PHPカンファレンス2010スペシャルレポート

1日目,ビジネスデイレポート[随時更新]

この記事を読むのに必要な時間:およそ 5 分

今日・明日と,大田区産業プラザ PiOにて,PHPカンファレンス2010が開催されます。本日(1日目)「ビジネスデイ」と題して,ビジネスを意識した視点のセッションが2つのホールで展開されます。

本ページでは,1日目のレポートを随時掲載していきます!

イベント開始前

心配された天気もいまのところ何とか持ちこたえています。11時30分の開場に向けて,スタッフの皆さんが懸命に準備を進めています。

画像

雨が降り出してしまいましたが,多くの皆さんが来場されています。

画像

まもなく開始です!

亀本大地さん「オープニング」

PHPカンファレンス2010 実行委員長の亀本大地さんのあいさつから,いよいよ1日目のビジネスデイが開幕です。

亀本さんからは,今回のイベントテーマである「次の世代のPHP」について,ビジネス面ではオープンソーシャル,技術面ではPHPのバージョン5.3・5.4への移行の話題が盛り上がっていることが紹介されました。

また、本日(ビジネスデイ)のプログラムの紹介とスポンサー各社の紹介がありました。今年のPHPカンファレンスでは自由に使える無線LANが完備されたため,非常に快適な環境となっています。

画像

青柳直樹さん「GREE Platformの現状と今後の取組について」

グリー株式会社の青柳直樹さんによる基調講演では,GREE Platformの現状と今後の取組についてのお話がされました。

利用者数2125万人で国内No.1のGREEをはじめ,mixiやモバゲーもそれぞれ2千万人以上が利用するプラットフォームで,それらすべてがオープン化されています。GREE Platformオープン化の背景として,従来は自社ゲームが成長を牽引してきたが,今後さらなる飛躍のためにオープン化を決断したとのこと。オープン化によって3000万人到達も視野に入れているとのお話でした。また,パートナーさんとWin-Winの関係も築きやすいことも,オープン化を選択した理由の一つとのことです。

グリーでは,2011年から2012年に本格的なソーシャル時代を迎えると認識しています。ソーシャルゲームはスモールスタートが可能で,効果を確認しながら段階的な実施ができること,初期投資を抑えつつも高い利益率を追求できることなどから,ベンチャーの参入余地も大きいと見ています。

「ソーシャルゲームはウェブサービスの運用に長けている所が伸びていくと思う」と話す青柳さん。「自分たちも,ゲームを作っているとはあまり思っていない」と語ります。他社でも,コミュニケーションサービスを理解している所がうまく行っているとのお話でした。

今後はパートナーさんへのコンサルティングやプロモーション支援を強化したり,スマートフォン対応を順次展開していったり,またグローバル展開の一端としてアジア・北米における事業展開も展開中とのことです。急成長を続けるグリーから,これからも目が離せません。

画像

画像

小田祐史さん「CakePHPで作るニフティWebサービスのレシピ」

株式会社ニフティの小田さんによる講演は,CakePHPのお話から始まりました。

まず,PHPで開発されたニフティのサービスとして,シュフモトピックイット」,コネタマなどが紹介されました。これらのうち,「トピックイット」「コネタマ」は,Ruby on Railsの影響を色濃く受けたPHPのフレームワークであるCakePHPで構築されています。

CakePHPで冗長化構成を組むに当たって,NAS上へアプリケーションの配置を行ったらレスポンスが急激に悪化し,ローカルディスク上へソースを配置することで3秒かかっていた処理が0.1秒以下になった事例,CakePHP標準のファイルベースでのセッション管理はNASと相性が悪く,セッション情報はデータベースに格納するべきといった有益な情報をお話しいただきました。

ニフティでは効果的なデプロイのためにWebistranoというツールを利用しているそうで,Webistranoの機能について紹介していただきました。

後半は,ニフティのクラウドサービス「ニフティクラウド」のお話です。サーバの準備やディスクの追加などが5分ででき,料金は従量課金と月額課金を選択できるニフティクラウドでは,約160もの@niftyサービスが稼働中とのことで,高い運用実績があります。

ニフティクラウドAPIのβ版が8月10日にリリースされ,さらに10月以降にはサーバコピー機能やオートスケール機能(負荷に応じてサーバを自動縮退する),CPUやメモリの基本情報監視機能などがリリースされる予定とのこと。「エンジニアの日々の作業をより簡単にできるよう頑張ります!」と力強く約束してくれた小田さんでした。

画像

画像

新井啓太さん「モバイル ソーシャルアプリの開発と運用」

B会場初めのセッションはウノウ株式会社 テクノロジーグループ 新井 啓太さんよりソーシャルゲームの開発と運用についての発表がありました。

ウノウといえば米ソーシャルゲームの大手Zyngaに買収されたニュースが記憶に新しいですが,ウノウラボで提供されている技術情報など開発者からの注目度が高い会社らしく,壇上から挙手でアンケートを取ったところ,なんと会場のほとんどがエンジニアという結果でした。

前半は会社やサービスの紹介がありましたが,ソーシャルゲームに参入してから会社の体制も大きくなり社員数も17人から60人と大きく増えたそうです。それまで運営していたフォト蔵などに加え、まちつく!バンドやろうよ!海賊クロニクルなどのソーシャル性の高いゲームを運営するようになったことから、オープンソーシャルへの対応や負荷対策などの経験をかなり積んできているとのことです。

運用面では,大量のユーザー数をもつサービスを運用している経験から実際に困った事例を紹介いただきました。特にサポート面でユーザーからのお問い合わせの対応には気を使っているようで,毎日大量に届くお問い合わせに少人数で対応するためにシステム化をするひつようがあったようです。また,そもそもお問い合わせ数を減らすように,ユーザーからクレームがきそうな機能は始めから実装しないようにしたり,FAQにあらかじめ書いておくことが重要だそうです。また、これらは設計段階から考慮しておくほうが良いです。

続いて,開発面ですがミドルウェアとしてはいわゆるLAMPの構成に加え,Memcache(キャッシュ),Q4M(キュー),Nginx(プロキシ)などパフォーマンスや負荷分散のための仕組みを導入したり,PuppetやCapistranoを使って大量のサーバー管理を効率化しています。1月くらいから3,400台のサーバーを導入しているようですが、たった3〜4人で運用できているのもこれらの技術によるものだそうです。

データベースのチューニングも大規模サービスでは非常に重要で,なるべく高速なメモリを使って表示を行うようにしてDisk書き込み/読み込みの遅延を減らすという工夫をしているそうです。負荷対策でMaster-Slaveの構成にすることがありますが,これではパフォーマンスはあまり向上しなくて,Master分割などを検討していく必要があります。

また、開発者の人数が増えてくると開発コストを減らすことも重要なテーマです。DBアクセスにはPDOなどのORMを使うなどライブラリをうまく使うようにしています。また、フレームワークとしてSymfonyを導入することで新しく開発者が入ってきても教育コストを少なくすることができたそうです。

数多くのサービスをヒットさせているウノウの開発ノウハウを,存分に紹介しているセッションでした。

画像

画像

著者プロフィール

佐藤佳祐(さとうけいすけ)

株式会社オトバンク ウェブ配信事業部 開発チーム所属。北海道出身。nequalというエンジニアグループでOpenpearの開発を担当。最近はLOCALの活動が気になって仕方がない。

URLhttp://riaf.jp / twitter:riaf


春原宏保(すのはらひろやす)

長野市在住。最近はC++とDelphiばかりで,PHPからは遠ざかっている。あちこちの勉強会やカンファレンス,セミナーへ参加しては議事録を執筆し,ブログに公開するのが趣味。

URLhttp://d.hatena.ne.jp/suno88// twitter:suno88


藤本洋一(ふじもとよういち)

株式会社BeProud所属。

会社でもnequalでも毎日コードしか書いてません。最近はPythonでDjangoで生活を楽しく面白くする何かをつくってます。

URLhttp://wozozo.jp/ / twitter:wozozo


ヤガー

エンジニアブロガーとして個人ブログCreazy!にPHPやJavaScriptのTipsを更新する傍ら,ツイポーートTwitGIFなどPHPで開発したWEBサービスを多数運営している。

現在は絶賛求職中。

URLhttp://creazy.net/ / twitter:yager

コメント

コメントの記入