Markdownで手軽にスライドが作成・公開できるサービス「slideship.com」始動

ブログを書く手軽さで利用可能

株式会社slideshipは、クラウド上でプレゼンテーション・スライド作成と公開が行えるサービス「slideship.com」を開発、6月28日からベータサービスの提供を開始した。

slideship.comは「ブログを書くような手軽さで」プレゼンテーション・スライドを作成し公開できるというクラウドアプリケーション(SaaS⁠⁠。slideship.comを使うと、テーマを選択するだけで鮮やかさと視認性を両立させたスライドが簡単に作成できる。スライドで使用するフォントサイズや余白などのスタイルはあらかじめ最適化されているため、ユーザーがレイアウトの調整にかける手間が省かれており、スマートフォン向けのレイアウトにも対応している。グラデーションスタイルのテーマが利用可能なのもありがたい。

左側のエディタで入力すると即座に右側のスライドに反映される
左側のエディタで入力すると即座に右側のスライドに反映される
グラデーションも利用でき、設定パネルで調整可能
グラデーションも利用でき、設定パネルで調整可能
数式も表示できる
数式も表示できる
プログラムリストはシンタックスハイライトで表示される
プログラムリストはシンタックスハイライトで表示される
スライドのレイアウトを反映したPDF のダウンロードも可能
スライドのレイアウトを反映したPDF のダウンロードも可能

Markdownで記入するとその場でスライドができていく

slideship.comは昨今、とくにエンジニアから人気の高いMarkdown形式に対応しており、見出しや箇条書きなどの文書構造を簡単に表現できる。さらにもちろん画像の利用のほか、プログラミングコードや数式表現もできるので、技術情報を扱うスライドには非常に向いていると言える。

GitHubアカウントのOAuth認証に対応しており、ログインすると、ちょっとしたドキュメントを作成するような手軽さでスライド資料を作成することができる。作成したスライドは、プライベートまたは公開資料としてクラウド上に保存することができ、さらに、すでに作成したスライドを再利用することも容易にできるようになっている。企業概要や自己紹介ページなどのくり返し使用する素材の利用に便利。また、作成したスライドはPDF形式でダウンロードもできる。公開されたプレゼンテーション資料はアカウントがなくても閲覧可能。

利用はslideship.comから「Sign In」することですぐに利用できる。上述のGitHubのほか、ID・パスワードによるログインやTwitter連携も予定されている。

今回公開されたのはベータサービス期間中のため、無料プランのみとなっている。今後は複数人でスライドを共同作成したり、スライドに対するレビューをおこなったりといった組織やチームの生産性を向上するための「チーム機能」の実装も計画されている。

サーバサイドはGo、フロントエンドはReactで実装

昨今、プレゼンテーション・スライド形式のフォーマット、ビジネスやコミュニティの現場で非常に多く活用されているが、プレゼンテーション・スライドは「見た目」にも訴求するという性質上、コンテンツの「内容以外」の設定や調整作業にコストがかかってしまうという課題がある。slideship は、コンテンツの内容制作に集中しながらも、手軽に美しいスライドが作成でき、かつインターネットを通じた情報発信までを単体のクラウドアプリケーション上で完結できるソリューションとして開発されたという。

株式会社slideship 代表取締役 池内 孝啓氏によると、高いパフォーマンスを発揮するために、サーバーサイドアプリケーションは Go言語、フロントエンドアプリケーションは React を採用して実装されているとのこと。また、世界中から利用されるサービスにしたいという想いから、クラウド・コンピューティングサービスの Amazon Web Service および Google Cloud Platform の北米リージョンを利用しサービスを稼働させているとのことだった。海外リージョンの利用は日本からみるとネットワークのレイテンシが課題となるが、アプリケーション実装上の工夫やCDN(Contents Delivery Network)の活用などで影響を緩和しているという。

同氏は、⁠ユーザーに愛されるサービスづくりをしていくとともに、slideshipの開発や運用を通じて得たナレッジは積極的に公開し、コミュニティに還元していきたい」と今後の意気込みを語った。

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