PHPカンファレンス2009 スペシャルレポート

2日目,テックデイレポート[随時更新]

この記事を読むのに必要な時間:およそ 7 分

昨日に続き,PHPカンファレンス 2009が開催されます。本日(2日目)は,大田区産業プラザ PiOで「テックデイ」と題して,技術よりの多数のセッションが,2つのホールで進行していきます。

本ページでは,2日目のレポートを随時掲載していきます!

イベント開始前

スタッフの皆さんが,あわただしく会場設営等をおこなっています。

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安藤祐介さん「オープニング」

日本PHPユーザ会 安藤祐介さんによるあいさつから,いよいよテックデイが始まりました。

今回のテーマ「新しいPHPカンファレンス」の"新しい"とは,今まで何なかったことをやるということです。今年初の試みである,昨日のビジネスデイには来場者は110名以上の方が参加していただけたことが報告されました。また本日は,目を向けていなかったこととして,海外ゲストを数人招待しています。一般公募による講演も今年初ということです。

また,本イベント前に事前のアンケートを行い,それをもとにセッションを構成したとのことです。PHPカンファレンスに初参加の方は毎年7割程度だったり(会場の挙手アンケートでもそのような感じでした),フレームワークの利用経験は1位がCakePHP,2位はZend Freamworkという結果だったことが示されました。

そして,今日は本イベントを楽しんでほしい,と結びました。

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廣川類さん「基調講演」

日本PHPユーザ会 廣川類さんによる基調講演は,PHPの歴史から始まりました。

PHP4.0は2000年リリースされ、日本PHPユーザ会も同じ年に設立されたそうです。PHP5.0は2004年にリリースされました。PHPのどのバージョンを使用しているかという会場アンケートではほとんどの人がPHP5.2に手を挙げられていました。

PHPの実行速度は,PHP5.1./5.2でZendEngineが大幅に高速化され、PHP5.2/5.3ではメモリ使用量が小さくなりました。PHPのセキュリティに関しては、PHPのコードは品質が高いとのことです。テストのコードカバレッジ改善も徐々に行われているようです。

PHP6までのつなぎとして先日PHP5.3がリリースされました。PHP6の機能からUnicodeだけが除かれたバージョンが5.3になっており、名前空間やラムダ関数が使えるようになりました。Pharアーカイブに対応し,PHPアプリケーションの配布が用意になった点も特徴としてあげられます。注意点としては、PHP6削除予定に関する警告が表示されるようになりました。

そして、PHP6の開発は遅延しておりリリース予定は未定になっています。6.0ではUnicodeにネーティブ対応されます。レガシーコード(register_globals, magic_*, safe_mode)の削除もされます。

PHP6の課題では、mbstringの機能の多くがネーティブ実装化されるので、絵文字や文字コード検出などの日本語対応が十分なのかがあります。正規表現には鬼車拡張が提案されています。mbstringは不要になるのかという点も心配されます。

最後に、PHPの未来の話をされました。PHPが成功した理由として、コンセプト(初心者に優しく、現実的)を維持できたことや、コミュニティのサポートがありました。今後はさらに若い開発者にも参加してほしいとのことです。

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江明宗さん「台湾PHPコミュニティの日々」

Taiwan PHP User Group 江明宗さんによる台湾のPHP活動の現状として、PHPのイベントでは今回のPHPカンファレンスのような大勢の人は集まらないという話から始まりました。

江明宗さんがPHPを勉強し始めたころ、台湾ではハードウェアが重視されており、それは今日でも変わっていないそうです。その当時のソフトウェアの状況は、ローカライゼーションや書籍、トレーニングを移植していたそうです。台湾でもゲームは人気があり、日本のゲームが特に人気があるそうです。

マルチバイト問題、違法コピー、インターネットバブル、台湾の市場規模が大きくないなど様々な問題もあるそうです。

江明宗さんは最初はコンピュータのメンテナンスをしていましたが、何か差別化が必要だと思いPHPの勉強を始めたそうです。最初は予算が少なかったので、オープンソースのソフトウェアを触ってみたりしていたそうです。

その後 Taiwan PHP User Group(twpug.net) を設立され、TIC100 というオープンソースソフトウェアの中国語化のリソースを提供しています。 osobiz.com というものも設立し、ここでは技術的な問題にソリューションを提供されていたそうが、ユーザ会が次第にアクティブになってきて osobiz.com は不要になったそうです。

ユーザ会では、質問に答えたり、海外の新しいPHPアプリケーションの紹介、PHP関連ニュースやアプリケーションの翻訳やローカライゼーションを行っています。

最近は、PHPフレームワークのやクラウドコンピューティングがあったり,git・mercurialなどのバージョン管理システムや,Trac・Redmineなどのバグトラッキングシステムの話題があると話されていました。オープンソースアプリケーションの採用は進んでおり、WindowsベースからWebベースに切り替わっているようです。

台湾におけるソフトウェア開発の教育はまだまだ進んでおらず、多くの学生が先に就職先を探してから勉強をするという人が多く、就業率は高いと話されていました。インターネットの通信速度の問題もあり、日本と比べるととても遅いとのことです。

国内のような市場規模の大きくところから、世界に視野を広げていかないといけないということや、権利や著作権で争うのではなく、標準技術の積極的に使って行くということもこれから進めて行くそうです。

会場からの質問時間が設けられ,地方におけるIT産業の活発具合は?という質問には、地方ではあまり活発ではないという答えでした。よく使われているツールは?という質問では、フレームワークでは日本同様 ZendFramework や CodeIgniter、CakePHPなどを使っている人が多いそうです。

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柏岡秀男さん「~PHP初心者講座~ WEB業界で生き抜くために」

本日は,2つの会場でセッションが行われています。コンベンションホール(サブ会場)からも同様に随時更新していきます!

サブ会場のはじめのセッションは,日本PHPユーザ会 有限会社アリウープ 代表取締役 柏岡秀男さんによるPHP初心者向けの発表です。

はじめのセッションにかかわらず,会場はほぼ満員状態で,関心の高さが伺えます。初心者向けのセッションですが冒頭の質問から「PHPを用いたプログラムを書いたことが無い」という方は0人でした。

「PHPとは?」として,PHPの初歩の初歩から解説されました。

ウェブを当初から意識して開発されたPHPの「得意なこと」「苦手なこと」や,昨日のセッションでもお話しされたWordPressを例にとって「PHPでできること」などの紹介がありました。

実際にPHPを使う方法としては「PHPが使えるサーバー」を借りてしまうのが簡単ということです。このように,環境構築の手間がかからないのはPHPの魅力の1つです。

また,手軽なローカルの(外部に公開しない,自分のパソコン上で動かす)PHPの環境構築として,XAMPPの紹介がありました。XAMPPとは,PHPのほかにウェブサーバーやデータベース(MySQL)がすべてパッケージになっているものです。XAMPPだけで,自分だけの環境はすぐに用意することが出来ます。

PHPの外部ライブラリとしてPEARの紹介もありました。

テンプレートエンジンとしてSmartyが紹介され,簡単な利用方法などの解説もありました。UI設計と,システム設計をそれぞれ独立して作業したい場合はテンプレートエンジンを採用するとよいとのことでした。

フレームワークを利用した開発にも触れられ,Ethnaを例にとってMVCの簡単な解説もありました。フレームワークを利用した場合の利点と欠点についても触れられ,フレームワークをどう選択するかなどについても説明がありました。

PHPの勉強方法としては「PHPマニュアル(php.net)」を利用するのがおすすめで,サンプルコードやコード付きのコメントなどが豊富にあるので非常に役に立ちます。他にも,メーリングリスト,SNSのコミュニティや各種勉強会に参加してみるのもよいでしょう。

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著者プロフィール

佐藤佳祐(さとうけいすけ)

北海道の大学に在籍し,現在は絶賛就職活動中。nequalに所属し,PEARリポジトリサービス「Openpear」開発を担当。最近はrhaco2と格闘する日々。お仕事の話,待ってます。

URLhttp://riaf.jp/


藤本洋一(ふじもとよういち)

Zend Frameworkのコミュニティ「zf-users.jp」とかやってます。nequal所属。

最近,ふとしたことから無職になってしまったため,絶賛求職中。

URLhttp://wozozo.jp/

コメント

  • 修正させていただきました。

    ご指摘ありがとうございます。
    修正させていただきました。

    もしも,より詳細な対応が必要であれば,以下からご連絡いただければ幸いです。
    https://gihyo.jp/site/inquiry/others

    それでは,今後ともよろしくお願いいたします。

    Commented : #2  gihyo.jp編集部 (2009/09/14, 21:47)

  • 申し訳ありませんが訂正をお願いします。

    マイクの声がうまく伝わらなかったようで申し訳ありませんが、

    「mocapapaさん自身は...昨年12月に北海道で開催されたLOCAL PHP部 札幌勉強会02においてid:nazoneさんが発表した「2009年のPHPフレームワーク」に影響され,Yii の利用をはじめたそうです。」

    は事実と異なるので訂正をお願いします。

    ○yiiの利用のきっかけはそれほど定かではありません。なので講演では触れませんでしたが、以下のようなyii 1.0のリリース記事を見たのがきっかけと思います。
    http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0812/08/news072.html
    ○今年1月に使用を初めましたが、PHPフレームワークについて検索していたところ、最近上記資料を発見しました。

    申し訳ありませんが、適当に訂正をお願いします。また本コメントは本文訂正後に削除いただいて構いません。それではよろしくお願い致します。

    Commented : #1  mocapapa (2009/09/14, 13:59)

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