はじめに
前回は,「仕事の枠組みと中身のギャップを前提として働こう」というテーマで,「マスオさん」のような仕事とプライベートをきっちり分けた生き方が難しくなっているという,現在の仕事を巡る状況について書きました。
今回は,それに対応するためのツールとして,GTDというものの意味について考えてみたいと思います。
ただし,ここではGTDの具体的な中身については触れません。GTDの手法そのものについては,gihyo.jpの下記の記事をはじめ,たくさんの情報がありますので,そちらを参照してください。
その代わり,「仕事の枠組みと中身のギャップ」に対応するツールとして,GTDにどういう意味があるかについて考えてみたいと思います。
GTDは「仕事」と「プライベート」を区別しない
「GTD」って何だろうと関連サイトや本を覗いてみた人が一番ビックリすることは,これが「仕事術」であるのに,プライベートのことも同じToDoリストに含めることでしょう。
たとえば,GTDを始めようと思った人が一番最初にやることは,「頭の中にあることを全部紙に書き出す」という作業です。
この作業の助けとなる「トリガーリスト」というものを見てみると,「 処理しなくてはいけない書類がありますか?」「かけなくてはいけない電話がありますか?」といういった仕事上のことと並んで,「次の休みはどのように過ごしたいですか?」「修理しなくてはいけないものがありますか?」というプライベートに関する質問があります。
GTDは,こういう質問から出て来た「やるべきこと(ToDo)」を特定の方法で整理して定期的に見直していくものですが,プライベートなToDoも仕事上のToDoも同じシステムの中で同等に処理していくものです。
ここに違和感も持つ人も多いと思います。前回書いたような意味で,仕事の領域がプライベートに侵食してくることに敏感な人にとっては,侵略者の尖兵であると思えるかもしれません。
確かに,GTDは仕事とプライベートが(マスオさんのように)きちっと仕切らている人には合いません。もし自分のプライベートな時間とエネルギーが現在ちゃんと守られているように感じるならば,GTDは不要でしょう。
しかし,もし既にその区分けがあいまいになっていて,侵食されていると思うならば,GTDというものが,自分の大事なものを守る番人として使えないか,そういう観点からこれについて考えてみた方がいいと思います。
確かに,GTDは「仕事」と「プライベート」の中間に置かれ双方と関連を持つものです。それが,どちらの味方になるかはGTDの使い方次第です。
その意味を考える為には,両者の間の中間領域で何が起きているか,それを見直すことが必要ではないでしょうか。
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