVagrantfileを準備してvagrant upしてみましょう図5)⁠

リスト2 Vagrantfile

VAGRANTFILE_API_VERSION = "2"

Vagrant.configure(VAGRANTFILE_API_VERSION) do |config|
  config.vm.box       = 'conoha'
  config.ssh.username = 'root'

  config.vm.provider :conoha do |conoha|
    conoha.openstack_auth_url = 'https://identity.tyo1.conoha.io/v2.0'

    conoha.username           = 'gncu*******'
    conoha.password           = '***********'
    conoha.tenant_name        = 'gnct*******'

    conoha.flavor             = 'g-1gb'
    conoha.image              = 'vmi-ubuntu-14.04-amd64'
    conoha.region             = "tyo1"
    conoha.admin_pass         = "AdminPass123*"
    conoha.metadata           = {
      instance_name_tag: "vagrant_conoha"
    }
    conoha.security_groups    = [
      "default",
      "gncs-ipv4-all",
      "gncs-ipv6-all"
    ]
    # conoha.keypair_name       = "hironobu-key"

  end
  # config.ssh.private_key_path = "~/.ssh/id_rsa"
end

図5 vagrant upコマンド

$ vagrant up --provider conoha
Bringing machine 'default' up with 'conoha' provider...
==> default: Finding flavor for server...
==> default: Finding image for server...
==> default: Launching a server with the following settings...
==> default:  -- Tenant          : gnct********
==> default:  -- Name            : default
==> default:  -- Flavor          : g-1gb
==> default:  -- FlavorRef       : 7eea7469-0d85-4f82-8050-6ae742394681
==> default:  -- Image           : vmi-ubuntu-14.04-amd64
==> default:  -- ImageRef        : 4952b4e5-67bb-4f84-991f-9f3f1647d63d
==> default:  -- KeyPair         : vagrant-generated-bnbggrsi
(以下略)

これ以降は,Vagrantのコマンドを使ってprovisionなどを行えます。またConoHaのコントロールパネルを確認すると,新しくVPSが作成されているはずです。

おわりに

今回はConoHaのAPIとOpenStackにフォーカスして話をしました。ConoHaには使いやすいコントロールパネルがあり,インフラ運用に慣れていない方でも手軽に使えるという特徴があります。一方,ConoHaはOpenStackベースのクラウドという側面も持っており,OpenStackのAPIを使って高度な運用も行えます。今回は公式CLIクライアントとVagrantを例に,使い方を見ていきました。ほかにもさまざまなOpenStack対応のソフトウェアがあるので,ぜひ試してみてください。

さて「個人利用から大規模開発までConoHaで始めるクラウド開発入門」というタイトルで6回にわたってお送りしてきましたが,今回が最終回となりました。この連載をご覧になったみなさまが少しでも「ConoHaを使ってみたい!」と思っていただけたら幸いです。

著者プロフィール

斉藤弘信(さいとうひろのぶ)

GMOインターネット株式会社 テクニカルエバンジェリスト

2000年に同社に入社。ユーザーサポートやデータセンターでのオペレーション業務等を担当し,その後社長室などのゼネラル部門を経て,2014年9月よりホスティング事業のテクニカルエバンジェリストを担当。

得意分野はWebアプリケーションの設計/開発,Linuxサーバー構築/運用。

Twitter:@hironobu_s

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