Proactive rep! ~担当者によるプロジェクト推進~

第5回 冷たいフィードバックと熱いフィードバック

2008年9月16日

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

実績線が,デッドラインを超えた場合は,作業が破綻していることを示します。通常,2.の状態になったタイミングで何らかの手を打っていますが,それでもなお状況が好転しておらいない際に発生します。奇跡が起きるのを待つか,何か抜本的な対処を行わないといけません。

図6 実績線が,デッドラインを超えた

図6 実績線が,デッドラインを超えた

なお,進捗報告の際もこの4ライン・バーンダウンチャートを提示することで,他の人にも状況を分かりやすく伝えることができます。

自分からフィードバックを得る

他者に進捗報告を行う場合は,客観的な事実を報告することが求められます。ですが,モチベーション維持や自分の健康維持のためには,自分自身が何を思っているか何を感じているか,感情や感覚を主観的な捉えて,今後のアクションに繋げていくべきです。見逃されがちなことですが,客観的な事実は誰でも見ることができるのに対し,感情や感覚といった自分自身の主観的な事柄の重要性は自分自身で見る他ないのです。

自分の感情や感覚を知るには,自分自身に問いかけを行い対話する必要があります。難しく考える必要はなく,⁠自分は今何が欲しいか,何が嫌か」を感じ取ってください。まさに,⁠Don⁠t think. Feel!」という事です。

次に,感じ取れたことに対して,何らかのアクションを考えましょう。以下に,感じた事をそれに対するアクションの例を挙げます。

  • 「眠い」と感じたので,何時になったら休憩するか決めた。
  • 「お腹が空いた」と感じたので,何時になったらおやつを食べるか決めた。
  • 「今の作業の意味が分からん」と感じたので,作業の目的と意味を考え直した。
  • 「なんか仕事がつまらん」と感じたので,どういう仕事なら満足するか考えてみた。

さて,⁠自分は今何が欲しいか,何が嫌か」を感じ取るのは,意外と大変です。目の前の仕事や役割に流されてしまうと,つい「我慢して頑張る」癖がついてしまい,感覚的な判断ができなくなってしまいます。また,技術者は,⁠定量的判断⁠⁠,⁠0or1⁠⁠,⁠責務分割」など,物事を割り切る事が必要な場面が多く,その考え方に慣れてしまっています。

挙句,⁠我慢して頑張る」ことを突き詰めた結果,気付いた時には夢も希望も失い,疲れ果てた仕事人間になってしまったり,自分の感覚を切り捨てて,自分を機械やプログラムの様に扱い続けた結果,燃え尽きてしまったりといった問題が出てきます。

そんな事になる前に,疲れたと思ったら帰る,危ないと思ったら警告する,やりたい事ができないと感じたら仕事環境を変える活動をするなど,感覚から得た気付きから何らかのアクションを取って,自分の人生の責任を果たすように心掛けましょう。

著者プロフィール

こしばとしあき

関西出身自宅料理員兼ソフトウェア開発担当者。金融系業務アプリ開発,レガシー移行,Webサービス開発,画面制御基盤開発など様々な開発現場を経て,最近関東に進出。

アジャイル,ライフハック,プロジェクトファシリテーションに強く関心を持ち,講演も行っている。「ペンポッドで世界へミサイル大会」初代チャンプ。

blog『koeだめ』http://d.hatena.ne.jp/bash0C7/
料理blog『kuiだめ』http://kuidame.4038nullpointer.com/

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