PyCon JP 2017カンファレンスレポート

1日目 Peter Wang氏キーノート,変数アノテーション,自然言語処理,PythonでWebセキュリティ自動化~新企画「メディア会議」に注目

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1日目ライトニングトーク

(小林正彦)

PyCon JP 2017では,1日目,2日目ともにクロージングでライトニングトークを行いました。

今年のライトニングトークは両日とも8枠用意しました。トーク希望者には会場に用意していあるトークボードに開催内容を記載していただきましたが,開場後すぐに用意した8枠が埋まってしまうほどの人気でした。

ここでは,カンファレンス1日目のクロージングに行われたライトニングトークから2つを紹介します。なお,当日の発表者と発表内容の一覧,および動画のリンクを後述していますのでぜひご覧になってください。

「Introducing wsgi_lineprof」Miyazaki Yusuke

ライトニングトークの様子(その1)

ライトニングトークの様子(その1)

Miyazaki氏のLTは,自身で作成したWebアプリケーションのプロファイラ「wsgi_lineprof」についてのお話です。

まず,Miyazaki氏が参加されているISUCONについての紹介がありました。ISUCONとは「お題となるWebサービスを決められたレギュレーションの中でどれだけ高速化することができるかを競い合うコンテスト」です。

サービスを高速化するためには,ボトルネックとなっている箇所を特定し,チューニングを行わなければなりません。そのためにはプロファイラを使用します。プロファイラはPython標準のものも含め数多くありますが,ISUCONのように短い時間の中で結果を出さなければならない状況では,複雑な設定が必要になるようなものは使うのが難しいとのことです。

そういった課題をクリアするために,WSGIのミドルウェアとして「wsgi_lineprof」を作成されました。本プロファイルはWSGIに対応しているアプリケーションやフレームワークを使用していれば動作が可能とのことです。Webアプリを作るのが好きな人や今よりも速く動かしたいと思っている人は,ここで紹介いただいたプロファイルをぜひ使ってみてください。

今後はISUCONでPythonを使って結果を残していきたい,とMiyazaki氏は意気込みを語っていました。

「Dockerをローカルでドカドカ使う」@nasa9084

ライトニングトークの様子(その2)

ライトニングトークの様子(その2)

@nasa9084氏は,コンテナプラットフォームであるDockerについて,⁠具体的にどういったものをコンテナ化していくか⁠⁠,そして「そのメリットはどのようなものか」について話されました。

コンテナ化の対象として以下の4つを挙げました。

  • 言語の実行環境のコンテナ化
  • テスト環境のコンテナ化
  • データベースのコンテナ化
  • コマンドのコンテナ化

各ケースごとに具体的な実行例を示しながら,メリットとデメリットについて説明しました。

ローカルな環境でDockerを使うメリットとして,⁠OSに依存しない環境を用意できる⁠⁠,⁠アプリケーションの配布が容易⁠⁠,⁠テスト実行ごとに初期化した環境を用意できる⁠⁠,などを挙げられていました。

Dockerは,アプリケーションやミドルウェア単位で利用することができるのも利点の1つです。Dockerをよくわからないという人は,いきなりプロダクションレベルでの利用を目指す前に,まずはローカル環境でVMのように使ってみてその便利さを実感して欲しいと強調していました。

1日目ライトニングトーク一覧

次回は?

1日目のカンファレンスレポート,いかがでしたでしょうか。PyCon JP 2017のカンファレンスは2日間で40を超えるセッションが開催されました。今回紹介できなかったセッションは下記のリンクから見ることができます。ぜひご覧になってください(ビデオや資料へのリンクも掲載する予定です⁠⁠。

次回,カンファレンス2日目のレポートもお楽しみに!

著者プロフィール

陶山嶺(すやまれい)

メディアスポンサー対応、PyCon JP 公式ガイドアプリのAndroid版の開発を担当。PyCon JPにはPyCon JP 2015で初めて一般参加。Python自体に貢献しようとPyCon JP 2016からはスタッフとして参加している。

渋谷のカラフル・ボード(株)に勤務し、8月から広島の尾道でリモートワークを実践中。前職ではiOS/Androidアプリ開発、現職ではPythonとGCPでのサーバーサイド開発をメインとしている。学生時代から一番好きな言語はずっとPython。

Twitter: @rhoboro


海老原由夫樹(えびはらゆうき)

PyCon JP 2017広報・メディアスポンサー担当。

PyCon JPにはPyCon JP 2016からスタッフとして参加。普段はツールの導入支援業務を行う中で作業の効率化のためにPythonを使用している。Python の達人になるべく勉強中。

Twitter: @silverskyvicto


小林正彦(こばやしまさひこ)

メディアスポンサー対応、PyCon JP 2017メディア会議企画担当。

PyCon JPにはPyCon JP 2017にスタッフとして初参加。株式会社アークシステム所属。SEサービスに従事。企業システムの開発から運用までITのライフサイクル全般にわたるソリューションを提供している。開発、運用業務効率化のためにPythonを使用している。

Twitter: @donadeno

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