この記事を読むのに必要な時間:およそ 1.5 分

分野

カテゴリ

テクノロジ系技術要素

ネットワーク

ITパスポート試験や基本情報技術者試験では,パソコンを社内ネットワークにつなげるなど,初歩的な接続設定ができる知識が求められています。今回は,出題頻度の高いイーサネットの仕組みと,ネットワーク接続用の機器について説明します。

LANとWAN

オフィス内や学校内にあるコンピュータを,通信回線(ケーブルなど)で結んだ,比較的小規模なネットワークのことをLAN(ラン:Local Area Network)といいます。また,構内無線(電磁波や赤外線を使った無線)を利用し,ケーブルなどを使わないLANのことは無線LANと呼びます。

LANに対して,NTTなどの電気通信事業者が敷設した回線を利用して,遠隔地と結ぶ大規模なネットワークのことをWAN(ワン:Wide Area Network)といいます。インターネットは世界最大規模のWANです。

イーサネットLAN

LANを構築しているところでは,そのほとんどがイーサネット(Ethernet)というLANの規格を採用しています。

イーサネットLANでは,CSMA/CD(シーエスエムエー・シーディー:Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)方式※1というアクセス方式を使います。このアクセス方式では,データを送る前に,LAN上に他のデータが送られていないことを確認してから,データを送信します。

しかし,複数のパソコンがデータを同時に送信した場合,LAN上で衝突が起こり,データは送信されません。衝突が検知されると双方が一定の時間待ってから再送する仕組みになっています。そのため,LANに接続しているパソコンの台数が多くなったり,データ送信が混み合う時間帯では,なかなか送信できない状態が続くことがあります。

※1)
「キャリア検出多重アクセス/衝突検出方式」とも呼ばれる。

ネットワークの構成装置

イーサネットLANでネットワークを構成するには,パソコンに通信機能を追加するためのLANアダプタ※2)を装着してLANケーブル※3を接続し,下記に説明する接続装置を使います。

※2)
NIC(ニック:Network Interface Card)とも呼ばれる。市販のパソコンでは最初から装着されているものが多い。
※3)
イーサネットケーブルとも呼ばれる。

ハブ(HUB)

LANケーブルどうしを接続する装置のことをリピータ(Repeater)と呼びます。リピータは,一方から受信した信号を増幅・補正して他方へ送り,ネットワークを延長する機能を持っています。

ハブはリピータの一種で,集線装置とも呼ばれます。LANケーブルをつなぐためのポート(接続端子)を複数備えており,複数のパソコンをケーブルでポートにつなげてLANを構築することができます。あるパソコンから送られたデータは,そのハブに接続しているすべてのパソコンに送られますが,送信先に指定されたパソコンのみがデータを受け取ります。

また,同じ規格のLANどうしをハブでつなげて,LANの規模を大きくすることもできます。例えば,12個のポートを持つハブには最大でも12台のパソコンしかつなげません。しかしハブ同士を接続してカスケード接続という),ひとつのLANに接続できるパソコンの台数をさらに増やすこともできます(LANの規格によって,カスケード接続できる段数には制限がある)。

図1 カスケード接続の例

図1 カスケード接続の例

スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)

スイッチングハブは,LAN上に不必要なデータを流さない制御の仕組みを備えています。パソコンに取り付けられているLANアダプタには,一台ごとに装置固有のMACアドレスという認識番号が出荷時につけられています。スイッチングハブは,送られてきたデータにつけられた送信先のMACアドレスを読み取って,送信先にのみ送ります。

スイッチングハブと区別するために,この制御機能を持たない単純なハブをリピータハブと呼ぶこともあります。

ブリッジ(Bridge)

ブリッジは,アクセス方式の異なるLANどうしを接続する装置です。スイッチングハブと同様に,データが送られてくると,送信先のMACアドレスを読み取り,その送信先が含まれるLANにのみデータを送るアドレスフィルタリング機能を備えています。

図2 アドレスフィルタリングの例

図2 アドレスフィルタリングの例

ルータ(Router)

ルータは,主にLANとWANとの接続に使われる装置で,LANとインターネットとの接続などによく用いられています。ルータは,送られてきたデータのIPアドレス第3回参照)を読み取って,ルーティング(経路選択)を行います。「送信先により近いアドレス(第3回参照)」を情報として保存するルーティングテーブルを持ち,それを参照して最短経路を選択してデータを送信します。

著者プロフィール

原山麻美子(はらやままみこ)

情報処理試験対策の書籍や雑誌等の企画・執筆・編集など,長年に渡りIT関連全般の出版に携わる。専門学校の講師や受験対策講座(ラジオ)でのアドバイザー経験もあり,受験者への具体的で細やかなアドバイスは,わかりやすくて実践的だと好評。

コメント

  • まとめがわかりやすい

    先生が編著されている『ITパスポートのよくわかる教科書』を職業訓練のテキストとして使用させていただいています。
     この用語説明集は、同程度のレベルで要点整理されていながら、違った切り口でまとめられており参考になりました。
    ありがとうがざいます。

    Commented : #1  中條 正雄 (2011/07/17, 18:16)

コメントの記入


自動採点機能付き 問題演習ソフト DEKIDASS デキダス

おすすめ書籍

平成28年度 栢木先生のITパスポート教室準拠 書き込み式ドリル

平成28年度 栢木先生のITパスポート教室準拠 書き込み式ドリル

イメージ&クレバー方式でおなじみの「栢木先生のITパスポート教室」に完全準拠したサブノート&ドリルです。「手を動かしながら理解...

ネスペ 27 礎 -ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説

ネスペ 27 礎 -ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説

ネットワークスペシャリスト試験午後対策の定番書『ネスペ』シリーズの27年度版です。27年度試験「午後Ⅰ・午後Ⅱ」に的を...

平成28年度【春期】【秋期】情報セキュリティマネジメント合格教本

平成28年度【春期】【秋期】情報セキュリティマネジメント合格教本

2016年新設の,注目の試験の参考書が登場! 情報セキュリィの第一人者による,試験範囲を網羅した詳細な解説と豊富なイラストで,最...

要点早わかり 情報セキュリティスペシャリスト ポケット攻略本

要点早わかり 情報セキュリティスペシャリスト ポケット攻略本

最小限の学習時間・手間で,効率良く合格するためのコンパクトな試験対策まとめ集です。合格に必要な重要事項を厳選,項目ごとに短く...

平成28年度 ネットワークスペシャリスト合格教本

平成28年度 ネットワークスペシャリスト合格教本

「ネットワークスペシャリスト」試験対策のテキストです。幅広い午前問題の出題範囲をカバー。文面だけでは理解しづらい技術の仕組み...

お試し試験ランキング

  • dairy
  • weekly
  • monthly

dairy

  名前 回数 ポイント

weekly

  名前 回数 ポイント

monthly

  名前 回数 ポイント