ライフハック交差点

第3回 「情報ダイエット」でシンプル・ライフを

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

簡単な計算をしてみましょう。毎日,あなたは何分間テレビを見ていますか? 新聞,ラジオはどうでしょう? インターネットでもニュースを読んだり,RSSを追ったり,お気に入りのSNSで友人の日記を読んで,面白い動画があるというのでYouTubeに行ってみたりすることも多いと思います。この全てに,トータルでどのくらい時間を使っているでしょうか?

今は膨大な情報が私たちの注意を引こうとやっきになっている時代です。仕事は忙しいですし,それでなくても自由時間は少ないというのに,新しいドラマは見たいですし,やりかけのゲームもクリアしたい,でも人並みに読書もしたいし,音楽も聴きたいし,メタボリックが気になるから運動もしたいと思うわけです。

しかし,どんなに効率的なツールを使っても,全ての情報を摂取し,全ての活動を行うには私たちの生活には時間が足りなすぎます。何かをあきらめるべき時が来ているのです。でも,何をあきらめればいいのでしょう?

情報ダイエットの登場

最近「The 4-Hour Workweek」という本で一躍有名になったTim Ferrisが一日でメール地獄から解放される方法という記事を公開して,アメリカのライフハック系ブログに賛同と反発がわき起こりました。

要約すると,この方法は次の2点を徹底することにかかっています。

  1. 1日に2回しかメールをチェックしない
  2. 自分がこの習慣を実践していることを周囲の人にも徹底して教えこむことと,「了解しました」「ありがとう」だけのメールは互いに送信しないという,周囲の人と約束を取り付ける

前半は「情報の食事制限」とでもいうもので,1日に何回にもわけてメールを読むよりも,昼と夕方の2回だけに制限して集中してメールの処理をすることで,メールに費やす総時間を減らすという手法です。メールソフトをそれ以外の時間には起動しない,メールを自動的に受信して通知することなどもしないという制限も自らに課します。

物議をかもしたのは後半で,周囲の人との間に「自分はメールを1日2回しか読まないから,緊急の場合は電話してください」,「逆にいうと,緊急でないなら電話はしないでください」,「無駄なメールを送るのもやめてください」といったルールを形成するステップです。ダイエットや禁煙でいう,「周囲の協力」に近いものです。

Tim Ferrisは著書の中でこのほかにも様々な情報ダイエットを提案していますが,そのほとんどがこの二つの考え方に根ざしています。たとえば,テレビをそもそも見ないこと,ニュースも新聞も読まないこと,SNSやTwitterに誘われても断り,Skypeでチャットをする場合はまずメールか電話でアポイントを取ってから,などといったことです。

テレビを見ないでどうして世の中についていけるのかと言われそうですが,人によっては,たとえばニュースはGoogle Newsの必要なカテゴリだけを時間制限付きで閲覧するだけで十分といった場合もあります。肝心なのは,情報をシャットアウトすることではなくて,自分にとって不必要な情報をそぎ落とすことで「情報肥満」の状態から脱却して,満足の得られるバランスを作り上げるという点です。

また,周囲の協力を戦略的に取り付けてゆくのも情報ダイエットの特徴です。

私の知っている方に携帯電話の電源を常に切っている人がいますが,自分が電話をするときだけ電源を入れるので,その人が周囲に緊急の連絡をすることは可能でも,周囲の人が彼に連絡をすることはできません。周囲の人も最初は不便に思っていましたが,そのうち慣れてきて,この人に用事がある場合はメールが最も早いという風に落ち着きました。

職場の環境によって可能・不可能なことがあるとは思いますが,電話,メール,携帯,Skypeの全回線から情報が流れ込んでくる飽和状態を見直して,どれとどれを消去しても問題がないかという新しい防衛ラインを作る作業だと考えてみてください。やってみると,案外周囲の了解が得られたりするものです。

著者プロフィール

堀 E. 正岳(ほり E. まさたけ)

ライフハック,GTD,自己啓発などをテーマにしたブログLifehacking.jpの管理者。海外のブログを広く渉猟しているうちに見聞きしたことや考えたことまとめて,ちょっといい話にして紹介するのが何よりの楽しみ。ライフハックとは「自分を変える新しい習慣作り」をポリシーに,日々地味に更新中。

URLhttp://lifehacking.jp

コメント

コメントの記入