使ってみよう! Live Framework

第10回 Live Framework-enabled Webサイト(1/2)

この記事を読むのに必要な時間:およそ 4 分

Live Framework-enabled Webサイト

前回まではMesh-enabled Webアプリケーションと呼ばれる特別なWebアプリケーションを作成しました。Mesh-enabled Webアプリケーションは,Windows PCなどのクライアント上やWebブラウザを通してLive Desktop上で実行し,Meshサービスのユーザーデータへアクセスしていました。

今回からは2回に渡り,通常のWebアプリケーション(Webサイト)からMeshサービスへのアクセスを紹介します。ある手続きを踏むことでどのサーバー上からでもLive Frameworkにより各種Liveサービスにアクセスすることが可能です。Live Frameworkを利用しLiveサービスへアクセスするWebサイトのことをLive Framework-enabled Web siteと呼んでいますが,この名前はMesh-enabled Webアプリケーションと対比してAzure Services Developer Portalで記載されているものです。これ以外の場所では特に呼び名に関しては記載がなく,特に決まってこう呼ぶものでもないようです。一般的なWebサイトやWebアプリケーションと同じと考えてもらえれば結構です。

今回作成するWebサイトはASP.NETを使用していますが,ASP.NETに依存しているわけではありません。ただし,Webサイトはドメインによるアクセス可能であること(IPアドレスだけでは不可)が必要です。また,LiveサービスからのPOSTデータを受信できることが条件です。

委任認証

WebサイトからMeshサービスへアクセスするために,今回はWindows Live ID Delegated Authentication(委任認証)という仕組みを利用します。MeshサービスへアクセスするにはユーザーのWindows Live IDアカウント情報が必要ですが,今回作成するWebサイトのように第3者のWebサイトへアカウント情報を提供することはできませんよね。このような場合に用意されている認証の仕組みが委任認証です。

委任認証を利用すると,ユーザーはマイクロソフトのサーバー上にあるWindows Live ID承認サービスを利用して,特定のWebサイトに対してユーザーデータのアクセス許可を設定できます。Webサイトはユーザーの許可により承認トークンと呼ばれるアカウント情報とは関連性のない文字列を受け取ることができます。この承認トークンを使用してLiveサービス上のデータアクセスを行います。

Windows Live ID委任認証の内容は,使ってみよう! Windows Live SDK/API第14回15回に紹介しています。扱っているLiveサービスが異なるため若干内容に違いがありますが,今回の内容の理解の助けにはなると思いますので併せて参照してください。

Webサイトの登録

最初にAzure Services Developer PortalでWebサイトの登録(プロジェクトの作成)を行います。第7回でMesh-enabled Webアプリケーションのプロジェクトを作成したときのように,新たにプロジェクトを作成します。その際に,「Create Live Framework-enabled Web site」を選択します図1

図1 Live Framework-enabled Web site プロジェクトの作成

図1 Live Framework-enabled Web site プロジェクトの作成

続いて作成したプロジェクトのSummaryページにある「Delegated Authentication」「Edit」リンクをクリックして,委任認証に関する情報を編集します図2)。

図2 委任認証情報の編集

図2 委任認証情報の編集

確認および編集できる項目は以下の通りです。

Application ID

Liveサービスへアクセスする際に使用するID。

Domain

Webサイトのドメイン(例: www.gihyo.co.jp)。IPアドレスやlocalhostを指定することはできません。また,ドメインを一度設定すると変更はできません。

Return URL

Liveサービスからユーザーデータのアクセス許可に関して結果を受け取るページのアドレスを指定します。

Secret Key

WebサイトとLiveサービス間で共有する,認証時の暗号化のための文字列です。

DomainおよびReturn URLを入力し「Update」ボタンをクリックします。

Webサイトの作成

Visual Studio 2008(または無償のVisual Web Developer 2008 Express Editionを使用してWebサイトプロジェクトを作成します図3)。メニューのファイル,新規作成からWebサイトを選択します。今回扱うのはWebアプリケーションプロジェクトではなくWebサイトプロジェクトですので注意してください。

図3 新しいWebサイトの作成

図3 新しいWebサイトの作成

続いて,Live Frameworkの.NET Framework用ライブラリを参照します。ソリューションエクスプローラにあるWebサイトを右クリックして,メニューから参照の追加を選択します。以下のDLLファイルを参照します図4)。

  • Microsoft.LiveFX.Client.dll
  • Microsoft.LiveFX.ResourceModel.dll
  • Microsoft.Web.dll

図4 参照の追加

図4 参照の追加

各ファイルはSDKをインストールしている場合,「%programfiles%\Microsoft SDKs\Live Framework\v0.91\API Toolkits\.Net Library」にあります。

著者プロフィール

松江祐輔(まつえゆうすけ)

日本システムウエア株式会社 勤務。現在,ハードウェア設計・検証業務を担当。大学生・大学院生時代はベンチャー企業 有限会社ミレニアムシステムズにプログラマーとして従事。趣味はプログラミング。好きな言語はVisual Basic。Microsoft MVP for Windows Live Platform(Jul 2010 - Jun 2011),Windows Live(Jul 2011 - Jun 2013)。

URL:http://katamari.jp

コメント

コメントの記入