計画通りにいかなければリカバリーを行う
どれだけ綿密な計画を立てたとしてもその通りに進む訳ではありません。様々な要因によって「このままでは計画通りに完遂できない」ということに陥ってしまいます。
全ての要因を挙げることはできませんが,以下のようなことは良く起きると思います。
- 外部環境が変化した
- 当初不明確だった部分が予想とは違っていた
- 体調が悪い
- 心配事がでてきた
- なんとなく気分が乗らない
そこで今回は「もうあかん!このままでは仕事が予定通りに終わらん!」という状況に陥った際に,手札として切れる,リカバリーカードを説明します。
仕事が予定通りに終わらない時に使えるリカバリーカード
仕事だけに限っても,計画通りにいかない理由は色々あります。
- まったく考慮していなかったことが発生した
- 考慮していたが,ありえないだろう高をくくっていたことが発生した
- 見積もりを見誤った
- 急な要件が積まれた
このようなことが発生して何もせずに放置していると,計画通りに作業を完遂できず,予定を超過してしまうという嫌な未来が待っています。
リカバリーを行って嫌な未来を変えるために切れるカードは以下の5つです。この中からカードから適切なものを選び,時に組み合わせて使います。
- スコープを狭める
- 締め切りを延ばす
- 他の人に手伝ってもらう
- 途中の工程を省く
- 労働時間を延ばす
- 頑張る
リカバリーカードを選ぶ基準
これらのカードを,どのような基準で選べばいいでしょうか。それは,管理している人にはお馴染みのQCDを使います。
QCDとは,以下の3要素のことです。
- Q:品質(Quality)
- C:コスト(Cost)
- D:納期 (Delivery)
これらはトレードオフの関係になっており,トレードオフの例としては,以下のようなことが挙げられます。
- 品質を上げようとすると,試験を増やさなければならないのでコストが掛かる。
- コストを下げようとすると,試験や製造ステップを割り切るので品質が悪化する。
- 納期を早めるには,リソースを多く投入するのでコストが掛かる。
責任者やお客様などの決定権者は,どれを最重要視するか・どれを割り切るかの決断に迫られます。
そこで,リカバリーカードを切るには,決定権者がQCDのどれを重視しているかを把握した上で,悪影響が少なく効果の高い適切なカードを選択する必要があります。
下表は,カードをQCDへの影響別と難易度で整理した表です。
| No | カード | Q:品質(Quality) | C:コスト(Cost) | D:納期(Delivery) | 難易度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | スコープを狭める | 変わらず | 変わらず | 変わらず | 高 | 高い交渉力が必要 |
| 2 | 締め切りを延ばす | 変わらず | 変わらず | 悪化 | 中 | 「学生症候群」に注意 |
| 3 | 他の人に手伝ってもらう | 変わらず | 悪化 | 変わらず | 中 | オーバーヘッドの勘案が必要 |
| 4 | 途中の工程を省く | 悪化 | 変わらず | 変わらず | 中 | 本当に省いていい部分の見極めが難しい |
| 5 | 労働時間を延ばす | 変わらず | 変わらず | 変わらず | 低 | 日常生活に支障がでる 健康を害する可能性がある |
| 6 | 「頑張る」宣言 | 変わらず | 変わらず | 変わらず | 低 | 人に言うべき事ではない 信頼が無くなる |
