今回はペロペロキャンディー。Android 5.0 Lollipop登場！
これまで「Android L」と呼ばれていたOSは、『Android 5.0 Lollipop （ロリポップ）』という名前で登場することが決定しました。
Android - 5.0 Lollipop
Android 5.0 Lollipopは、今年の6月に開催されたGoogle I/OでAndroid Lとしてプレビュー公開されたもので、Android 4.4 KitKatの後継OSとなります。Googleまでもが「10」を使って、Android 10と呼ばないのはに安心しました。
おさらいも兼ねて、Android 5.0 Lollipopのハイライトをご紹介します。
もっともわかりやすいのは、新しいユーザインターフェースの「Material Design」です。
このユーザインターフェース刷新は、Google社内で長らく温められていたプロジェクトと言われています。デザインは、Googleのユーザエクスペリエンスディレクターである「マティアス・デュアルテ氏」の色がよくでています。たとえば、アプリタスクをカードに見立てて、これを対象物として操作する仕組は、Android OSだけではなくiOSにも採用されています。また、ユーザ操作に対して、細かにアニメーションでリアクションする仕組みも「らしい」造りです。いずれも、同氏がPalm, Inc.在籍時時代に手掛けたwebOSのユーザインターフェースと多くの共通点を持っています。これのコンセプトをさらに磨きをかけたのがMaterial Designとも言えます。
次に、Android登場から使われていた仮想マシンが「Dalvik」から「ART」に切り替わります。
Dalvikは、アプリの実行時にJavaをコンパイルする方式でしたが、ARTは、アプリインストール時にプロセッサーのアーキテクチャに合わせてコンパイルする方式に変更されています。コンパイル方式を変更したことで、実行時のコンパイル処理がなくなりました。結果、CPUへの負荷が下がり、結果、バッテリーへの負荷も下げられます。もう一点、インストール時にコンパイルする方式に変更したことで、コンパイル時の最適化処理の範囲が実行単位からより広い範囲に広げられます。最適化処理の範囲が広がれば、アプリがより効率的に実行できるようになり動作速度が向上します。
Android 5.0 Lollipopは、見た目だけでなく、中身も大きく手が入り、Android OS登場以来の大改変となったバージョンです。
Google Nexus 6、Nexus 9、Nexus Playerが登場
Android 5.0 Lollipopと同時に新しいNexusリーズのGoogle Nexus 6とGoogle Nexus 9、Google Nexus Playerも発表されました。
Nexus 6は、モトローラが製造を担当する5.9インチのスクリーンを搭載するスマートフォンです。
Nexus 9は、HTCが製造を担当する8.9インチのスクリーンを搭載するタブレットです。Nexus Playerは、ASUSが製造を担当するテレビ接続のストリーミングメディアプレイヤー兼ゲームコンソールです。搭載OSは、Nexus 6とNexus 9がAndroid 5.0を搭載、Nexus Playerは、Android TVが搭載されています。今後は、これからがレファレンス端末ということになります。
発売日と価格は、Nexus 6が近日発売で価格未定です。Nexus 9が11月4日の発売で、Google Playでは10月18日からの予約受け付けがはじまっています。価格はWi-Fiモデルの16GBが4万2,900円、32GBが4万9,900円、LTEモデルは、32GBのみの6万4,900円です。Wi-Fiモデルは、16GB、32GBのいずれも2～3週間後の出荷で、LTEモデルは近日発売です。Nexus Playerは、国内展開の詳細が公表されていませんが、米国では価格99ドルで10月17日から予約受付を開始しており11月3日に発売予定です。
今回発表された端末で目新しいのは、Android TVを搭載するNexus Playerです。
これは、Google Playの映画や音楽を再生できるだけではなく、Huluなどのサービスにも対応するとしています。また、Google Castにも対応しておりChromecastと同じことができるのも特徴です。他にもAndroid端末と連携するのもウリで、スマホの続きをNexus Playerで続けられます。例として、スマホで観ていた映画の続きをリビングのNexus Playerで観たり、スマホで遊んでいたゲームデータを引き継いで、Nexus Playerで遊ぶという使い方が可能です。
今週は、このあたりで、また、来週。
