これだけはとっておきたい「テスト技術者」の資格

第3回 PMP──Project Management Professional

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認定資格の体系

PMIでは,プロジェクトマネジメントの認定資格を,次のような3つのレベルに分けて実施しています。

  • PgMP
  • PMP
  • CAPM

PgMPは,PMPの上位資格として始められたばかりの資格で,まだ日本では英語のみでしか開催されていません。PgMPはProgram Management Professionalの略です。企業の事業戦略など,ある⁠共通の目的に対して複数のプロジェクトが行われる⁠ことが少なくありません。そのようなプロジェクトの集まりをプログラム(Program)と呼び,PgMPはその知識があることの認定資格です。

PMPは,先述のとおりプロジェクトマネジメントの知識があることの認定で,認定者は全世界で26万人(2008年3月末のデータ)⁠日本国内では2万人(2007年8月末のデータ)を超えています。

CAPM(Certified Associate in Project Manegement)は,PMPの下位資格で日本語でも受験できますが,試験内容がほとんど変わりないわりに取得してもステータスが無いためか,全世界的に見ても4,000人ちょっと(2008年3月末のデータ)で,CAPMではなく一足飛びにPMPを取得する傾向が高いようです。

PMP試験の概要

まずPMPには表1のような受験資格が必要です。

表1 受験資格概要

経験 高卒:8年以内にプロジェクトマネジメント業務の経験7500時間および60ヵ月以上の経験
大卒:8年以内にプロジェクトマネジメント業務の経験4500時間および36ヵ月以上の経験
研修受講 35時間以上

この受験資格を誤解して,受験するのをためらっている方がとても多いです。まず最初のプロジェクトマネジメント業務の経験ですが,⁠プロジェクトマネジャーの経験⁠と言っているのではありません。たとえば先述のテストマネジャーやチームリーダー,プロジェクトマネジャーを補佐するスタッフなど,プロジェクトマネジメントの指揮・監督する立場での経験であればよいのです。次の研修受講ですが,これも誤解が多いです。PMIでは次のような研修が対象であるとアナウンスしています。

  • REP(Registered Education Provider)⁠
  • 大学
  • PMI支部の開催する研修
  • 企業内教育
  • Eラーニング
  • 研修機関の研修

このうちの最初にあるREP,つまりPMIから認定を受けた研修やEラーニングのみが対象だと勘違いされている方が多いのですが,上記のとおり,勤め先の社内研修であっても会社で公式であればカウントしてよいのです。筆者は以前,PMPおよびPMBOKを社内で啓蒙するために,社内研修を自主的に作り,勤め先の公式な研修として開催したことがあります。このような研修であってもちゃんとカウントしてよいのです。

日本での開催概要は表2のとおりです。アールプロメトリックのような試験センターの企業が開催しており,全国数百ヵ所の試験センターで受験できます。

表2 試験開催概要

開催時期 随時
開催場所 全国の試験センター
試験時間 4時間
問題数 200問(実質175問)
試験方式 四者択一
合格ライン 106問(約60%)
合格率 約60%(PMBOK2000時のデータ)

それぞれの試験センターが開催可能な日であれば,いつでも受験できます。試験センターの場合は,基本的にTOEFLなど他の試験と同様にPCに問題が出題され,解答を選択していく方式です。

筆者がPMPを受験した時に鬼門だと感じたのは,200問という問題の量と,4時間ぶっ通しという試験時間の長さです。200問のうちの25問は,将来のテスト問題を我々受験者を使ってテストするためで,スコアに加算されませんが,どの問題がそれなのかわからないので,200問すべてを真剣に答える必要があります。また4時間と長丁場なので,さすがにトイレに行きたくなったのですが,全問題を解けるか自信がなかったのと,1問でも多く見直したかったので,結局ガマンし続けました。これは辛かったです!

まとめ

PMPは,連載の第1回「JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation」⁠第2回「ITIL version3 ファウンデーション」と比較するとややハードルが高いですが,認知度も一番高いです。筆者の経験では,ビジネスシーンで初めて会うお客様に対して自己紹介する時に,名刺にロゴがあるだけでプロジェクトマネジメントの知識があることを手短に自己紹介できますし,加えて仕事のパフォーマンスを見せることにより,お客様の信頼を早く得ることができるように思います。長丁場の試験ですが,ぜひチャレンジしてください!

受験参考書
  • 『よくわかるPMP認定試験の合格対策』野村隆昌 著
    技術評論社/ISBN:4774122017
  • 『PMP試験合格虎の巻』吉沢正文ほか 著
    アイテック情報処理技術者教育センター/ISBN:4872685288
  • 『PMP教科書』Kim Heldman著
    翔泳社/ISBN:4798109916

著者プロフィール

正木威寛(まさき たけひろ)

(株)オージス総研 PMP。ユーザが期待する品質のシステムを実現するために,ユーザ企業の調達プロセス改善からSIerの開発プロセス改善までを行うプロセスコンサルタントとして活動中。

著書

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