gihyo.jp×東京Node学園祭2011コラボ企画―「東京Node学園祭2011」の見どころ教えます!

第4回 Node.jsホスティングサービスについて

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DIY Platforms

「DIY Platforms」は,上記「Managed」のようなNode.jsの実行環境を運用管理する仕組みがオープンソースで公開されているものです。本来はサービス提供者向けのプラットフォームですが,他のオープンソースの開発管理ソフトウェアと組み合わせること(OpenSource Provisioning Toolchain)で,自分たちの組織,自分たちのサービスに最適なプライベートクラウドの構築DevOpsも可能でしょう。

Nodejitsu

パブリックサービス自体はまだベータ版で,ほとんど利用した話を聞いたことがありませんが,WebSocketに対応したリバースProxyのnode-http-proxyを開発するなどNode.jsに関する活動は活発で,Nodejitsuのサービスの仕組みも公開しています。

かわいい忍者のキャラクターはどこかへ行ってしまいましたが,Heroku同様こちらも日本語にまつわるネーミングが多く見られます。

その他

一覧には載っていませんが,Nodesterを採用したcloudnodebejes.usCloud Foundryを採用したStackatoなど,徐々に「DIY Platforms」が利用されはじめていますが,この流れがこの先どうなるのか,見所です。

まとめ

どのサービスもAPIとCLIの提供と,フリーミアムモデルが原則となっています。

とくに「Managed」のPaaSは動向の変化が激しくバリエーションが多種多様です。以前は大手のクラウドプレイヤーが開発者を囲い込むような戦略が目につきましたが,新興勢力によるオープン化が進みベンダロックインから解放されはじめています。APIに加えてCLIも提供することが主流になる中,Cloud9 IDEJSApp.USのようにブラウザでの開発に再度注目するサービスもあります。

また,Heroku,CloudFoundry,DotCloudのようにマルチ言語で多種多様の周辺サービスを揃えるサービスもあれば,WebSocket専用ホスティングのPusherや,MongoDB専用ホスティングのMongoHQロゴキャラクターの目がぶっ飛んでるログ専用ホスティングのLogglyなど,何かに特化したサービスも存在感を増しています。

まだまだベンダ側の先行投資が目立つクラウド業界ですが,集約と分散を繰り返すコンピューティングの歴史の中で今後どのようなサービスがデファクトとなっていくのでしょうか。

なお,Node.js関連のホスティングサービスは日々仕様が変わっており,この記事では公表されている情報以外の記載はなるべく避けました。当学園祭の実行委員長を務める@meso氏のブログではもう少し詳細な内容がまとめられているのでこちらもご参照ください。

最後に

無償の「Managed」サービスは,とくに記載がなくともネットワークの接続時間や接続数に制限があることが多いため注意が必要です。Node.jsに触れているとWebSocketを使いたくなるのが人情!ですが,ほとんどのサービスでは何らかの制限があり,まともにWebSocketが動くサービスは少ないのが現状です。また,Amazon EC2が大規模障害に見舞われた際に,可用性をうたっていたHeroku上のサービスもサービス停止を余儀なくされたことからも,今はまだ「インフラは落ちる」ということを前提としたシステム構築が本番サービスでは求められるでしょう。

今回紹介したサービスは海外のものばかりでした。海外のサービスを使う際には,タイムゾーンなど思いも寄らないところでどハマりすることがあります。また,Node.jsが目指しているリアルタイムWebの世界観では,ネットワークのレイテンシを考慮すると海外のサービスが使えない場合もあるでしょう。日本の技術者がもっと英語圏で活躍してほしい気持ちもありますが,ドキュメントやサポートが英語で手間取るリスクは避けられません。

東京Node学園祭2011では,後援企業であるJoyentとFirstserverのタッグにより実現した日本発のNode.js専用ホスティングサービスを無償で提供します。日本のデータセンターを利用しているためレイテンシも小さくWebSocketの利用も可能で,Github連携などの便利な機能も搭載しています。この環境をどんどん活用し,あなたの素敵なアイデアで次世代のリアルタイムWebを実現させていきましょう。

まだまだご紹介したいことは尽きませんが,この続きは東京Node学園祭2011で,素晴らしい講演を聞き,積極的に交流をはかり,文章を読むだけでは得られない貴重な体験をして頂ければ幸いです。この学園祭は実行委員長をはじめ,いろんな人の縁が織りなして実現することとなりました。影の立役者でもある本特集第1回の著者@Jxck氏のスライドを予習しておくと,学園祭をより楽しめると思います。

それでは,スタッフ一同,皆さんのご来場を楽しみにしていますので,ぜひ現地でお会いしましょう!

著者プロフィール

矢谷重人(やたにしげと)

Firstserverに勤務し,現在はJoyent社との協業に関する新規事業企画に従事。

「美味しい料理(酒)と音楽と自然が大好きです!神戸在住なのでなかなか東京の勉強会などには顔を出せませんが,関西で勉強会とかあれば手伝いますのでお声掛けください :D」

Twitter:@vanx2