使ってみよう! Windows Live SDK/API

第38回 使ってみようMicrosoft Translator

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Microsoft Translator V2

2010年3月15〜17日に開催された,開発者とデザイナー向けのMicrosoftのカンファレンスMIX10で機械翻訳エンジンMicrosoft Translatorの新しい機能が紹介されましたセッション内容公式Blogのアナウンス)。今回は番外編として,このAPIを紹介します。

現在,Microsoftのオンライン機械翻訳サービスはエンドユーザー向けにBing Translatorという名前で提供されています。このバックグランドで動作しているのがMicrosoft Translatorです。ちなみに,Bingブランドに移行する前はLive Translatorという名前で,Live Messenger向けに翻訳BOTも提供されており,Windows Liveにまったく関係ないわけではなく,少しだけ本連載のテーマともつながりがあります。

Microsoft Translator はWebサイトオーナーや開発者向けに,以前からWebページに貼り付けて使用するウィジットやAPIが提供されていました。今回,Microsoft Translator V2とバージョンが上がり,次にあげる機能追加や新しいAPI,コントロールの提供がなされています。

  • ウィジットの改良
  • Collaborative Translations
  • Text to Speechサポート
  • SSLサポート
  • Silverlightコントロールの提供

Collaborative Translationsとは,機械翻訳結果に人手による翻訳情報を与えることで翻訳精度の向上を図るものです。今回の新機能の目玉といえるでしょう。Microsoft Translatorを利用したWebサイトで,WebサイトオーナーやWebサイト訪問者がより良い翻訳を投稿することで,Microsoft TranslatorはそのWebサイトにおいては機械翻訳だけではなく人手による翻訳を組み合わせた結果を返すようになります。

さて,翻訳機能を利用するには,ウィジットの使用またはAPIの利用があります。本連載ではMicrosoft Translator APIを利用して翻訳機能を使ってみましょう。少しのプログラミングで簡単に翻訳機能を備えたアプリケーションの開発が可能です。ウィジットを使用するとプログラミングすることなくWebサイトに翻訳機能を付けられます図1)。本連載では扱いませんが,こちらもぜひ試してみてください。Microsoft Translator Widgetからウィジットが作成できます。

図1 ウィジットを追加したWebサイト

図1 ウィジットを追加したWebサイト

本記事執筆時点では,ウィジットのCollaborative Translationsは招待制になっており招待コードがないと利用できません。APIは招待コードなしで利用できます。

環境の準備

APIの種類

Microsoft Translator API v2は,AJAX,HTTP,SOAPの3種類のサービスがあります※1)。AJAXサービスはJavaScriptを使用した呼出しに向いています。HTTPサービスはXMLで結果を取得します。SOAPサービスは,SOAPと呼ばれるXMLとHTTPベースの通信方法でアクセスします。

今回はこれらのサービスのうちAJAXサービスを利用することにしましょう。

※1

どのサービスもHTTPを利用しています。同列に並ぶ名前であるかどうかは疑問がありますが,このように分類されています。ちなみに検索サービスのBing APIも同様に分類されており,こちらは,JSON,XML,SOAPの3種類となっています。

ファイルの準備

WebサイトでMicrosoft Translator APIの利用を想定して,JavaScriptを記述してAPIを呼び出します。次のようなHTMLを記述したファイルを用意し,JavaScriptのコードを書いていくことで,このあと紹介する翻訳機能を使っていきます。

<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
<head>
    <title>Microsoft Translator Sample</title>
    <script src="http://ajax.microsoft.com/ajax/jquery/jquery-1.4.2.min.js" type="text/javascript"></script>
    <script type="text/javascript">
        var appId = "Bing API AppID";

        // ここにコードを追加する

    </script>
</head>
<body>
</body>
</html>

今回,JavaScriptのライブラリーjQueryを使用してAPIを呼び出しています。本記事ではjQueryについては解説していません。

Bing API Application IDの取得

APIのアクセスには,Bing APIのApplication ID(AppID)を使用します。Bing Developer Center図2でアプリケーションの登録を行い,IDを取得しておきましょう。AppIDは,APIの各種メソッドを呼び出す際に必要となります。

図2 Bing Developer Center AppIDの作成

図2 Bing Developer Center AppIDの作成

著者プロフィール

松江祐輔(まつえゆうすけ)

日本システムウエア株式会社 勤務。現在,ハードウェア設計・検証業務を担当。大学生・大学院生時代はベンチャー企業 有限会社ミレニアムシステムズにプログラマーとして従事。趣味はプログラミング。好きな言語はVisual Basic。Microsoft MVP for Windows Live Platform(Jul 2010 - Jun 2011),Windows Live(Jul 2011 - Jun 2013)。

URL:http://katamari.jp

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