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2016年2月第4週415円のスマホがインドで発表、点字表示のスマートウォッチが登場

415円のスマホがインドで発表

インドで、251インドルピー(日本円に換算すると415円)のスマホ「Freedom 251」が発表されました。サイトでの予約はすでに終了しており人気の高さがうかがえます。

この価格ながら、搭載OSはAndroid 5.1で、4インチqHD(960 x 540)のディスプレイを搭載しており、1.3GHzのクワッドコアCPUを搭載、1GBのRAM、8GBのストレージ、32GBまで対応するSDカードスロットがあります。カメラも搭載しており、リアカメラは320万画素のオートフォーカス付き、フロントカメラは30万画素となっています。バッテリー容量は1450mAhです。無線関連は3G/2G対応で、Wi-Fiは802.11 b/n/g、Bluetooth, GPSも搭載しています。

似たスペックの中国製SIMフリー スマートフォンでも1万円前後の価格設定なのでFreedom 251は驚きの価格と言えます。この価格には秘密があります。現地のベンチャー企業Ringing Bellsが、インド政府のIT活用戦略(貧困削減や人材育成)の元で開発されたスマートフォンで、戦略的な価格で販売されているというワケです。

他のスマートフォンの価格を見てみると、iPhone 6sは6万2,000インドルピー(日本円に換算すると11万4,200円程度)で、日本で販売している価格と変わらずFreedom 251と比較になりません。Freedom 251と同じAndroidを搭載する低価格帯の端末では、Googleが取り組む「Android One」があります。これの販売価格を見直して、6,000インドルピーから3,000インドルピーで(日本円に換算すると5,000円程度)で販売する計画があると昨年の8月に報道されて話題になりました。しかし、これと比較してもFreedom 251の価格は10分の1以下です。より低価格のスマートフォンは、2,000インドルピーのFirefox OS端末がありましたが、これは開発終了となってしまいました。

インドは、スマートフォンの出荷台数の伸び率が高い市場にもかかわらず、それの普及率は30%と言われています。そのために、どのメーカも販売に力を入れており競争が激化しています。Freedom 251の価格は驚異的ですが、政府主導のプロジェクトが、2年サイクルで変革する市場に対してうまく対応できるのかなど今後の動きに注目です。

点字表示のスマートウォッチが登場

韓国のスタートアップ「Dot, Inc」が点字表示のスマートウォッチ「DOT WATCH」を、MWC 2016に展示することを韓国のThe Korea Heraldが伝えています。

DOT WATCHは、スマートフォンで受信したSMSなどのメッセージを腕時計で点字表示します。価格は300ドル程度とされており、他のスマートウォッチと変わりません。

最近は、中途視覚障がい者を中心にして点字を学習しない人が増えているようです。

こうした方は、テキストを音声に変換する技術を使って情報を得ています。しかし、情報を得る手段がPCからスマートフォンへ変わっていくと少し問題が発生します。スマートフォンは、どこへでも持ち運べて使えます。たとえば、人が集まる場所で音声で情報を得ていると、見知らぬ人に聞かれる可能性があります。音声に個人的な情報が含まれている可能性もあり、使う場所や使い方を選ぶのでは不便です。DOT WATCHは、こうした不便を解消する1つの手段となる可能性はあります。

ぱっと見は、おしゃれ腕時計にも見えるDOT WATCHは、点字を42mmの丸ケースの中にあるドット(横10点、縦3点の30点)で点字を表現します。ハングルでも同じようですが、日本語の場合だと横2点、縦3点で、濁音、拗音などは横4点が使われるので、一度に表現できる文字数は多くありません。SMSを表示しようとするとスクロールなどが必要で、使う側でも慣れが必要になりそうです。

スマートフォンとは、どう連携するかなどアプリに関する情報はありません。専用アプリが必要になるのは間違いないはずで、このアプリの出来如何では、DOT WATCHの評価が変わるのでアプリの情報公開も期待したいところです。

今のIT技術と既存の技術を融合させた上で、いまふうの使い方ができるDOT WATCHは、ハンディキャップを持つ方には朗報となるはずです。MWC 2016での発表が楽しみです。個人的には、指向性の高いスピーカを腕にはめて、情報を得る時は耳に近づけて聞くようなアプローチもアリだとは思いますが、さまざまな手段があって良いはずなので、DOT WATCHの登場が楽しみです。

今週は、このあたりで。また来週。

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