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第34回 Titanium 2.0とAppcelerator Cloud Servicesを使ったモバイルアプリの実行

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アカウント登録とTitanium Studioのインストール

前回はAppcelerator社がリリースしたTitanium 2.0およびAppcelerator Cloud Services⁠以下ACS)を紹介しました。ACSは,モバイルアプリ向けのバックエンドインフラを提供する,⁠BaaS(Backend as a Service)⁠と呼ばれる種類のクラウドサービスです。モバイルアプリのバックエンドで動作するクラウドストレージやデータ共有,認証機能,プッシュ配信機能などを,REST APIをはじめとするWeb API経由で利用できる点がBaaSの特徴です。ACSの場合には,Titanium 2.0用のJavaScript APIが提供されている他,Titanium StudioにACS向けの支援機能が統合されており,スタンドアロンのTitaniumアプリケーションを作成するのと同様の感覚でACSを利用できる点が大きなメリットとなっています。

そこで今回は,Titanium Studioを用いてACSを利用したアプリケーションを作成する手順を紹介します。TitaniumのダウンロードやACSの利用にはアカウント登録が必要です。登録はこのページより行えます。アカウントが取得できたら,ログインページよりログインすることで,Titanium Studioのダウンロードや,ACS上のアプリケーションの管理,ACS用の各種ライブラリのダウンロードなどが行えます。

準備ができたら,Titanium Studioをダウンロードしてインストールしましょう。インストール後,初回起動時にはログイン画面が表示されるので,先ほど登録したアカウント名とパスワードでログインします。ログインに成功すると,図1のようにダッシュボードが表示されます。まお,AndroidやiOS向けのアプリを作成する場合には,別途Android SDKやXcodeなどの開発環境が必要です。本稿の例ではWindows環境で,Android SDKをインストールしてあります。

図1 Titanium Studioのダッシュボード

図1 Titanium Studioのダッシュボード

プロジェクトの作成と設定

Titanium Studioには「Kichen Sink」と呼ばれるサンプルアプリが用意されていますが,最新版にはそのACS対応版が同梱されてるので,今回はそれを動かしてみます。まず,左のProject Explorerにある[Create Project]ボタンをクリックして,⁠Titanium Mobile Project」を作成します。最新版のTitanium Studioではプロジェクト作成時にACSを使うか否かを選択できるようになっています。ACSを使う場合には下部の「Automatically cloud-enable this application」にチェックを入れておきます(図2)⁠

図2 ACSを利用するか否かを選択できる

図2 ACSを利用するか否かを選択できる

任意のProject Name(本稿の例では「CloudKichenSink」にしました)とApp Idを記入したら[Finish]ボタンをクリックすればプロジェクトが作成されます。

アプリの設定ファイルとなるTiApp.xmlを開くと,図3のように右下に「Cloud Services」という項目が追加されており,ここにACSを使うための「Producution Key」「Development Key」が表示されています。⁠Producution Key」が本番環境用で,⁠Development Key」は開発時用として使用するものです。これらのキーはACSにアプリを登録することで発行されるものですが,Titanium Studioを使った場合には,ACSへの登録からキーの発行,設定ファイルへの記入までをすべて自動でやってくれるというわけです。

図3 ACSの利用に必要なキーを自動で取得,設定してくれる

図3 ACSの利用に必要なキーを自動で取得,設定してくれる

この段階で,WebブラウザからACSのMy Appsページにアクセスしてみましょう。このページでは登録したアプリの管理や,使用しているリソースの確認などを行うことができます。図4のように,すでに今作成したアプリが登録されているはずです。

図4 クラウドの利用状況はACSのMy Appsページで確認できる

図4 クラウドの利用状況はACSのMy Appsページで確認できる

右端の[MANAGE]ボタンをクリックすると,アプリごとの管理画面に移動します(図5)⁠アプリで使用するデータはこの画面からも管理することが可能です。本番環境用とテスト環境用がそれぞれ用意されていて,右上に[production]と[development]というリンクで切り替えられます。開発時には[development]の方を使います。

図5 Webサイト上でアプリの管理をすることも可能

図5 Webサイト上でアプリの管理をすることも可能

著者プロフィール

杉山貴章(すぎやまたかあき)

ONGS Inc.所属のプログラマ兼テクニカルライター。雑誌,書籍,Webメディアで多数の著作をもつ。

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