Androidケータイの歩き方

第34回AndroidケータイでGoogle+を使う

鳴り物入りで始まったGoogle+を使い始めています。サービス開始と同時に、Androidケータイ向けのクライアントもリリースされたので、今回は、その使用感をお届けします。

これまでとは違うかも……

Googleのサービスは、垢抜けない難解なユーザインターフェースのサービスが多い印象なんです。そうでなくても、凝ったインタラクションを避けて、自制しているかのようにシンプルな動きをするものばかりや、その仕組みを理解するのに時間がかかるものもありました。鳴り物入りで登場したGoogle Waveは、そのコンセプトには非常に共感できるものはありましたが、実際のサービスを使ってみると、欲張り過ぎで適切な見せ方ができていないのか、どう活用すれば良いのかわからないサービスでした。筆者は、活用することなくサービスが中止となりました。

そのリベンジとも言わんばかりに登場したGoogle+は、これまでGoogleが送り出して来たサービスとは少し違った印象を持っています。まず、機能が非常にわかりやすく整理されており、少し触ってみれば、その意味を理解することができます。また、他のGoogleサービスとは異なり、凝ったインタラクションが採用されています。それも、見た目の派手さや目新しさだけを狙ったものではなく、動きや機能を理解するために採用されているので、非常に気持ちの良い仕上がりです。特筆すべきは、知人や友人をグループ分けできるサークルのユーザインターフェースで、Googleの作品ではないような仕上がりです。

丸い輪の中に、ユーザをドロップすることで、サークルに追加できる
丸い輪の中に、ユーザをドロップすることで、サークルに追加できる

この秘密は、アンディ・ハーツフェルド(Andy Hertzfeld)と言う人物にあるようです。アンディは、初期のMacintosh開発チームの主要メンバーで、初期のMac OSの主要ソフトウェア設計者だったようです。アップルに在籍していたのは、1979年から1984年迄で、その後は、Radius、General Magic、Eazelの設立に関係しているようです。Googleは、webOSのユーザインターフェースのデザイナーだった「Matias Duarte」⁠Androidチームに所属)や今回のGoogle+を手掛けた「Andy Hertzfeld」と言い、凄い人的リソースを抱えていることに驚かされます。優れた製品を作り上げるためには、優れたチームが必要になるのでしょうが、新しいステージに挑戦しようとするときは、ひとりの閃きとセンスが重要になるのかもしれないと、改めて思い知らされたように感じます。

Google+のインストール方法

随分長い前置きとなってしまいましたが、Android用のクライアントのご紹介に入ります。

Google+が招待制で開始され試験運用中ですが、Android用のクライアントは、Androidマーケットから入手できます。

いつものように、マーケットアプリを起動して「Google+」をキーワードに検索します。検索結果は、いくつか表示されますが、一覧の先頭にGoogle+のクライアントが表示されているはずなので、タップしてインストールします。

Google+の初期設定

起動すると、ログインするアカウントを選択する画面が表示されます。

初期のバージョンでは、ログインするアカウントを選択できませんでしたが、筆者が評価した1.0.2ではアカウント選択が可能になっています⁠。

※編集部注)
現在、Google+はリリース直後招待自由となっていたのですが、その後制限がかけられているようです。最新動向についてはGoogleのブログやGoogle+ユーザにご確認ください。

アカウントの設定以外は[Instant Upload]の設定を行います。これは、端末で撮影した写真やビデオをGoogle+の写真にアップロードする機能です。この機能を有効にすると、その名が示すように手動ではなく撮影した先から自動でアップロードを行います。当然、バッテリの消費が激しくなるので、これを嫌う場合は無効にして設定を終えます。

起動画面と機能概要

起動すると、アイコンが五個並んだホーム画面が表示されます。

Google+の起動画面。シンプルでわかりやすい
Google+の起動画面。シンプルでわかりやすい

[Stream]をタップすると、皆と共有している最近の出来事が時系列に表示されます。

[Huddle]は、チャットのようなものですが、筆者の環境では試すことができていません。⁠Photos]は、皆と共有している写真やビデオの他に、自身のAndroidケータイで撮影した写真やビデオでGoogle+にアップロードしたものが表示されます。⁠Profile]は、自身のプロフィールとポストしたストリームが表示されます。⁠Circles]は、サークルが表示されます。このアプリからもサークルに追加できますが、Web版を使う方が便利なはずです。

Web版と比較すると、さっぱりしたインターフェースのサークル
Web版と比較すると、さっぱりしたインターフェースのサークル

筆者は、Google+の設定したキーワードに一致するコンテンツを表示し、検索したトピックが保存できる「Sparks」もGoogleらしくて、気に入っていたのですが、Androidケータイ用のクライアントには、その機能自体がないようです。画面下には通知バーがあり、サービスの利用状況が確認できるようになっています。

好印象のクライアント

立ち上がったばかりのサービスのクライアントと考えれば、非常に良くまとまっており好印象です。⁠Instant Upload」のように、利用場面を考慮した機能が搭載されているところも、手慣れた人達がクライアントを開発しているのではないかと思わせます。

筆者にとって、唯一残念なのは「Sparks」が使えないことくらいですが、今後、機能が拡充されていることが想像できるので、唯一の残念が無くなる日も近いかもしれません。

Google+は、非常に使い易く良くまとまっています。どれだけ普及するかがカギになると思いますが、招待機能が復活すれば、あっと言う間に普及するのはないでしょうか。

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