インタビュー

技術的好奇心を満たせる2日間 ―「LINE DEVELOPER DAY 2019」へ行こう

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LINE株式会社は11月20,21日の2日間,グランドニッコー東京 台場にて,同社が取り組んでいるサービスの技術領域でのチャレンジや知見,今後の取り組みなどを紹介する技術カンファレンス「LINE DEVELOPER DAY 2019」を開催します。

LINE DEVELOPER DAY 2019
URL:https://linedevday.linecorp.com/jp/2019/
※ 参加申し込みは11月4日(木)までにカンファレンス公式ページから

今年で5回目となる本イベントですが,今回は初の2日間開催となり70を超えるセッション(40分)やショートトラック(10分⁠⁠,ブースやポスターセッション,ハンズオンなど,合わせて140を超えるコンテンツが実施される予定です。ちなみに,初日は「Engineering」をテーマに技術関連の話題を,2日目は「Production」をテーマにWeb開発技術やUI/UX,プロジェクトマネジメントといったプロダクト開発の話題が中心になるなどテーマが分かれており,興味のある分野のセッションを集中的に楽しめるようになっているところも特徴となっています。

イベント開催に先駆けて,セッションに登壇する3名のエンジニアにお話を伺いました。

エンジニアの好奇心を満たす内容に必ず出会える!

お話を伺ったのは以下の3名の皆さんです。

  • LINE Z Part チーム Software Engineer 河村勇人氏
  • LINE App Dev 3チーム Software Engineer 玉木英嗣氏
  • LINE 開発Bチーム Software Engineer 大森貴博氏

プラットフォーム,クライアントアプリ,メディアサービスと3者3様,それぞれのセッションの内容はもちろん,エンジニアの視点からのLINE DEVELOPER DAYの魅力,また,ご自身が一参加者として期待していることなど,すでに参加予定の方はもちろん,参加を検討している方にもぜひ知っておいてもらいたい耳寄り情報まで教えてもらえました。

お話を伺った皆さん。左から河村勇人氏,玉木英嗣氏,大森貴博氏

お話を伺った皆さん。左から河村勇人氏,玉木英嗣氏,大森貴博氏

まず,3名に各自が担当するセッションの見どころと自身が込めたセッションへの思いについて伺いました。

「DEVDAY」なのでゴリゴリのエンジニア向けにエンジニアリングの話しかしない!

Reliability Engineering Behind The Most Trusted Kafka Platform
河村勇人氏
⁠1日目:16:20~17:00 / HALL-A)

最初は,河村氏の「Reliability Engineering Behind The Most Trusted Kafka Platform」についてです。

河村氏は,2015年に新卒としてLINEに入社,現在はLINE全社で活用するKafka platformの開発と運用チームのリーディングを担当しています。Kafka platformは,OSSのミドルウェアApache Kafkaを活用した,LINE全体のサービス基盤技術の1つで,ストリーミングデータなどを中心に扱うプラットフォームになります。

今回は,自身が担当している領域での,パフォーマンスエンジニアリングやシステムの最適化,リライアビリティエンジニアリングなど,現場のエンジニアリングについての発表が予定されています。

LINE Z Part チーム Software Engineer 河村勇人氏

LINE Z Part チーム Software Engineer 河村勇人氏

基盤開発・運用の現場と実際がわかる

――「Reliability Engineering Behind The Most Trusted Kafka Platform」の見どころについて教えてください。

河村:実は昨年も似たようなタイトルで「Multi-Tenancy Kafka cluster for LINE services with 250 billion daily messages」という発表を行っています。去年の発表でもKafka固有の知識や使い方などだけでなく,Kafka platform上で,ユーザから求められるサービスレベルで運用していくためのリライアビリティエンジニアリングにフォーカスしてお話をさせていただきました。

今年もタイトルには「Kafka」と入っていますが,必ずしもKafkaのことを知らなくても,そこでのリライアビリティエンジニアリングのエッセンスを一般化したような形で,テクニックや考え方の紹介を行っています。今回のセッションでは去年よりもその傾向を強めて,Kafkaについての固有の話は最初だけで,あとは徹底してパフォーマンスエンジニアリングやSLO(Service Level Objective)を決めるための計測の仕方など,リライアビリティエンジニアリングに一般化した話をする予定です。

1つは,分散システムでサービスレベルを測るときの話題です。分散システムは面白くて,サーバ側とクライアント側が協調して動作します。サーバ側だけで取得できるメトリックだけではサービスレベルを測ることができません。必ずクライアント側の視点から,サーバ側と協調して動作した上での結果のメトリックを見る必要があります。そこをどうやっているかというお話をさせていただきます。

もう1つは,トラブルシューティングの話です。Kafkaのクラスタで起きたパフォーマンスのイシューについて,それが起きたところからどんな段階を経て調査を進めていったか,その過程でどのようなテクニックを使ったか,そして最終的にその問題の原因を突き止めるまでの流れを説明していきます。

河村氏のセッション「Reliability Engineering Behind The Most Trusted Kafka Platform」のスライドから~

画像

ゴリゴリの“ガチ”エンジニアにおすすめ

――Kafkaは1つの題材として,サービス開発運用には欠かせない,リライアビリティエンジニアリングやパフォーマンスエンジニアリングについて,実践的,かつ,河村さんご自身やLINE社として蓄積されてきたノウハウが公開される,非常に濃いセッションになりそうです。実際,どういった方に聴講してもらいたいですか?

河村:とにかく⁠ゴリゴリ⁠のエンジニアですね。⁠LINE DEVELOPER DAYは)イベント名からして「DEVDAY(開発者の日⁠⁠」なので,エンジニアリングの話がしたい。開発者と話したいと私は強く思っています。DEVDAYのように,非常に規模が大きいカンファレンスでは(多くの方に聞いてもらえるよう)一般向けの内容に寄せて,比較的抽象的な内容にする発表者もいますが,私は来場者数や聴講者数ではなく,自分が技術者として純粋に面白いと考えている内容にフォーカスし,準備しています。

余談ですが,去年もそうした内容でお話をしたところ,案の定技術者ではないような方はポカーンとされていました(笑⁠⁠。しかし,技術者の方からは好評をいただいたので,今年も技術者向けのゴリゴリの技術の話をする予定です。とくに,ローレイヤに興味がある方や日ごろからリライアビリティエンジニアリングやパフォーマンスエンジニアリングをやっている方たちにとっては,確実に面白い話になるので,期待してください。

著者プロフィール

馮富久(ふぉんとみひさ)

株式会社技術評論社クロスメディア事業室室長。

1975年生まれ。横浜市出身。1999年4月株式会社技術評論社に入社。入社後から『Software Design』編集部に配属され,2004年1月に編集長へ就任。同2004年9月に『Web Site Expert』を立ち上げ,同誌編集長に就任,現在に至る。その後,2008年9月に設立したクロスメディア事業部(現クロスメディア事業室)に配属。現在,社外活動として電子書籍を考える出版社の会の代表幹事やWebSig 24/7のモデレーター,TechLIONプロデューサーなども務める。過去にIPAオープンソースデータベースワーキンググループ委員やアックゼロヨン・アワード他各賞審査員などの経験を持つ。

Twitte ID:tomihisa(http://twitter.com/tomihisa/


高島修(たかしまおさむ)

コンピュータホビー雑誌『ログイン』の編集者やドワンゴでモバイルサイトの企画・運営等を経て,2014年よりフリーで活動中。XRやPCなどのIT系やゲームをメインに,年間120本以上の取材をこなしています。

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