Androidケータイの歩き方

第71回 個人所有のAndroidケータイを仕事に活用する!(2)

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前回は,個人所有の端末でBYOD(Bring Your Own Device)を実践するために,Android OSに標準搭載されている,ロック解除パターンを入力して,待ち受け画面を解除する設定方法をご紹介しました。ロックパターンでの解除を設定すると,使おうと思ったときにひと手間かける必要がありますが,個人所有の端末を仕事でも活用するのであれば,最低限のセキュリティと捉えて設定するようにしてください。

今回は,もう一歩踏み込んで,利用シーンを想定した対策方法をご紹介します。機密書類,重要書類を扱う可用性が少しでもある場合は,参考にして対策を検討してください。

利便性とのバランスが重要

情報流出のリスクを度々訴えられると,鉄壁対策を行う必要になると考えてしまいます。

対策を怠るのはもってのほかですが,それにがんじがらめになって,いざ使おうとした際に,ひどく面倒な操作が必要であったり,時間がかかるなど,利便性を損なっては意味がありません。

ご紹介する方法は参考例なので,その通りに従う必要はありません。ご利用状況や会社の運用ルールと照らし合わせることで,使いやすく,間違いの少ない環境が構築できるはずですし,情報システム部門等に相談してみるのもひとつです。

重要書類が端末に保存される可能性がある場合の対策

Android向けには,オフィス書類の閲覧・編集ができるアプリが多くリリースされているので,個人所有の端末を活用するのであれば,出先で作成途中の書類を編集したり,内容の確認を行うと言った使い方をしたいと考えている方は多いはずです。

機密書類や重要書類は端末に保存せず(社外に持ち出さない)社内で作業を済ませるように,仕事をやりくりすると言った方法が一番安全で確実な運用です。とは言っても,そうも言ってられない実情や機密・重要書類に当てはまらない,一般書類を持ち出して空き時間に作成したいという場合もあるはずです。こうした場合は,閲覧や編集が終わったら,必ず端末から削除する運用が考えられます。ただし,何かの度に端末へファイルをコピーして,終わったら端末から削除するといった運用では,使い勝手がイマイチで長くは続きません。そこで,Dropboxのようなオンラインストレージサービスを使って,書類を持ち出す方法が考えられます。多くの方が,ご存じだと思いますが,Dropboxは,2GBまでのスペースであれば無料で使うことができるので,オフィス書類を持ち出す用途であれば十分です。

ただし,利用には注意が必要です。Dropboxの場合,オンラインストレージとは言っても,アクセスしたファイルがキャッシュとして外部メモリに保存されている可能性があります。紛失や盗難に備えて,端末に画面ロックの設定を行っていても,外部メモリは,端末から簡単に取り外すことができるので,パソコン等を使って中身を確認されてしまい,それをきっかけに情報流出する可能性が考えられます。そこで,外部からのコントロールで,外部メモリのデータを消去できるアプリ「Cerberus」の導入をお勧めします。

Cerberusでもしもの時に備える

Cerberusは,端末の紛失時や盗難に備えるためのアプリです。

ケルベロスと言えば,頭が3つで尾がヘビの地獄の番犬だが……

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Android OSは,ユーザに与えられている権限の範囲が広く,オープンプラットホームのために,悪意のあるソフトの対象とされやすく,セキュリティ対策が必須で,そのためか対策ソフトは百花繚乱です。有名所ではノートンモバイルセキュリティやカスペルスキーモバイルセキュリティなどがAndroid用としてリリースされています。こうしたアプリにも盗難対策機能が搭載されていますが,Cerberusがそれらと大きく異なる点は,総合セキュリティアプリではなく,盗難対策に特化しているという点と,年単位でライセンス料を支払うのではなく,生涯ライセンスを導入している点です。そのライセンスは,2.99ユーロで購入できます(原稿執筆時点で320円前後)⁠このくらいの価格であれば,個人で負担できる額なので,導入しやすいアプリと言えるはずです。

Cerberusが持つ機能をご紹介すると,

  • 通話履歴の閲覧
  • GPSを使った位置情報の取得
  • カメラの遠隔撮影
  • こっそり音声録音
  • 端末のロック
  • 警告メッセージの表示
  • 登録済みのSIMカード以外が挿入された際に警告
  • 内蔵・外部メモリのデータ消去
  • アンインストール防止

先で触れたように,外部メモリのデータ消去機能があるので,Cerberusをインストールしておくことで,Dropboxでファイルをやり取りしていても,もしものときに備えた対策を取ることができます。

今回は,Cerberusの概要をご紹介するに留まりましたが,非常に高機能なアプリなので,次回で詳しくご紹介します。

著者プロフィール

傍島康雄(そばじまやすお)

5月30日生まれ。

モバイルデバイスが大好物。それで動くアプリの開発に喜びを感じている。スマートフォン前夜のWindows Mobile,PalmOSのアプリに情熱を傾けていたが,最近は停滞気味でコードを書くよりも文章を書く機会が多くなっており,文章を書くのも,プログラミングと同じくらい奥深い作業だと感じている。

ブログ:http://yasuos.com/blog/

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