Plone Conference 2010参加レポート

Plone Conference 2010 Day 1

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Where we go from here

スピーカーのEric Steele氏は,基調講演でも紹介されたPlone 4のリリースマネージャーの方です。ここでは次に控えているPlone 4.1以降の方向性について,14個のルールという形式で説明されました。その中でも特にデモなどを行っていて個人的に強く印象に残ったのは以下の点です。

Eric Steele氏

Eric Steele氏

弱点を認める
PythonはPHPよりマイナーな言語であることや,Ploneで開発を行うためのラーニングカーブ(学習曲線)が急であるとことが指摘されました。開発側もこれらの課題を認識しているようです。
強みを知る
Ploneの強みとしてセキュリティとワークフローの仕組みについて,デモを交えて説明されました。また,Plone 4の新しいUIについては非常に自信を持っているようで「少なくとも他のものより10倍良い」と述べていました。
何から始めるべきか
ユーザが最初に何をするべきかという説明で,1日目に Amberjackというチュートリアルを読むことが紹介されていました。AmberjackはPloneサイト上でコンテンツを作成するための手順を対話的に教えてくれる仕組みです。簡単なデモを見ましたが,なかなか使いやすそうでした(日本で使うには説明文を日本語化する必要がありますが)⁠Plone 4.1にはAmberjackが標準で組み込まれる予定だそうです。

Amberjackでのチュートリアルのデモ

Amberjackでのチュートリアルのデモ

どこでも動作する
PloneはDebian/Ubuntu,RedHatだけでなくVMWareやAmazon EC2上でも動作します。また,CPanelという安価(20ドル)なホスティングサービスが紹介されていました。
品質,品質,品質
品質についてはとても気にしているようです。PloneではPythonのPEPと同じように改良案をPLIPという文書にまとめています。こうすることで,次バージョンで導入すべき機能について全体で議論することができるようになっています。また,テストについてはQAチームが項目をまとめているので,ぜひ興味のある人はQAチームに参加してほしいと呼びかけていました。

ランチ

Plone Conferenceでは朝食が出るので,当然ながら昼食も出されます(夕食は出ません)⁠また,各セッションの間にはコーヒーブレイクが設けられており,コーヒー,紅茶とクッキーなどの軽食が出されます。

昼食は,写真のようにビュッフェスタイルでした。昨年のカンファレンスのランチでは,スタッフが取り分けるスタイルだったために大行列ができていましたが,今年はそこまでの混乱はなかったようです。ランチはデザートもついていて,この日のデザートはパンナコッタでした。

ランチはビュッフェスタイル。紅茶もなかなかおいしかったので,ここでもさすがイギリスのホテルだなと感心しました。

ランチはビュッフェスタイル

How not to Develop Plone Products

このセッションではバッドノウハウとして,Ploneで開発する上で やってはいけないことが説明されました。内容としては必ずしもPloneではない開発の現場でも応用できそうな話があると思います。ただし,⁠言いたいことはわかるけど,ちょっと理想論すぎるかな?」と思う部分も個人的にはありました。

Lennart Regebro氏

Lennart Regebro氏

自分用の足場を使うな
自分用の足場となるようなコードを用意して,それをコピーして使うのはやめましょう。その代わり,ZopeSkelというプロダクトの雛形となるコードを生成するためのツールを使用しましょうと説明されました。
doctestを使うな
この発言には驚きました。PloneではPythonで提供されている doctest(コメントに記述するテスト)は使用せずにテストコードを記述するようにと述べていました。理由としては,doctestではうまくテストできない環境に依存する部分があることと,テストのためのドキュメントを記述しなくなるからだそうです。
自分自身でプロジェクトをホストするな
プロジェクトのソースコードはcollective svnというPloneの開発者が自由に使えるリポジトリで管理し,作成したパッケージはPython Package Index : PyPIにアップロードしましょう,と述べていました。理由としては,他の人もコードの編集ができる,ダウンロードができるようにするためということです(筆者は自分で作っているプロダクトを自分のサーバでホストしています,すいません)⁠
trunk を使うな
他の人が作っているプロダクトを使う場合には,最新版のtrunkは使わないようにしましょう,と述べていました。理由としては,問題があったときに問い合わせが面倒なので,タグが打ってあるバージョンを使いましょうということのようです。
たくさんのことをやりすぎるな
1つのプロダクトに沢山の機能を持たせすぎず,そういう場合は複数のプロダクトに分割しましょう,と述べていました。利用者はそのうちの1つの機能だけを使いたい場合があります。これは言いたいことはわかるんですが,逆にバラバラ過ぎると利用者はどれをインストールしていいかわからなくなったりしないかな?と少し気になりました。
フレームワークと戦うな
Ploneで開発するときはPlone的な使い方をしましょう,と述べていました。郷に入っては郷に従えという感じでしょうか,なんとなく言いたいことはわかります。

blog.star

最後に「たくさんのことをやりすぎるな」などの実例として,ブログプロダクトが紹介されました。このプロダクトは,Plonサイト上にブログの機能を実現するための以下の3つのプロダクト(view, feeds, portlet)と全体をまとめてインストールするプロダクト(star: *の意味)で構成されています。

著者プロフィール

鈴木たかのり(すずきたかのり)

BeProud 所属。

部内のサイトを作るためにZope/Ploneと出会い,その後必要にかられてPythonを使い始める。最近miniじゃなくなりつつあるPython mini Hack-a-thonの主催者の一人でもある。

趣味は吹奏楽とレゴとペンシルパズル。2012年の目標は9月にオープンするマレーシアのレゴランドに行くこと。写真はうちのフェレットくろちゃんとくりちゃんです。

Twitter: @takanory
ブログ: http://takanory.net/takalog/

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