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2019年10月第3週 縦長ディスプレイのEssential Phone 2が登場するのか?

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縦長ディスプレイのEssential Phone 2が登場するのか?~Androidの父が新たな端末を披露する

Androidの父と言われ,現在はEssential社のCEOを勤めるAndy Rubin氏が自身のTwitterに新しいスマートフォンと思われる端末の画像をツイートしました。

2017年5月に発売されたEssential Phone PH-1は,今となっては多くの端末が採用する「ノッチ」を最初に搭載して,ディスプレイの画面占有率を向上させた端末でした。新たなスタンダードを創った端末でしたが,出だしのトラブルがあとを引き,販売台数は芳しくありませんでした。

2018年5月には「より大きな売上げが期待できる製品に集中するために,いくつかの製品をキャンセルするかもしれない」とツイートしたこともあり,身売りのうわさや次期スマートフォンの開発を中止したと報道されました。

この間もEssential Phone PH-1は粛々とアップデートが行われており,最新のAndroid 10にもいち早く対応しています。ここだけ見れば,Essential社はAndroidへの情熱を失っておらず,これを爆発させる機会をうかがっていたようにも見えます。

見たことのない形をした端末

Andy Rubin氏のツイートにある画像で確認できる端末は,テレビのリモコンのような細長い形状をしており,スマートフォンであれば似た端末はありません。搭載されている長方形の角丸ディスプレイは,スマートフォンでは使われないアスペクト比で本体前面のほとんどを占めています。

Andy Rubin氏は「New UI for radically different formfactor」ともツイートしているので,この縦長ディスプレイに最適化されたUIが持つOSが搭載されていると考えられます。OSについては触れていませんが,Androidの父が手掛けるだけにAndroidを搭載すると考えるのが筋かもしれません。Androidだとすれば,特殊なアスペクト比のディスプレイを搭載する端末なので,アプリの対応が必要です。この端末が成功するカギは,デベロッパーに対応アプリの開発をいかに促せるかかもしれません。

Andy Rubin氏は,端末を使う様子の画像もツイートしています。

マップアプリの画像は,アプリは画面内にきれいに納まっており実用的にも見えます。他にも縦長の画面に,Weather,Maps,Calendar,Uberアプリがサムネイル表示された画像もあります。タスクスイッチの画面と考えるのが普通ですが,もしかするとホーム画面を兼ねているかもしれません。

公表された端末にはノッチはなく,左上のパンチホールにカメラが内蔵されているように見えます。また,Androidであれば,この場所はステータスバーですが,電波強度を示すアイコンやバッテリ残量を示すアイコンなどは見当たりません。また,画面下にもナビゲーションバーのようなものはありません。

2台目の端末?それとも……

多くのメディアは,この端末を2台目のスマートフォンとして訴求するのではと予想しています。2台目のスマートフォンとしては,Palm Phoneが先行していますが,多くの人に受け入れられたとは言えません。現にAmazon.comでは,アンロックモデルが89USドル(2019年10月15日現在)で投げ売りされています。

Essential社は1台目のスマートフォンで成功していないので,同じ轍を踏まないために別のコンセプトの端末を開発していることは理解できますが,単なる2台目のスマートフォンでは勝算があるとは思えません。

Essential社は,独自のAmbient OSを搭載するホームアシスタント「Essential Home」を発表していました。これは,現実の物になることはなく消えてしまいましたが,この少し変わった形をした新端末はAmbient OS搭載の端末で,スマートホーム関連の端末である可能性も考えられます。であれば,リモコンによく似た形も納得で,これがリビングのテーブルに置かれていて,スマートリモコンとして動作しても違和感はありません。

Echo ShowやNest Hubのように,専用の設置場所が必要なスマートディスプレイではなく,置き場所を決めず家のどこでも使えて,外出先では2台目のスマートフォンとして動作すれば差別化要因になります。また,独自OSであれば,自分たちの考えに基づいて製品開発を進められます。

新たな端末は,順当に考えれば2台目のスマートフォンですが,スマートホーム関連の端末として登場すれば驚きの展開になりそうです。

今週は,このあたりで,また来週。

著者プロフィール

傍島康雄(そばじまやすお)

5月30日生まれ。

モバイルデバイスが大好物。それで動くアプリの開発に喜びを感じている。スマートフォン前夜のWindows Mobile,PalmOSのアプリに情熱を傾けていたが,最近は停滞気味でコードを書くよりも文章を書く機会が多くなっており,文章を書くのも,プログラミングと同じくらい奥深い作業だと感じている。

ブログ:http://yasuos.com/blog/