イマドキのエンジニアの勉強事情

第2回 勉強会の種類

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現在執筆中の本技評SE選書では,勉強会についての情報もいろいろ盛り込んでいます。IT業界で自分のスキルアップのために勉強をするには,できる人が集まっている「勉強会」という場を生かさない手はありません。もちろん,勉強会で話しを聞くだけでは真の実力は身につかないので,自分でも努力し,勉強会の場でも伸ばし…というスパイラルを描くことが大切です。

さて,勉強したい分野を見つけ,自分でちょこちょこ勉強していて,⁠最新の話とか,深い話を聞きたいなぁ」⁠ちょっと分からない所があるから教えてほしい」⁠同じモノ・コトを勉強している仲間が欲しい」と思ったとします。そうなると次にやることは,自分が学びたいことを扱っている勉強会を探して,というステップになります(人によっては自分でできる人を集めて開催しちゃう人もいます)が,実は勉強会にはさまざまな種類があります。勉強会の参加募集サイトを見るとおおよそどの形式か判断できますが,⁠こんな言葉初めて聞いた」という方も多いでしょう。

タイプが分かれば,自分の実力や知りたいものに合わせて選択することができるようになりますよね?ということで,本の内容から,勉強会のタイプの説明を抜粋してお届けします。

ここで説明するもの以外にも,筆者が体験した中ではワールドカフェなどのさまざまなフォーマットがありますが,基本的には,ここで説明している以外のものが説明もなく行われることはないはずですので,まずはこれらのタイプを押さえておけば大丈夫です。

なお,本記事では,具体的に,現在開催されている勉強会やイベント名,コミュニティ名を挙げるようなことはしません。もうすでにコミュニティとして成立して,良い具合に回っているところに,本書などを見て「参加したい!」という人が大挙して押しかけてしまっては,勉強会どころではないからです。是非とも,自分の力で,自分の居場所となる場を見つけてください。

セミナータイプ

話をする人と,聞く人が分かれています。学校の授業のような形式です。参加人数の多いセミナーや勉強会ではよく見られる形態です。新しい概念を知ったり,情報を取り入れたりするには便利な形式ですが,話を聞くだけでは実践的な知識は身につかないため,⁠これは学びたい」と思ったものに関しては自分でしっかりと復習していく必要があります。また,人数,規模,発表の長さにもよりますが,発表する人の負荷は高めです。聞く側であれば初心者でも参加しやすい形式です。

プレゼンテーション

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話をする人がスライドを作成して持ってきて,それを使って話しをするという形式です。発表者と聞く人が別れている形式の中では一番オーソドックスなスタイルです。

パネルディスカッション

講師が複数人壇上に登壇し,議論しながら進んで行く形式です。賛成派,反対派を揃えて行われることが多いです。議論が脱線しないように司会の人が議論をコントロールしていきます。

輪講

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継続して行われるような勉強会などで行われます。基本形はセミナータイプで,毎回発表担当が変わることがあります。担当者を毎回変えることで,負荷は軽減されます。

ライトニングトークス

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セミナータイプの変形パターンです。1人5分で発表し,例えば1時間のセッションでは最大11人,1時間半のセッションでは最大16人が発表します。⁠つまらなくても5分だけ我慢していればいい」というのが元々のアイディアです。日本には2002年あたりに輸入されましたが,現在では数多くのイベントで開催されるようになり,独特の発展を遂げています。

発表の枠組みが厳密に決まっている例としては,発表するスライドの枚数と時間が厳密に決まっているペチャクチャという形式もあります。また,近年ではライトニングトークスの参加希望者数が多く,抽選から落ちてしまう人が数多く出るイベントもあります。その場合に落ちた人を集めてリジェクトトークという形で敗者復活が行われるケースもあります。

参考URL:

ワークショップ

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実際に手を動かして学ぶスタイルの勉強会です。ハンズオンとも呼ばれます。コミュニケーション手法,チームマネジメントでは模造紙などを使って紙に対してみんなでワイワイ描いたりしながら進めていきます。ファシリテーショングラフィックや要求分析などであれば,紙とペンを使い,プログラミング言語やフレームワークを学ぶワークショップの場合には,各自ノートパソコンを持ってきて,実際にプログラミングを行います。わからないところがあればその場で講師の人に聞くことができます。実践的ではありますが,どちらかというと入門的な内容が多いです。落とし穴にはまったりした場合にも救済してもらえることもあり,入門者が最初の一歩を踏みだすときに役立つ勉強会と言えます。

プログラミング言語やライブラリの本を教科書にして説明をみんなで読みつつ,サンプルコードを入力してみるというスタイルもこのスタイルの一種と言えます。このサンプルコードを入力していく作業は,経文の書き写しを行うこと似ていることから「写経」と呼ばれます。

著者プロフィール

奥乃美(nomico)

IT系企業に勤めて仕事にアップアップの日々に,藁をも掴む気持ちで始めたGTDに味をしめ,その後突っ走って過ぎること早数年。研鑽内容についてはブログのworks4Lifeにて展開中。現在は,GTDの理解を日本で深めるためにmixiでGTD勉強会も開催中。

ブログhttp://works4life.jp

GTD勉強会http://mixi.jp/view_community.pl?id=3013597


渋川よしき(しぶかわよしき)

社内SE。ソフトウェアを中心に,ライフハック,インラインスケートなど,様々なコミュニティの運営に関わってきた。日本XPユーザグループには設立準備の時から。現在メインのコミュニティはとちぎRubyとPython温泉(系)で,ドキュメントツールのSphinxのコミュニティの設立準備中。趣味は技術文書の翻訳とLT。

Twitter:@shibukawa

ブログhttp://blog.shibu.jp

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