YAPC::Asia Tokyo×gihyo.jp presents―まもなく開催!アジア最大のPerl開発者の祭典,YAPC::Asia Tokyo 2009

第1回 開催の経緯とコーポレートトラック

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YAPC::Asia Tokyo 2009の見どころの1つ,コーポレートトラックについて紹介します。

YAPC::Asia Tokyo 2009開催の流れ

今年の運営はJPA(Japan Perl Association)が担当

YAPC::Asia Tokyo 2009がまもなく開催されようとしています。

前夜祭と本編2日で構成される今年のPerlの祭典は,本年より運営をJapan Perl Association(JPA)が引き継ぐにあたりPerl技術の未来を考えるという大きな命題に取り組みつつも,例年通りの盛りだくさんなセッションを通して技術者同士の情報交換や交流が行えるイベントになる予定です。

ビジネス・コーポレートの観点,Perlの未来,etc...

去年までとの最大の違いはビジネス・コーポレート側からの情報発信に時間を割いている点です。mixi,DeNA,ライブドアなどの大企業だけに限らずもっと規模の小さいソフト会社なども社内でどんな風にPerlを使っているのか,どんな新しいことに目を向けているのかを発表していただきます。未来のPerl技術者達を待ち望んでいるこれらの企業が何を求めているのかをぜひ確認してください。

基調講演にはPerlの商標などの権利を持つThe Perl Foundationの元代表Richard Dice氏,CatalystやMooseなどのフレームワークの開発に関わっているJonathan Rockway氏をお呼びして,何故今でもPerlなのか,Perlの将来はどこへ向かうのかを話していただく予定です。

それ以外にも最新の非同期プログラミングフレームワーク,OpenGLの使い方,人気のサイトの裏側,システム管理の極意,ベテランプログラマが教えるPerl初心者用のセッション,そしてさらに突っ込んだ研修の開催など,あげはじめたらきりがないくらい多岐にわたる内容をお届けいたします。

Perlを書き始めて10年目の筆者自身もどれを見ようか迷うくらいの中,本校では技術評論社様のご厚意でこれらのセッションの中からいくつかを抜き出して紹介していきます。

コーポレートトラック

今年のYAPCにはコーポレートトラックと題したトラックがありますが,これはJPA企業会員となってもらった企業の中や提供している製品でPerlをどのように使っているかを紹介してもらうという趣旨のトラックです。

Perlのイメージを明確に

残念なことに,現在ではPerlという技術についての明確なイメージを持てない人が比較的多いように見受けられます。これは多分にPerlという技術が外部に対しての啓蒙活動を行ってこなかったゆえの出来事なのですが,現在では海外サイトでPerlについての話題,実例,その他のディスカッションをオープンにブログで行おうというPerl Ironman Blogging Challengeのような活動も活発化しており,Perlというコミュニティが一丸となって情報を外部に向けて発信しはじめています。

上記Ironman Challengeなどは海外からの発信のほうが多いのですが,YAPCのコーポレートトラックでは国内の企業の具体的な手法やアプローチを発表していただくためのセッションを用意しました。これまでPerlがビジネスでどういう風に使われているのかイメージがわかなかった方達,Perlを使ってどのような仕事につけるのかわからなかった方達や,'90年代のWebの流れの中でできあがってしまったPerl=CGIという固定概念を持ってしまった方々に,ぜひ聞いていただきたい内容のセッションが満載です。

企業内におけるPerlの使われ方を見る

企業でのPerlの使い方を把握すれば参加企業のチームの1人として開発,システム運営に参加することも夢ではないかもしれません。

すでにPerlを業務で使っている方も,使うことをためらっていた方にも,ぜひご参加ください。

コーポレートトラックに参加すれば,企業がどのようにPerlを活用し,どういう体制で開発・運用しているのか,肌で感じることができると思います。

気になるセッションにはぜひチェックを!

なお気になるセッションを見つけた方はYAPC::Asia Tokyo 2009サイトにログインした後に各セッションのページ下部にある「add to personal schedule」の横の星マークをクリックしてそのセッションを見る予定であることを記録してください。講演者のモチベーションもぐっとあがりますのでぜひ登録を!

コーポレートトラックの見どころ

DeNA loves Perl!http://conferences.yapcasia.org/ya2009/talk/2177

DeNAは,皆さんもご存知のモバゲータウンなどの携帯アプリを開発している企業です。同社の巨大なトラフィックを生み出すゲーム類の裏側は,かなりの部分でPerlが利用されています。開発部隊も数十人のPerl技術者を抱えており,Lightweight Languageの開発企業としてはかなりの大所帯となっています。

今回のトークではDeNA内でのPerlの扱い方,およびモバイルサイトの高速デプロイメント,そしてDeNAがどれだけPerlを愛しているか(!)について話していただく予定です。

Webエンジニアのためのmixiアプリ開発ガイドhttp://conferences.yapcasia.org/ya2009/talk/2164

mixiを知らない人はいないと思いますが,mixiもPerlをふんだんに活用している企業です。今回のセッションでは,今話題のmixiアプリにフォーカスしてOpenSocialアプリケーション開発に必要な技術を解説していただきます。

mixiアプリに興味がある方,必見です!

シックス・アパート・フレームワークhttp://conferences.yapcasia.org/ya2009/talk/2163

Perlでのブログソフトウェアといえば,シックス・アパート社のMovable Typeを思い浮かべる人も多いでしょう。その後TypePad,Voxと言った新しい形のブログプラットフォームを開発しつづけているシックスアパート社ですが,今回はそれらのプラットフォームの周辺技術やアプリケーションフレームワークがどのように進化してきたのかを紹介していただきます。Movable Type,TypePad,Voxなどのシックスアパート製品を普段使っている方や実装に興味のある方は必見です。

Yet Another BPM Framework "Kalias"http://conferences.yapcasia.org/ya2009/talk/2169

Business Process Management System(BPMS)は,エンタープライズレベルの業務の流れをシステムに管理させ効率化させるためのシステムです。Kaliasは従来コストをかけて企業ごとのカスタマイズされたBPMモデルを構成しなければならないシステムより柔軟,安価にBPMSを構築するだけでなく,プロセスのテンプレートなどを使い回すことによって再利用性を高めたBPMSに変わる新しい形のシステムを提案します。

開発者はなんとあのエロギークyusukebe親子であり,Perlでもエンタープライズというマーケットに食い込むための技術について説明していただける予定です。マネージャーの方やエンジニアリングより上のレイヤ,エンタープライズマーケットについて興味のある方にお勧めです。

ペパボでの Perl のつかいかたhttp://conferences.yapcasia.org/ya2009/talk/2166

paperboy&co.(ペパボ)は,ロリポップ,JUGEM,hetemlなど,Webサイト開発業界に従事している人なら一度は必ず使ったことのあるサービスを展開しています。フロントエンドはPHPを利用しているサービスですが,実は内部はPerlでできているものが多いそうです。

Perl=CGI,もしくはPerl=Webといった印象を持っている方も多いかもしれませんが,本セッションを聞けば,実はこのようにシステムの裏方を任せられる言語だということを実感できるはずです。

paperboy&co.の現場では,実際にどのようなコンポーネントが使われているのか,役に立っているのか,ご自身の目で確認してみてください。

著者プロフィール

牧大輔(まきだいすけ)

Japan Perl Association代表理事,株式会社endeworks代表取締役。ブラジル,アメリカで育ち,Network Appliance Inc.勤務後帰国。ライブドア(株)などを経た後起業。Perl/C/MySQLなどのオープンソース技術を使ったシステム開発をメインに,講師,コンサルティング,執筆活動などを行っている。

著作に『モダンPerl入門』(翔泳社)がある。

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