レポート

「Spark project 勉強会 SP3」活動報告

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AIR 2.0がリリースされたのでNative Processと戯れる

6人目は,@alumican_net氏。氏はAIR 1.0-1.5の個人的な感想として,⁠AIRアプリからexeを実行できない」⁠多言語のライブラリを取り込めない」⁠ライトなウィジェットにはよい」と言及し,⁠パワー不足が否めなかった」と辛口に評価した。しかし「AIR2.0頑張った」と一転して賞賛。これには会場も笑いに包まれた。

デモでは,Native Processを利用したランチャー,そしてAIRとOpenCVの通信のサンプルを公開した。AIRとOpenCVを通信するのデモは,WEBCamによって得られた映像の上に顔認識でアイコンを重ねるというもの。元来,Flashは重い処理には不向きであり,顔認識などの高負荷な処理をそれが得意なネイティブアプリケーションに任せることで,高速化が実現できる。

また,氏はPTAMを利用したマーカーレスのAR実現を目指しているようだ。これが完成すればFLARToolkit同様,大きな反響を呼ぶことになるだろう。是非期待したい。

図5 @alumican_net氏による,AIRとOpenCVを通信するのデモ

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JSFLを何で書くかについて

7人目は,@flabaka氏。氏は屈指のJSFL使いとして著名で,Flash ProfessionalのJSFLエディタは使いづらいとコメント。特に,コードヒントが出ないことを欠点として,シェアの高いActionScriptエディタ「FlashDvelop」でJSFLを扱うプラグインを開発。これをデモした。

JSFLはJavaScriptを用いる。JavaScriptは型のゆるい言語のため,コードヒントの実装は難しいとされている。まだ開発中ということだが,完成が楽しみなプラグインだ。

Flash CS5ではActionScriptエディターにカスタムクラスコード補完がつくなど,よりFlash Builderライクになって完成度が非常に高い。しかし,JSFLエディターはCS3から手つかずの状態だ。筆者的にも,Flashの次期バージョンではぜひJSFLのエディターにも手を加えていただきたいところである。

図6 @flabaka氏

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Sound and ...

8人目は,@beinteractive氏発表資料はこちら)⁠Spark projectの代表をつとめ,世界的にも著名な氏曰く,⁠いま,音があつい」という。

氏は,マイクから取得した音声データにトゥイーンをかけるデモを実演した。⁠あー」と話すだけで,ゲームの効果音のような面白い効果が得られることに,会場は驚いた様子だった。

デモの解説では,⁠音声からの波形データは結局数値の集まりであり,動画やタイムラインを操作するのと原理的には変わらない」とコメント。これらのソースコードも,Spark projectで公開されるので,コミットされた際には是非中身をのぞいてみると面白いだろう。

図7 @beinteractive氏による,音声データにトゥイーンをかけるデモ

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AIR 2.0でマルチタッチ

最後は,@alternadotin氏。氏は,AIR 2.0で実現するマルチタッチを解説。氏によれば,⁠マルチタッチは取得は簡単だが,管理が大変」として,管理を楽にするクラスを開発したという。氏が開発したMultiTouchSpriteは,当初はとても重く使いにくいものだったが,改めて開発し直し,ArrayをVectorに,dispatchEventは使わない,newはあまり使わないなど,ボトルネックになりやすい部分を徹底的に改善したという。

デモでは,マルチタッチとBox2Dの掛け合わせたコンテンツ,そしてマルチタッチで画像にズームブラーを掛けるといったサンプルを紹介した。

氏は最後に「Flash Player 10.1はインプットがあつい!」とし,⁠GPSやマイクや加速度など,インプット周りがあつくなっているので,おもしろいものが作れるのでは」とコメントした。

図8 @alternadotin氏による,ズームブラーのデモ

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まとめに代えて。Flashの進むべく道

久しぶりの開催だったが,やはりSpark projectらしく,DEEPでGEEKなデモと刺激的なプレゼンテーションだった。

AIR 2.0によってアプリケーションとしての幅が大きく広がったほか,じわじわと浸透しつつあるスマートフォンに対応するAPIもでてきた。今,Flashは大きな転機にきているといえる。その行方は少なからず,開発者にも掛かっているだろう。⁠これからもFlashを盛り上げていきたい」そんな熱意が感じられるSpark projectだった。

なお,当日の様子はUstreamにアップロードされているので,ぜひ閲覧してみてほしい。

著者プロフィール

加茂雄亮(かもゆうすけ)

株式会社ロクナナにて,ActionScriptを伴うFlashコンテンツや,AjaxコンテンツなどRIA開発に従事するフロントエンドエンジニア。テクニカルライターとしての一面を持ち,WEB・雑誌・書籍、媒体問わず執筆。また,イベントやセミナーでの講演など,精力的に活動している。

URLhttp://log.xingxx.com/
URLhttp://rokunana.com/

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