Androidケータイの歩き方

第58回激安タブレットainol Novo 7 Paladinレビュー(1)

昨年末、79USドルのAndroid 4.0搭載タブレットとして、ニュースサイトを賑わせた「ainol Novo 7 Paladin」を入手したので、数回に渡りレビューします。

ainol Novo 7 Paladinとは?

Novo 7 Paladinは、中国のAinol Electronics社が販売しているAndroidタブレットです。

同社は、Novo 7 Paladinの他に、Novo 7 Basic, Novo 7 Swordman, Novo 7 Legendのラインナップを持っており、Novo 7 Paladinはシリーズの末子という位置づけで、最もベーシックで安価なモデルになります。

ainol Novo 7 Paladinのスペックを簡単にご紹介すると、サイズは、110ミリ×176ミリ×13.2ミリ、重量は420gです。画面解像度は、マルチタッチに対応したWVGA(800×480)の静電容量式タッチスクリーン、MIPSベースのGPUとVPUが統合された Ingenic社のXBurst 1GHz CPU、512MBのRAM、8GBのストレージ、4000mAhのバッテリが搭載されています。ネットワーク関連は、802.11 b/g/nに対応した無線LANが搭載されています。

Bluetoothやフロント・リアカメラは搭載されていません。外部ポートは、microSD、3.5mmのイヤフォンジャック、PCとの接続と充電を兼ねたミニBのUSBポートを供えています。

予想を裏切るクオリティ

ainol Novo 7 Paladinは、中国企業が製造しているいわゆる『中華パット』と呼ばれているジャンルの製品です。筆者の個人的な印象ですが、中華パットは、Android OSを搭載していると言えども、価格相応のクオリティで、半分くらいは洒落で購入するようなものと考えていました。現に、筆者がainol Novo 7 Paladinを購入しようと思った理由も、安いし面白そうだからと言う理由です。このような状況で、期待値が低かったこともありますが、ainol Novo 7 Paladinのクオリティの高さには驚かされました。

まず、最初に驚いたのがパッケージです。

端末から炎の馬が飛び出すイラストが描かれた化粧箱
端末から炎の馬が飛び出すイラストが描かれた化粧箱

飾り気のない白い箱にでも入って届くのだろうと予想していたのですが、綺麗な化粧箱が使われています。中を開けると、二つ折りの箱で、片一方には端末本体、もう片一方の箱には付属品が収められており、期待値を上げるパッケージングがなされています。付属品は、小さいながらも光沢紙にカラー印刷された中国語のマニュアルと端末の保証、ミニBのUSBケーブル、イヤフォンとなっています。言い訳の必要のない程の充実ぶりで、これも予想を超えたものでした。

造りの良いハードウェア

パッケージばかりではなく、端末本体も高いクオリティです。

とは言っても、筆者は運悪くハズレを引いたのか、最初に手にした端末は、何も操作をしていなくても、勝手に画面がタップされてしまう「空気タップ現象」に悩まされて初期不良交換となりました。不良品が発生率がどのくらいか分かりませんが、中華パットと付き合う為には、少しながら心の余裕を持つ必要があると感じた出来事でした。交換品は、何の不具合もなく使えています。

この造りの良さで1万円は驚き
この造りの良さで1万円は驚き

端末本体のデザインは、当たり障りのないものですが、画面の縁がなだらかに湾曲しており、そこに指が引っかけて持てる配慮がされているなど、工夫がされている部分もあります。ただ、シボの加減なのか、指紋の後が汚く残ってしまうのが、唯一気になる部分です。

ハードウェアの造りは非常に丁寧で、中華パットと言われなければ、分からない程の代物です。例えば、端末を左手で持ち上げた時も、ギシギシと異音を立てたりたわむようなことはありません。また、端末の四方を見回すと、ケースのチリが合っていないようなこともありません。液晶画面は、iPadのように本体縁と段差がないガラス面ではなく段差があるものですが、液晶画面と本体の間には隙間がなく、ピッタリと綺麗に収まっています。非常に綺麗に仕上がっているので、製造ノウハウは相当な蓄積があるのではないかと思います。

端末本体には、ハードウェアボタンがあります。

左側面には、ボリュームボタン、上面の左側には、電源ボタン、戻るボタン、メニューボタンがあります。いずれのボタンも安価なハードにありがちな、スカスカしたタッチのボタンではなく、しっかりとクリック感のあるボタンです。端末本体には、スピーカーも搭載されています。音質は、価格なりですが、まずまずの大きさで音が再生されます。メディアプレイヤーとして用途にも十分なはずです。

次回も取り上げます

今回は、ハードウェアを足早に取り上げましたが、次回は、もう少しハードウェアに迫るのと、ソフトウェアの互換性を取り上げます。

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