VOCALOID(初音ミク,鏡音リン・レン)の上手な歌わせ方教えます!
第3回 調整のテクニック
こんにちは,OSTER projectです。前回は調整の前提となる基礎知識をご紹介したので,今回から実際にその知識を活かした調整の方法をご紹介していこうと思います。
スタートは声作りから
まず,基礎の声作りの方法をご紹介いたします。VOCALOIDの調整はいわばメイクのようなもので,時と場合に応じてテイストを変えなければいけません。例えば就活で面接にいくのにギャルメイクではダメです。舞台には舞台用の,デートにはデート用のメイクがあるように,VOCALOIDの調整もそのジャンルや作風に見合った方法でしなければいけません。VOCALOIDの基礎の声作りはメイクでいうとベースメイクの段階にあたります。この段階で印象の半分が決まってしまうといっても過言ではありません。それほど重要な工程なので,しっかりと自分のイメージに合った調整をしましょう。
基礎の声作りにはパラメータ操作が必要です。具体的にはBRE,BRI,CLE,OPE,GENを中心にいじります。ここでいじったパラメータについては基本的に一曲を通して固定値です。ツールバーの鉛筆をクリックして,コントロールトラックのフィールドにマウスポインタを合わせて左クリック長押しすると,クリックした以降の値がすべて変更されます。マウスポインタが指しているパラメータの値はコントロールトラックの左上に表示されるので,それを参考にしてください。なお,パラメータによる細かい調整を行う場合は,ピアノロールの右下のつまみをドラッグし,縮尺を変えながら作業することをオススメします。
それでは,基本の声の設定例をご紹介したいと思います(設定はすべてミク用です)。
ケース1:可愛い系アップテンポなガールズポップ
声を可愛らしくするためにGENをデフォルト値より若干低めに設定します。また,声の明るさを出すためにはBRIは高め,声をはっきりと出したいのであればBREは低めに設定します。CLEは音域に合わせて調整します。音域が平均して高い曲であまりCLEを上げすぎると音が薄っぺらになって浮いてしまうので注意しましょう。
設定例1(シンガー:ミク)
パラメータ値 BRE:5 BRI:90 CLE:10 OPE:127 GEN:45
ケース2:しっとり系大人なバラード
声の明るさを和らげるためにBRIはやや低めに設定します。また,かすれ気味な声を再現するためにBREを少し上げます。可愛らしさを残したいのであればGENはデフォルト値より若干低め,シリアスな感じを出したいなら若干高めに調整します。ここでもCLEの値は音域により調整しますが,落ち着いた感じで低音が重く感じるようなら少し上げたほうがよいかもしれません。
設定例2(シンガー:ミク)
パラメータ値 BRE:20 BRI:50 CLE:10 OPE:100 GEN:80
ケース3:ワイルドなハスキー系
ルーズな感じを出すためにOPEを低めに設定し,わざと発音を曇らせます。また,かすれ声を再現するためにBREを若干高めに設定。あとのパラメータは作風,音域に応じて調整します。
設定例3(シンガー:ミク)
パラメータ値 BRE:25 BRI:100 CLE:10 OPE:40 GEN:50
なお,この声作りについては各ノートの細かい調整に入る前にやっておくことをオススメします。というのも,基本の声が変わると発音の仕方や音の切れ具合なども微妙に変化してしまうので,調整をした後に基本の声を変えてしまうと,もう一度調整し直さないといけない箇所が出てくるからです。なんとなくではなくしっかりとイメージを持った声作りを最初の段階にしておくことが重要です。


