サイバーエージェントを支える技術者たち

第1回 “データ解析請負人”─新規開発局 システムクリエイティブグループ 福田一郎

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ブログを中心としたコミュニケーションサービスとして幅広いユーザに支持されている「アメーバブログ(アメブロ)⁠や,仮想空間で自分そっくりに作ったアバターを通して友だちとチャットやゲームをリアルタイムで楽しめる「アメーバピグ」など,多数のサービスを展開するインターネットメディア「Ameba」を運営しているのが,⁠株)サイバーエージェントです。

福田一郎氏

福田一郎氏

こうした数多くの魅力的なサービスを支えるエンジニアはどういった人たちなのでしょうか。今回は,サイバーエージェント 新規開発局 システムクリエイティブグループの福田一郎氏にお話を伺いました。

今後必要になるシステムを見極め,自らの提案で実現していく

――現在どのような分野を担当されているのでしょうか。

「私たちのチームでは,⁠Ameba』サービスのデータ解析基盤の構築などを担当しています。直接ユーザの目に触れる部分ではありませんが,ユーザ課金を行うサービス図1が増えていることもあり,各々のサービスがどのような状況にあるのかなどを具体的なデータで把握できるようなしくみを構築しています。こういったデータ解析基盤の構築は,今後のサービス開発においても非常に重要な役割を担っていくと考えています」

――特定のサービスを対象としているのではなく,「Ameba」のサービス全体で使うデータ解析基盤ということでしょうか。

「そうですね。現在は特に『Ameba』で提供するモバイルゲームや『アメーバピグ』を中心に作業を進めています。今後はもちろんサービス全体にしくみを広げていく予定で,キャパシティの面でも十分にスケールできるような設計にしています」

――どういった経緯で現在の領域を担当されることになったのでしょうか。

「入社2年目から『アメーバピグ』のゲーム開発に携わることになり,さらにそのサービス内で完結したログ解析も行っていたのですが,これを『Ameba』のサービス全体に広げていきたいという思いが強くなり,自ら上長に提案して開発を進めることになりました。特に課金サービスであるという面においては,ユーザのみなさんにお金を頂いているということもあり,どうすればユーザ満足度を高められるのかをしっかり解析し,それをもとに新たなサービスを提供することで,結果的にユーザのみなさんに還元していきたいという思いがあります」

図1 アメーバピグのカジノゲーム

図1 アメーバピグのカジノゲーム

インターネット上でのサービス提供において,ログを適切に把握してサービス改善や新規開発につなげることは極めて重要でしょう。それをしっかり認識し,自ら上長に提案し開発に至ったという部分に,福田氏の問題意識を持って仕事に取り組んでいる様子が感じられます。

続けて,普段はどのように仕事を進めているのかを伺いました。

積極的なコミュニケーションが新たなアイデアにつながる

――1日の作業スケジュールについて教えてください。

「出社は朝9時で,9時30分から私が所属している新規開発局の朝会があります。また毎週月曜日は,⁠Ameba』を運営する事業部全体の朝会も行っています。これは営業部や開発部,マーケティング部なども含み,総勢200名以上のメンバーが全員参加して,各部署からの報告や情報共有を行います。ほかの部署の人たちとのコミュニケーションの場にもなっていますし,サービス全体の状況を各視点から把握することができるので,非常に有意義な場と考えています。

それ以外は,基本的にずっとデスクで開発です。ただ,同じチームや他部署のメンバーと話す機会は多いですね。特に席のすぐ後ろに研究開発の部署があるので,そのメンバーともデータマイニングや機械学習の話などをよくしています。こうした会話からアイデアが生まれることも多いので,コミュニケーションの時間も意識して大事にしています。あと,私のいる新規開発局のフロアは,デスクがゆったりとハチの巣状に配置されており,コミュニケーションが取りやすいオフィス環境で気に入っています」

――現在注目されているのはどのような技術でしょうか。

「HadoopやHive,それからMongoDBなどに注目しています。サイバーエージェントにはお台場に会議施設があるので,そこで1~2カ月に1回程度のペースで,自主的によく開発合宿を行っているのですが,そこでは普段の業務からなるべく離れて,こうした新しい技術の検証を行っています。ゆくゆくはデータマイニングツールを,プロデューサーなどエンジニアではないメンバーにも使ってもらいたいと考えていて,そこでMap/Reduceプログラムを作成するHiveを開発合宿で検証したりしていました。

それからいま取り組んでいるのが,それぞれのサーバからどうやってログデータを収集するかという部分です。たとえばサーバが追加されるたびにscpコマンドでログを取得するというのはかなり手間がかかるので,Clouderaが開発しているFlumeやFacebookが開発したScribeを使うといったことを検討しています。こうした検証から『次の一手はこれだ!』というのを決めて開発を進めるという感じですね」

――エンジニアとして,自身のスキルアップや新たなシステムの企画を考えるといったことも重要だと思いますが,そのために特に意識していることはありますか。

「全社的な視点に立って自主的に動くという点で,自ら社内で『Ameba』においてデータ解析基盤が必要だと提案した経験は大きなスキルアップにつながりました。サイバーエージェントでは,その重要性や必要性を説明できればしっかり提案を受け入れてもらえますし,体制作りなどの面でのサポートもあります。こういったところは,この会社を選んで良かったと思う部分ですね」

――本日はありがとうございました。

お話を伺っていて感じたのは,自分がやりたいこととサイバーエージェントとしてやるべきことをしっかり認識し,両者にとってメリットのある形を提案した福田氏のエンジニアとしての高い意識です。今後の目標を伺うと,実生活につながる新しい技術を開発したいとのこと。こうしたエンジニアの意欲が,サイバーエージェントにおいて新しいサービスを生み出す1つの源泉となっているのもかもしれません。

サイバーエージェント公式エンジニアブログ
URL:http://ameblo.jp/principia-ca
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著者プロフィール

川添貴生(かわぞえたかお)

株式会社インサイトイメージ代表取締役。企業サイトの構築及び運用支援のほか、エンタープライズ領域を中心に執筆活動を展開している。

メール:mail@insightimage.jp

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