きたみりゅうじの聞かせて珍プレー

File.#001 忘れ物の達人(連載第63回)

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転職前の会社での事です。

忘れ物常習犯のとある先輩が,作業机の上に何やら荷物を広げて「~よし!」⁠~よし!」と,指さし確認をしていました。何でも数日前,客先へと納品に出掛けた際に,まさにその「納品する物品」を忘れてしまい,社長のカミナリが落ちて,持参する物すべてを出発前に確認するように言われたのだとか。

工具箱の中身まですべて確認していたため思ったよりも時間がかかり,先輩は予定から少し遅れつつ慌てて出発していきました。

その後私は社長に「ちょっと手を貸してくれ」と言われて2人で物置の整理をすることに。作業しながらも社長は「アイツ今日は大丈夫かなぁ」と心配そう。⁠指さし確認してましたし,大丈夫じゃないですかねー」⁠それならまあ,さすがに大丈夫だろう」などと話しつつ,とくに何事もなく整理は終了。

そして物置からの帰り道,何気なく視線を向けたその先には,とてもキレイに並べられた工具の数々が……。どうもスペースが無かったらしく,一部の工具を別の場所に広げてそのまま忘れてしまったようでした。

はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……と深い深いため息をついた後,社長は手すきの人を捕まえて「悪いけど,持って行ってやって」と指示を出していました。

今でも工具箱を見るたびに。あの時の社長の深いため息を思い出します。

匿名希望(男/28歳/その他技術職)

わはははは,まさに達人!それに対する社長さんのやさしさも実に良いですね。

とはいえ自分もあんまり人のことは言えなくて,実は「必ずひとつなにかを忘れる」というジンクスを持ってたりします。なので出発した後に害の少ないもの…たとえばハンカチとか,爪切りとか(たまたま切りたくなって持って出ようとした)…を忘れたことに気づくと,よかった,今回はこの程度の害で済んだと逆にほっとしたりとかする始末。

不思議と「ひとつ」なんですよね。

これはきっと「何ごともカンペキを目指しすぎてはいけないよ」という教訓を示しているのにちがいない。そんなダメ方向にポジティブさを発揮した,ムリヤリな解釈をしております。

※この連載は,きたみりゅうじの聞かせて珍プレーのバックナンバーから ,きたみさんセレクトによる傑作選をお届けしています。

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著者プロフィール

きたみりゅうじ

もとは企業用システムの設計・開発,おまけに営業をなりわいとするなんでもありなプログラマ。本業のかたわらWeb上で連載していた4コマまんがをきっかけとして書籍のイラストや執筆を手がけることとなり,現在はフリーのライター&イラストレーターとして活動中。

URLhttp://www.kitajirushi.jp/

Twitterhttp://twitter.com/kitajirushi

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