エンジニアの実践的キャリアアップ思考法-目標は後からついてくる

第4章 あえて「成り行きにまかせる」ことで見えるもの

2008年10月15日

この記事を読むのに必要な時間:およそ 0.5 分

自分の仕事への考え方を見直す

自分の棚卸しが終わったら,まず今やっている仕事について,自分なりにその意味を考えてみましょう。

  • この仕事のどのような部分に楽しみを感じるか
  • この仕事をすることで自分のどこが成長できるのか
  • この仕事は誰(何)の役に立っているのか(そのことでやりがいを感じるか)

これを考えるときには,周りの人たちの意見や状況はあまり考えなくて構いません。その仕事に自分なりの解釈をつけることに意義があります。多少なりとも意味を見つけて楽しめるようであれば,その部分にフォーカスして,時には少し工夫を加えながら今の仕事をやり遂げることに集中して取り組んでみましょう。

ドライブに行くように考えてみよう

そして,成り行きに任せてみることが重要です。なぜなら,その仕事がこの後何につながるのか,その時点では何もわからないからです。

成り行きに任せると言っても淡々と日々を過ごすだけでなく,その仕事から派生する新たな発見や出会い(仕事,人)につながることにはアンテナを立てておきましょう。その上で仕事を含めた生活全体を見直して,「これは違う」と感じるのであれば,他の仕事が向いているのかもしれません。

車でドライブに出かけることを思い浮かべてみてください。あらかじめ目的地を決めないドライブを経験したことはありませんか? はじめに方向だけを決めて出発し,成り行きに任せて知らない道を進みながら,どこにたどり着くのだろうとワクワクしつつ,新しい発見を楽しむドライブをしたことのある人もいると思います。その結果,思いがけずお気に入りとなるお店が見つかったり,自分だけの絶景ポイントが見つかったこともあるでしょう。

同じように,仕事でも,自分の中でもっとやりたいことが見えてくるかもしれませんし,楽しそうに取り組んでいるのを上司や取引先が感じ取って,何か新しい依頼につながるかもしれません。

私が今回この記事を書くことになったのも,ちょっと前まではまったく想像もできませんでした。多少の偶然もあったかもしれませんが,私が仕事に取り組んでいるときの雰囲気や実績,仕事上で関わる方々が感じた私へのイメージなどから,いくつか段階を経た後,今回のような経験をさせてもらえたのだろうと思っています。

ただ,私自身はこれを目標にして仕事をしていたわけではなく,今の仕事に意味を見つけて取り組んでいた結果なのです。次章では,もう少し細かくそれぞれのタスクをどのように処理していくのか考えてみましょう。

著者プロフィール

室井啓臣(むろいひろおみ)

福岡県田川郡出身。情報工学系大学院修了後,総合電機メーカーにて動画配信システムの技術支援や,携帯電話の機能設計に携わる。現在は株式会社パソナテックに所属し,これまでエンジニア約1,000人に対してキャリアカウンセリングを行う。キャリアアドバイザー。

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