3D立体写真で見る宇宙

Part.4 HSTの写真にチャレンジ

この記事を読むのに必要な時間:およそ 1 分

星雲星団や銀河の3Dアート作成には莫大な労力が必要です。星数の多い写真では3D処理に数ヶ月を要することもあります。大変な労力を費やすわけですから,その素材には最高の天体写真を選択したいものです。

ハッブル宇宙望遠鏡(HST)は,NASAが宇宙空間に打ち上げた観測用望遠鏡の一つで,地球大気の妨害を受けないことから革命的な解像度の天体写真を撮影できます。まさに人類最高の天体写真と言えるでしょう。しかもNASAの理念により,この写真は自由に利用できる環境にあります。3D処理に莫大な労力を費やすことに何のためらいもないこの素材・・・HSTによる天体写真は著者を虜にしました。

連載最後の今月は,HSTの3D立体天体写真の作例を紹介しましょう。

(1)キャッツアイ星雲

りゅう座にある惑星状星雲(地球からの距離:3000光年)

画像

Credit:NASA, ESA, HEIC, and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)

(2)わし星雲

へび(尾) 座にある散光星雲(地球からの距離:6500光年)

画像

Credit:NASA, ESA, and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)

(3)NGC346

小マゼラン雲中の巨大な星形成領域(地球からの距離:21万光年)

画像

Credit:NASA, ESA and A. Nota (STScI)

(4)AM644-74

かじき座にある美しいリング銀河(地球からの距離:3億光年)

画像

Credit:NASA, ESA, and The Hubble Heritage Team (AURA/STScI)


3D天体写真で見る宇宙はいかがでしたか? 宇宙は広大です。私達の一生なんて宇宙のスケールに比べたら無に等しいものです。日常のトラブルに遭遇した時,3D天体写真で宇宙空間を体験すれば,今抱えている悩みなんかたいした問題では無いと思えるかもしれませんよ。

著者プロフィール

伊中明(いなか あきら)

1957年横浜生まれ。天体アーティスト。1996年9月、画像処理による3D天体写真を初めて発表。創作・執筆活動と並行しながら、「星のホームページ」を運営している。

著書

コメント

コメントの記入