元オリコン編集長☆イノマーの『叫訓』

第61回「影響を与える人間と受ける人間しかいない!」――悪影響のDNAは引き継がれていく!

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人間なんて小学生の頃から変わらない

ふと思い出した。小学生の頃の話。近所のお母さんたちから「マーチン(オイラの当時のあだ名)と遊んじゃダメ」と言われていた記憶がある。気のせいか,被害妄想かもしれないけれど……。

でも,それには原因がある。小学生の頃からませていたオイラはお医者さんごっこをしたり,キャバレーごっこをしたり,山にエッチな本を拾いに行ったりと,子供らしからぬことばかりしていた。

いや,キャバレーごっこなんてよく考えたもんだ。もちろん,キャバレーなんて行ったことないのにね。

イメージでこんな感じだろうと石原くん(男子)の部屋でクラスの女のコにジュースを注がせて好き勝手やっていた。

そりゃ,マーチンと遊んじゃダメ!ってなるわなあ……。申し訳ないッス。

当時のもうひとつのあだ名は⁠エロまた⁠だったからね<本名・いのまた>。小学生低学年のあだ名じゃない。でも,自分で言うのもなんだけれども,クラスの人気者ではあった。

ま,男子限定ではあったけど。

考えてみれば,オイラ,小学生の頃からやってること変わらないな。今年48歳になるっていうのに,小学生の悪ふざけみたいなことを自分のバンドのライブでやっている。お客さんも男のコばっかだし……ふうむ。

腐ったみかんの方程式?

つーことで,今回の叫訓のテーマは⁠影響力⁠について。人間には大きく分けて2通りある。影響を与える人間と受ける人間。

もちろん,影響を受けながらも与える人間もいる。でも,このパターン,結局は与える人間ということになる。

他人から盗み,自分の力にしてアウト・プットするというやり方。

ちとまた,子供の頃の話に戻るけれども,結局,悪影響を与えるクラスの問題児はみんな,ハンパなく一緒に遊んでいておもしろかった。

自分の知らない遊びを知っている。それは親からしたら困ったことだったかもしれないが,そういう問題児に人は集まったもんだ。

人の気を集める。それこそが⁠人気⁠というものだ。

過去にいろんな人と会ってきた。そんなときにオイラはこの人はどんな子供だったのかなあ,と考える。

自分のバンドのギタリストであるオノチンは小学生の頃,給食で牛乳を飲んだことがなかったらしい。牛乳は人を笑わすためのツールだと思っていたとのこと。

昼休みになると裸で教室をかけまわっていたとか。これまた今現在と変わらない。

そういう人間だからこそ,50歳を過ぎてもふざけたことばかりしている。でも,ギターを弾かせたら天下一品だ。彼に影響を受けたギタリストは数えきれない。

ま,もちろんそれも悪影響だけれども(笑)⁠

DNA鑑定なんて必要ない!

オイラが小学生の頃,親が子供に観せたくない番組は『8時だヨ! 全員集合』だった。下品だとか,食べ物を粗末にするとかね。

でも,視聴率は良く,子供には大人気だった。月曜日には土曜日の放送から加藤茶の真似をして笑いを誘った(加藤茶世代です)⁠

今現在の親に評判の悪い番組は『ロンドンハーツ』らしいね? 実際,オイラの20代の知り合いも子供の頃は観させてもらえなかったらしい。でも,長寿人気番組だ。

オイラがもしも親になったら,そう思ったりするのだろうか? いや,それはないな。そういった番組以上にひどいことを自分のバンドのライブでやってるんだもの。そう,子供ができたらいちばん観せたくないのは自分のバンドのライブかもしれない。グッスン。

でも,数少ないけれども,自分のやっているバンドを知ったキッカケにバンドを始めたという男のコと話したりすることがある。

正直,嬉しい。オイラには子供がいないから,そういったコたちがオイラの子供みたいなもんだ。可愛くてしかたない。

大袈裟な話,オイラのDNAを引き継いでくれているということだ。本当の子供じゃなくっても問題ナッシング。

バンドをやっていて,まったく影響力を持たないというのは不幸でしかない。

「ダメ」と禁止するのはナンセンス

オイラは多くのバンドから影響を受けた。それはサウンドだったり,考え方だったり,やり方だったり……。

音楽にアダルト・ビデオのような審査機関があったら,オイラのバンドなどすぐに活動禁止となってしまうだろう。実際に1枚発売中止となったアルバムもある。

聴いちゃいけないとなれば聴きたくなるのは当然。親がダメ,ダメと言っても子供はどうにかしてダメに到達する。そんなもんだ。そして自分自身をダメに近づけようと思う。

オイラの親友であるバンドマンが言っていた。半径1メートル以内の人間に思いが届くように曲を作って,ステージで歌っていると。それが広がっていくことだけを願っていると。

そう,だから,友達でも恋人でもいい。身近な人間に伝えられなければもっと先の広い世界で受け入れられることはないということだ。

ハッキリ言えば売れない,と。

音楽の力は底知れない。人ひとりの人生をダイナシにすることもある。オイラもダイナシにされた1人だ。

パンクロックと出会って人生が狂った。

そして,ミクロな規模ではあるが,オイラも誰かの人生をムチャクチャにしているのかもしれない。

シンパシー・フォー・ザ・デビル

ザ・ローリング・ストーンズが来日している。チケット代は高いけれど,明日,オイラは観に行ってくる。楽しみだ。

彼らによって人生を棒に振った人間は世界中にどれだけいるんだろう。

悪影響の塊?(笑)⁠でも,世界トップ・クラスのアーティストだ。

オイラの周りにもストーンズに影響を受けてバンドを始めた人間,飲み屋を開店させた人間,アパレル関係の仕事に就いた人間,教師をやっている人間……い~~っぱいいる。

ストーンズに出会って,その後,どうなるかなんてメンバー本人は知ったこっちゃない。ミック・ジャガーが恋人のために作った曲が全世界でヒットしてしまっただけの話かもしれない。そんなもんだ。

目の前の人を通して自分の言葉やメロディが影響力を増していく。ま,ぶっちゃけ,それが才能だったり運だったりするんだけど。

何かを発信する側の人間に必要とされるのは,圧倒的なまでの影響力である。影響力とは第三者の背中をポンと押してあげる見えない力のこと。

もちろん,誰もが持ち得ているパワーではないかもしれない。でも,大したものでもない。子供の頃,親や先生にダメと言われていた物事の中に実はあったりするのかもしれない。

ということで今回の叫訓は↓

叫訓61
悪影響=明く影響く
周囲の人間を変えるパワーだ!

<参考>明く→ひらいて見える

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著者プロフィール

イノマー

昭和41年東京生まれ。駒澤大学卒業後,(株)オリコンに入社。10年間勤務し編集長2回,副編集長を3回務める。退職後,フリーの編集・ライターとなる。同時にバンド活動もスタート。メジャーデビューも経験し,現在はインディーズでの活動へ。過去に10枚のアルバムと2枚のシングルをリリースしている。

http://www.onamashi.com/

Twitter:@inomar_onamashi

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