レポート

LinuxCon Japan/ Tokyo 2010 開幕─Linux今後の10年はどうなる?

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MeeGoを使ってこれまでにない「ハイエンドなモバイル」が構築できる─Dirk Hohndel氏

Zemlin氏の紹介を受け,続いて壇上に現れたのはDirk Hohndel氏。IntelでLinuxをはじめとするOSSプロジェクトを多数手がけている人物だ。同氏は「Got MeeGo?」と題した,モバイルLinuxのMeeGoに関するキーノートを行った。

Dirk Hohndel氏。⁠この会場(六本木ヒルズの40階)は非常にすばらしいロケーションですね。でも天気が残念。⁠当日東京は雨)⁠今朝この近所をジョギングしたらずぶ濡れになりました(笑)⁠

Dirk Hohndel氏。「この会場(六本木ヒルズの40階)は非常にすばらしいロケーションですね。でも天気が残念。(当日東京は雨)。今朝この近所をジョギングしたらずぶ濡れになりました(笑)」

MeeGoはLinux Foudationの運営の元,開発が進められているモバイルLinux。母体となっているのはIntelの進めていたMobin,そしてNokiaのMaemoというプロジェクトだ。同氏は「たしかに最初は大企業のプロジェクトから始まり,いまでも開発にIntel,Nokiaを始めとする大企業が入り,当然その利害関係も無いとは言えない」としながらも,⁠本質的には開発の進め方,実装の仕方のいずれもオープンソースプロジェクトそのものだ」と強調。MeeGoのプロジェクトを進めるにあたって,Intel側が最初に条件としたのはLinux Founfdationの指揮下でハンドリングを行う点だったと明かした。⁠この点は非常にうまく行っている」⁠Hohndel氏)⁠

同氏はさらに,コミュニティによってオープンに開発が進められることで,カーネルの中身について企業のエンジニア同士がオープンなMLを使って,その企業の外で会話ができる,⁠プロジェクトの文化」が作られている点に注目してほしいと訴えた。

またMeeGoの技術的なキーポイントとして,コアからUIライブラリまでオープンソースである点を強調した。デバイスによってPDAと大画面TVなどのUIの違いはあるにせよ,基本的には1セットのAPIでクライアントデバイスをまたいで使用でき,あとはImput Methodなどを考えるだけでさまざまなデバイスに対応したソフトウェアが開発できるという。開発環境も,統合SDKとUIの開発にQt Creatorが提供され,大きな抵抗なく開発が進められる環境であることを強調した。

さらに,MeeGoを中心としたさまざまなレイヤに対して,多くのベンダが参加可能だと紹介。アプリベンダ,テクノロジベンダ,デバイスベンダ,チップセットベンダなどが自由に参加でき,さらに自前のAppStoreなども展開できる「大きなエコシステムができている」⁠Hohndel氏)⁠

そして,MeeGoプロジェクト最大の特徴である,Linuxアップストリームへのコミットについて言及した。⁠通常のプロジェクトはオープンソースを使って何かを開発するだけ。でもMeeGoならはソースを使ってさまざまなシステムを開発後、その成果をアップストリームに提供できる。このシステムも完全ではないが,うまく機能している」とのこと。パッチファイルレベルでも,それを提供することでコミュニティのメンバーとテクノロジーを享受できる。これによって,よりハイエンドのモバイルシステムやユーザエクスペリエンスを提供でき,企業が参加するにしてもより高いレベルで関わることができると強調した。

「普通のプロジェクトとはアップストリームとの関係が逆になっているところが興味深いでしょう?」⁠Hohndel氏)

「普通のプロジェクトとはアップストリームとの関係が逆になっているところが興味深いでしょう?」(Hohndel氏)

最後に再びZemlin氏が登壇し,⁠来年のこの場でMeeGoが載った52インチテレビ,タブレット,携帯電話が紹介できることを期待したい」と結び,初日のキーノートは終了した。

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