今回は,
これを取りあげる理由は2つあります。というか,
1つは,
もう1つの想定読者は,
ところが,
つまり,
「世間」 とは何か
「世間を騒がせた責任を感じている」
こういった言葉は普通に見聞きします。
阿部謹也氏は,
日本の社会は明治以後に欧米化したといわれている。欧米化とは近代化という意味である。近代化によって日本の社会は国の制度のあり方から,
司法や行政, 郵政や交通, 教育や軍事にいたるまで急速に改革された。服装も変わった。
近代化は全面的に行なわれたが,それができなかった分野があった。人間関係である。親子関係や主従関係などの人間関係には明治政府は手をつけることができなかった。その結果近代的な官庁や会社の中に古い人間関係が生き残ることになった。
『近代化と世間』
つまり,
- 贈与互酬の関係
(お歳暮を送り合うような関係) - 長幼の序
(年功序列を中心とした対等でない関係) - 独自の円環的な時間の流れ
「円環的な時間の流れ」
これに近代社会の原則を対応させると,
- 贈与互酬の関係に対して契約,
市場取引の関係 - 長幼の序に対して基本的人権と対等な人間関係
- 円環的な時間に対して改革,
発展していく社会 (過去から未来へと直線的に流れる時間)
この3つの対応関係の中で,