Developer's Perspective―海外エンジニア/ブロガー 直撃インタビュー+翻訳エッセイ
第3回 「The Secrets of Consulting」Gerald M. Weinberg:翻訳エッセイ編(1)―コンサルティングを悲惨なものにしないための仕事条件
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翻訳エッセイ編―コンサルティングを悲惨なものにしないための仕事条件
原文:Working Conditions that Prevent Consultant Misery
私のワークショップでは,いつも参加者が選んだ状況についてコンサルティングするための時間を用意している。最近の問題解決リーダーシップワークショップでは,コンサルタント/受託開発者として働いているセリアを相手にこの時間を使った。最近受けた仕事の結果として,セリアは深いトラブルに見舞われていた。「彼らが私にさせようとしていることは,何十万という人の生活に影響を与えることになるんです」
「それは珍しいことじゃないね」と私は言った。「ネットワーク情報システムというのはそういうものだよ」「でも私のプログラムは利用者には見えません。そしてシステムによって自分たちが何をされたのか彼らが知ることもありません。そしてそれは私がやることになるのです。私にとっては大き過ぎる責任です」と彼女は不平を言った。「私はどうしたら良いのでしょう?」
「コンピュータはそういう風にせざるを得ないのだ」という意味のない標準的な説明や,あるいはもっとひねくれた「世の中そんなもんだ」という説明には,彼女は納得できなかった。
彼女の立場にあるコンサルタントは,良心の痛みを避けようと,ちょっとしたやり方で情報システムの妨害を企てることがあると話してやった。多くの場合,それはクライアントによる疑問のある行動に対する反応として,コンサルタントが意識的に行ったのか,無意識に行ったのか見分けるのは難しい。妨害が意図的であることが間違いないケースも知っている。しかしセリアは妨害というやり方には関心がなかった。「それは私の流儀ではありません」と彼女は言った。
少なくとも彼女は1人ではないことを教えてやった。コンサルタントが今やっている仕事は無意味だと文句を言うのは何度も耳にしてきた。彼らはその仕事の結果がどう使われるのかを知らず,あるいは知っていて受け入れがたく思っていた。彼らの反応は,仕事を続け,料金はいただき,安全なところでクライアントの悪口を言うというものだ。再び,セリアはそういうのは自分には合わないと言った。
セリアのようなコンサルタントをたくさん知っている。自分の仕事によって影響を受ける人に対して大きな責任を感じているのだ。彼らはセリアと同じ質問をしてきた。「クライアントのやっていることが正しくないと思えるとき,あるいは理解できないとき,私はそこで働き続けるべきなのでしょうか?お金のために? そうしたら私はどうなるのでしょう?」
私は自分が新しい仕事を引き受けるときにいつも使っている原則をセリアに教えた。それは長年にわたり,ある種の問題に巻き込まれることから私を守ってくれたものだ。
- 自分の信条と相容れない目的を持つ組織のためには仕事をしない
- 理解できない,あるいは同意できない目的を持ったプロジェクトで仕事をしない
- プロジェクトに加わる前に,どの程度の時間を自分の専門的な能力の開発に使える(使わなければならない)のか,そのためにどのようなリソースを提供してもらえるのかについて,同意を得る
- メンバーを競わせるような成果測定が行われている環境では仕事をしない。私はチームが最大の能力を発揮できるようほかの人を精一杯助け,ほかの人も自分を助けてくれることを期待している
- 何がなぜなされるのかについての理解なしに仕事を引き受けず,そういった理解をしていない相手に仕事を委ねもしない
- 自分の仕事が常にほかの人の批評に対し開かれていること(セキュリティ上の理由で適切に制限をかけて)。自分の仕事をレビューしてもらうお返しとして,私はいつでもほかの人の仕事をレビューする用意がある
- 上記の条件が満たされているなら,プロジェクトと組織の目的の達成のため,私は全力を尽くす
マネージャが私を雇おうとするとき,これらの条件の1つが満たされていないことがある。残念なことではあるが,それは間違って仕事を受けて後でトラブルになることの目印となる。
私が長年に渡って目にしてきたのは,これらの質問を問うて条件を確保しているコンサルタントは悲惨な結果になる仕事に巻き込まれずに済んでいるということだ。彼らは自分に正直に問い,ときには現在の仕事を捨てて,たとえ安くとも自分が納得してできる仕事を選んでいる。
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