レポート
YouTube 日本語版 08-09年事業説明会―収益化への多様な道筋を用意し,パートナーとの連携を強化
11月25日,東京・大手町の経団連ホールで,「YouTube 日本語版 08-09年事業説明会」が開催された。コンテンツパートナー企業をゲストに迎え,サービス開始から1年半が経ったYouTube日本語版の現状と今後の展開について説明が行われた。
コンテンツID,動画広告,本編動画… 収益化への多彩な展開
まず登壇したのは,Google Inc.のコンテンツ担当副社長であるデービッド・ユン氏。コンテンツパートナーとの連携が着々と進展しているが,そこで大きな役割を果たしているのが「コンテンツID」システムだと紹介。コンテンツIDは,コンテンツパートナーが著作権をもつコンテンツが,YouTubeにアップロードされてないかどうかを自動的に把握するシステム。アップロードを把握した場合には,「ブロックする」(視聴不能にする)だけでなく,閲覧情報を追跡したり,収益化を図るためのオプションが用意されている点が重要だとし,すでに300社以上のパートナー企業があるが,90パーセント以上のコンテンツについて収益化のオプションが選択されていると紹介。コンテンツIDは継続的に改良を加えており,今後もより精度を高めていくと述べた。
ほかにも収益化の手段として,クリックスルーレートの高い動画広告(In Video広告)や,長編(本編)動画の配信,動画再生ページからの購入リンク(Click Buy)などを紹介。さらに今後の課題として,日本発のコンテンツをグローバルマーケットに提供するための道筋をつけること,ユーザインサイトの把握をさらに強化することで企業側がユーザの熱意を活用できるようにすることなどを挙げた。
YouTubeのライブ性,雑誌など他媒体とのタイアップ
コンテンツパートナー企業からは,エイベックス・マーケティング(株),(株)角川デジックス,パナソニック(株)の3社が登壇した。
エイベックスは10月にパートナー契約を結んだばかり。「最近エイベックスではライブの動員数が増加の一途を辿っているが,次々に新たな動画が上がり,“今日と同じYouTubeは明日はない”という点でYouTubeもライブ性を持つ」(エイベックス・マーケティング 前田治昌氏)と指摘。この性質を生かすことにより,ただ動画を配信するだけではなく,コンテンツ育成,スタッフ育成の場としてYouTubeを活用したいと意欲を語った。
コンテンツパートナーとなって約10ヵ月が経過し,豊富な経験をもつ角川デジックスは,角川グループの一員として行ってきた数多く取り組みを代表取締役である福田正氏が紹介。「世界に出ていき,マネタイズするための仕組みはできたと感じている」と述べるともに,アニメはもちろん東京ウォーカーなどの情報系コンテンツでも動画は有効であり,SEOの効果もあると紹介。「動画を中心にしたタイアップやクロスメディア展開は,雑誌はもちろんそのほかの媒体においても高い効果が得られるだろう」と語った。
パナソニック(株)/AVCネットワークス社の和田浩史氏は,これまでのテレビの革新を振りかえりながら現在は第5の変革期だと位置づけ,これからのテレビはただ見るだけではなく,使うものになると説明。ネットワーク機能を融合した一例として,YouTube視聴機能をつけたビエラを紹介した。
この日もう1人のゲストは,社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)の常務理事である菅原瑞夫氏。「なんで私がここにいるのかと思う人もいるかもしれませんが」と前置きをし,JASRACが10月に楽曲利用に関する包括的な利用許諾契約をYouTubeが締結したことを紹介し,動画共有サイトにおける音楽著作権のあり方について説明した。
- YouTube 日本語版
- URL:http://jp.youtube.com/
2008年
- YouTube 日本語版 08-09年事業説明会―収益化への多様な道筋を用意し,パートナーとの連携を強化
- 座談会『Web関連メディアの編集長がWEB業界の2009年を大予測!』 後編
- ポメラNight!BarTubeにて開催 ~メモスタイル革命前夜
- 座談会『Web関連メディアの編集長がWEB業界の2009年を大予測!』 前編
- Java Expert #03『まるごと NetBeans』号 出版記念セミナー 開催
- ニコニコ動画のバージョンアップについても発表!日本の動画サービスの今がわかる―「CNET Japan Innovation Conference 2008~いよいよ本格化する動画ビジネス最前線~」開催
- Yahoo! JAPANが展開する人脈管理・人脈拡大SNS―「CU」開発の舞台裏
- はてなブックマーク2 ──「はてなブックマーク」リニューアル発表会


