会社で「ポエム」を綴ろう! ~ポエム駆動で理想を語ると社内の風が変わる!~

第1回 事業会社における開発とポエム

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

企業内開発と「ポエム」の親和性

ここでわたしたちは「ポエム」をどういう意図で使っているかを紹介します。

当初とくに説明無く「ポエム」と言う言葉を使っていたのですが,その背景や意図するところがあったほうがいいとメンバーから指摘をもらったのをきっかけに,下記のように言語化しました。

ビジネス文章としての整合性や第三者からの検証性を必ずしも重視せず,書き手自身の理想であったり熱意だったり危機感だったり,そういう何らかの感情の発露を自分の中で反芻してとりまとめた表現した文章や図面の事。規模は数行から数十行であることが多い。

一般的に,ビジネスでの文章や技術文章は,漏れなく無駄なくムラなく,整合性がとれていることが求められます。

しかしわたしたちは「創作活動を楽しくする」ための事業を営んでいます。そんなたのしさの元にあるエモーショナルさを重視したドキュメントを共有したくなりました。それを「ポエム」と呼んでいます。

ポエムを解説した社内ポエム

ポエムを解説した社内ポエム

先に述べたようにサービスに凄い熱意とオーナーシップを持ったメンバーたちで構成されている中で,⁠ポエム」を書くプラットフォームを用意し,⁠ポエム」を書く活動を促進したことで,口頭で話されていたことが文章として表現されるようになったり,アウトプットに至らなかったこともそっと書かれるようになったり,小さい輪で話されていたことが多数の目に触れる様になったりしたことで,正のフィードバックループが成り立ったのではと考えています。

ポエムで開発が駆動した例

先日pixiv Sketchという,いつでも・どこでもお絵かきを中心にしたコミュニケーションを楽しむことができるお絵かきアプリをローンチしました。

pixiv Sketch

pixiv Sketch

この話の発端として,pixivチャットというサービスを今後どうするかについての社内の議論がありました。

pixivチャットとは,2009年から運営していたサービスで,お絵描きをしながら複数人でチャットできるサービスです。長年愛されていたサービスですが,今後のこのサービス成長とこれ以外のサービス発展を考えると,pixivチャットをクローズして他のチャレンジに集中するという辛い決断のもと,段取りを進める事となりました。

ところが,その決断を社内のメンバーたちに広く伝え,具体的なクローズのタスクをまとめようとしていたところ,同時多発的に「ポエム」としてpixivチャットへの思い出や活用アイディアについて複数のメンバーから湧き出てきました。それらを契機に,より発展的な新規サービス「pixiv Sketch」のプランがポエムとして綴られ,具体的な開発プロジェクトとして立ち上がりました。つまりメンバーたちの想いが,新サービスのpixiv Sketchという具体的な開発プロジェクトとしてボトムアップで立ち上がり,結果としてクローズするはずだったサービスの行く先として発展的に解決することにつながりました。

次回

それぞれの想いを「ポエム」として表現して開発を駆動するのがポエム駆動開発です。しかし,ただ単に「ポエム」を書くだけでは開発は駆動できません。

どのような仲間たちと,何を大切にして事業を営んでいるかのポエムを書く土壌について次回説明します。

著者プロフィール

小芝敏明(こしばとしあき)

"古きよき時代から来ました,まじめなSE,まじめにSE"がキャッチフレーズ。開発マネジメント,システム設計,プログラミング,運用,登壇,執筆,カンファレンス運営と手広く技術仕事をたのしんでいる。

ピクシブ株式会社 開発マネージャ,アニメイトラボ株式会社 最高技術責任者,RubyKaigi 2015 Organizer

休みの日は,ライブに行ったり,自転車に乗ったり,技術系同人誌を作ったりしている。コスプレも少々。和服と全身タイツが似合う。

サイト:http://bash0C7.hatenablog.com/

Twitter:@bash0C7

コメント

  • カケラ

    きっと誰もがハートのカケラを持っていてその片方を探し続けているんだ。ひとつのハートが出来上がったらきっと愛になるんだね


    かよ

    Commented : #1  宮本加代子 (2017/02/15, 20:17)

コメントの記入