Sapporo RubyKaigi 2012 スペシャルレポート

札幌Ruby会議2012,1日目レポート[更新終了]

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本日9月14日から16日の3日間,札幌市産業振興センターにて札幌Ruby会議2012が開催されます。3日間に渡り,随時レポートをお届けしていきます。なお,本イベントの事前特集が組まれていますので,ぜひこちらも確認してみてください。

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今回のイベントでは,スタッフの皆さんは専用Tシャツを着用しています。気になることがあれば,気軽に話しかけてみてください。

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連絡事項までに,メインルーム(Blue A;ルームA)のキャパシティの関係から,別部屋(Blue C;ルームC)での中継も予定されています。電源を取りやすそうです。

同会場ではアンカンファレンス形式の,ぬRubyKaigiも明日から行われます。その受付がメイン会場(Blue A)の後方の受付ボードですでに開始されています。話してみたいことがある方は是非検討してみてはいかがでしょうか。

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Herokuランチ

本日12時からHeroku, Inc.より,先着100名の方に ⁠Heroku弁当」「Heroku特製タンブラー(非売品)⁠がまつもとさん,ささださん,相澤さんから手渡しで(!)配布されました。そのため,早めに会場に来場する方も多く見受けられました。

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オープニング

はじめに副運営委員長の前田智樹さんによる注意事項の案内の後,実行委員長の島田浩二さんから開会の挨拶がありました。

開会の挨拶

開会は島田さんの「みなさん,こんにちは」という挨拶から始まり,札幌Ruby会議について紹介しました。札幌Ruby会議は2008年から行なっている日本Ruby会議の地域開催のひとつで,特徴として世界各地から参加していただいていると言います。そして今回の札幌Ruby会議はこれまで開催された中で最大規模であり,3日間での参加者はのべ1,000名を超える予定だとのことです。そのうち,約1割が日本国外からの参加になるそうです。

続けて札幌Ruby会議が数多くの人の支援で成り立っているということに言及しました。スポンサーや金銭面以外でバックアップをいただいた方々,後援団体のほか,キーノート(基調講演)を快く引き受けてくれたMatzさんやAaron Pattersonさん,Eric Hodelさんの名前を挙げます。また,事前の一般発表募集で予想を超える数多くの応募があったことにも触れ,応募してくれた方々に感謝の言葉を述べました。

We code.

そして島田さんは,札幌Ruby会議2012のテーマである"We code."を取り上げます。このテーマは,コードを書くということと自分との関わりについて考え,そこで感じたことを持って帰ってもらえる場所を提供するという意図を込めていると説明しました。

最後に,実行委員一同,3日間参加者のみなさまとよい時間を過ごせるようがんばります,という決意表明の後に開催宣言が行われました。

スポンサー紹介の際,照れくさそうにえにしテックの紹介をした島田さんの姿に会場から笑いが起こるなど(島田さんはえにしテックの代表取締役)⁠なごやかなムードで札幌Ruby会議2012は開幕しました。

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相澤歩さん「Heroku」

今回のイベントでは4つのスポンサーセッションが行われました。最初は,相澤歩さんのHerokuの特徴についての発表です。⁠スライド等はこちら相澤さんはHerokuのエヴァンジェリストであり,CRubyのコミッタです。

Herokuでは前述の通り,開幕前の時間で弁当とタンブラーの配布を行っており,相澤さんが来場者に弁当を食べたかを尋ねると,大半の来場者が挙手をしていました。

Herokuとは

相澤さんは,Herokuを「Leading PaaS for professional app developers」⁠すなわちWebアプリケーションのプラットフォームを提供するサービスPaaSの中でも先端を行く(leading)⁠プロフェッショナル開発者のための(professional app developers)ものであると話します。

「先端を行く」という観点では,Herokuが現在220万以上のアプリケーションをホスティングしていることや,Herokuは2億5千万ドルという巨額でsalesforceに買収されたとのことを挙げていました。また「プロフェッショナル開発者のための」という観点では,Herokuの創業者の一人であるAdam Wiggins氏が,良いアプリケーションを作る上でのベストプラクティスを示したThe Twelve-Factor AppをHerokuで実現している,と言います。

Herokuの哲学は「開発者の生産性を高める」ことであると,相澤さんは述べていました。具体的には,開発が楽しいと生産性が高くなり,そのことがイノベーションやビジネスの価値を生み出すとのことでした。Ruby会議で発表したり,ワークショップを開催したり,技術情報を提供したりすることで開発者を支える。このこともHerokuの哲学に沿った活動であるそうで,例えばHerokuでは,Heroku Meetupを2ヶ月に1回開催したり,RailsGirlsTokyoを支援しているそうです。また今回の札幌Ruby会議2012には,総勢10名のHeroku社員が訪れているとのことでした。

Heroku向けのアプリケーションを作ることについて

続いて相澤さんは,Heroku向けのアプリケーション作ることについて説明しました。

まず,Herokuの開発ツールは過去のものから変化してきており,以前はrubygemからライブラリをインストールしなければならなかったのですが,現在ではHerokuを開発,利用するための環境を一つにまとめたツールを様々なOSに提供していることを示します。また,Herokuへのデプロイはgitで行うことができます。これはデプロイ作業が「プログラマが日常で行っている作業」の流れを妨げないようしているためだそうです。

Herokuの大きな利点の一つに,スケールアウト(ハードウェアの増強・削減)が容易であることが挙げられていました。スケールアウト可能なハードウェアの構築は,自前で行うのは大変なのですが,これがHerokuであればGUIでの設定一つ,あるいはコマンド一つで可能とのことでした。その他,データベースの規模を容易に変更可能である,Ruby以外の言語も多数サポートしている(公式にはPython,Node.js,Scalaなど,それ以外にもPerlやOpenCOBOLが動いたとのこと)といった特長が述べられていました。

さらに現在では,Facebookアプリやmixiアプリを作る際,デフォルトではHerokuの上に作られるようになったのことで,大手SNSとの協業も進んでいると言及しました。

相澤さんはさらに来場者への質問として,Herokuでサービスを運営しているかを尋ねました。結果,まだそこまでは多くなかったのですが,海外では様々な大企業やベンチャー企業などに既に採用されており,また日本でも沢山の企業がHerokuを利用しはじめているとのことです。

Herokuの今後

最後にFAQとして,Herokuについてよく聞かれることを紹介しました。

「Herokuのサーバは東京に来るのか」については,⁠技術的には可能であるが,現時点では置く予定はない。しかし,基盤となるクラウドに依存しないようHerokuを改善しているため,遠くない将来何らかの成果を見せられるだろう」と述べていました。

「日本語の技術情報の提供」については行なっていないわけではないけれども,あまり進んでおらず,日本人有志の記事に頼っているのが現状だそうです。またfacebookページ「herokujp」のいいね!が増えると優先度が上がるかも,と話していました。

「日本での採用」については,⁠採用を始めたので,興味のある方は会場で声をかけていただければ」とのことでした。

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著者プロフィール

KaigiFreaks レポート班

KaigiFreaksとは,会場に来れなかった人にも雰囲気や内容を楽しんでもらえることをミッションとする特別編成チーム。配信班とレポート班の2班で構成される。レポート班の作業はエクストリームスポーツとして知られていたが,今回はその評判を覆すべく史上最大規模の編成で臨む。


前鼻毅(まえはなつよし)

Ruby札幌,アジャイル札幌,CLR/Hなど札幌のコミュニティで活動中。RICOH IT SOLUTIONSにてRubyやObjective-Cのコードを書いている。

twitter:http://twitter.com/sandinist


にく

北海道出身で沖縄や東京に住んだ後,今は札幌在住のプログラマ。コンサドーレ札幌が好き。Ruby,Emacsが心のメインツール。最近はHaskellを試している。

twitter:https://twitter.com/niku_name
blog:http://niku.name/


小野寺大地(おのでらだいち)

北海道大学大学院,一般社団法人LOCAL,Ruby札幌あたりで活動中。普段は複雑ネットワークの研究をしていて,肉チャーと二郎系ラーメンをこよなく愛している。

twitter:http://twitter.com/onodes
facebook:https://facebook.com/onodes


H.Hiro

北海道大学大学院在籍。Ruby札幌,札幌C++勉強会などで活動中。コレクションの要素数を数えるのに便利なライブラリ「multiset」などを作っている。Rubyで好きなものは「ブロック付きメソッド呼び出し」「Domain-Specific Languageの文化」。

twitter:http://twitter.com/h_hiro_


小玉直樹(こだまなおき)

生まれも育ちも札幌のプログラマ。RubyにハマってからはWebアプリを作るのが楽しくて日課になっている。1年ほど前からコミュニティ活動にも参加を開始し,素敵な技術者と出会える日々に感謝。

twitter:https://twitter.com/volpe_hd28v
blog:http://d.hatena.ne.jp/koda_hd28v/


うさみけんた

いまをときめく自宅警備員…だったのですが,Ruby会議の半月前に退職して東京に移住しました。Python札幌などでも活動。セキュリティ&プログラミングキャンプ2011言語クラスチューター。函数型言語の浅瀬で溺れる。

twitter:http://twitter.com/zonu_exe
blog:http://d.hatena.ne.jp/zonu_exe


すずきゆうすけ

札幌市に隣接する風の街・江別市で働く自営業。Ruby札幌にときどき顔を出す。Garage Labsにもときどき出没。プリキュアと朝ドラをこよなく愛し,日々変動する体重に怯えるごくごく普通のアラフォー。

twitter:https://twitter.com/yuskesuzki


みぃお

一般社団法人LOCALで主に活動中。お家でRubyをちょくちょく書いている。男の娘。お仕事はPHPでソーシャルゲームを作っている。

twitter:https://twitter.com/ayako119
homepage:http://miio.info/


永沼智比呂(ながぬまちひろ)

首の長いプログラマー。達人プログラマー読書会を主催したりしていた。Ruby札幌やSapporo.js,アジャイル札幌に参加。Ruby界隈の文化って面白い!

twitter:https://twitter.com/onjiro_mohyahya
blog:http://onjiro.blogspot.jp/


わたなべしゅうじ

札幌在住のプログラマ。札幌Javaコミュニティ代表。Java,Ruby,Python,JavaScriptなどを扱い,ユニットテストが好物。

twitter:https://twitter.com/shuji_w6e/
blog:http://d.hatena.ne.jp/shuji_w6e/


菅井祐太朗(すがいゆうたろう)

北海道から上京して一年。ようやく仕事でRubyを使えそう。Ruby札幌,Asakusa.rb,Yokohama.rbなどに顔を出している。

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blog:http://d.hatena.ne.jp/lncr_ct9a

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