理系なおねえさんはアリですか?―内田麻理香が聞いた理系な女性の理系な人生―

第5回 理系的接客業のススメ お花屋コンサルタント 本多るみさん

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2010年最初の⁠おねえさん⁠はお花屋コンサルタントの本多るみさん。花屋での勤務経験を経て,現在は花屋を目指す人や経営者に向けた通信講座・講演会などを精力的にこなしています。たまたま飛び込んだ花屋の世界。活動を支えているのは,理系で培ったナゼナニ目線とオタク的凝り性?!

本多るみ(ほんだるみ)学生時代の専攻:農芸化学。東京農業大学農学部農芸化学科(現応用生物化学科)卒業。在学中よりアルバイト契約で生花店に勤務しチーフ・店長へ。途中いったん休養するも11年勤務後出産退職。療養を機にインターネットで情報提供を始め,1000人以上の相談に乗る。現在,生花店コンサルティング・生花店運営通信講座・Webスキル講師を行う他,⁠ふつうに花のある,おうち」を広める活動(ウェブサイト/ブログ運営・講演・⁠お花の会」等)を行う。

本多るみ(ほんだるみ)

花への愛を伝える濃いサイト

今回の取材のきっかけは,担当編集者さんが見つけてきた本多さんのサイトでした。開いてみると,そこにはとっても「濃い」ものが……!そしてかなり親近感を覚える内田。

――Webサイトを拝見して,すごく充実しているな,と。こういう言い方だとナンですが,本多さんは相当の「お花オタク」ですよね。愛が溢れている。ちなみに私の使う「オタク」は褒め言葉ですので。

本多「自分でも,めちゃくちゃオタクだと思います(笑)⁠

――好きで作っているということがサイト全体から伝わってくるんですよね。Webの黎明期ってこういった趣味に特化しているサイトが多かったと思います。私も,もともとWebから活動を始めたので,何か近いものを感じるんですよね。でも,本田さんのサイトは趣味に特化しているだけでなく,きちんと見る人のことも意識されていている。

本多「ありがとうございます。私も内田さんの経歴を拝見して,似たようなところからスタートしているなあ,と思っていたんです」

内田が科学コミュニケーターとして活動し始めたきっかけも,一つのサイトからでした。私は苦手な家事を少しでも面白くできないか,と考えて,サイト制作をスタートしたのですが,本多さんの場合は??

――このサイト自体はいつ頃どういったきっかけで制作されたんですか?

本多「2005年です。ちょうど過労で花屋を休養していた時期でして。店頭に立っていたときに常々伝えたかったことや思っていたことを発信する良い機会かなと。根を詰めて作っていたので,結果的に療養になったかどうかは微妙ですが(笑)⁠

――特に接客業ですと,まとまった時間を確保することはなかなか難しいですものね。お仕事をする過程で,常々思っていたことがあった,と。

本多「はい。毎日毎日お客さまから同じような質問をされていて,なんでこういう質問が絶えないんだろう? と疑問だったんです。休養で時間ができてから,本屋やサイトで花に関する情報を見たり調べたりしてみたら,確かに難しい,マニアックすぎる情報しか載っていないんですね。じゃあ自分で発信してみようということでサイト制作に踏み切りました」

――具体的にはどのような質問があったのですか?

本多「どれくらいの量の水をどのくらいの頻度であげるのか,お祝いに適した花は…,といったことですね。これを毎日,毎日」

――確かにお花を買う私たちが知りたい。基本の部分ですね。

本多「なぜこういう質問が絶えないかというと,本やサイトを見ると,載っていることがプロ向けなんです。せっかく花が好きで知りたいという気持ちがあっても,敷居が高くて難しすぎる。そこをなんとか埋めることができないかな,と。内田さんのカソウケンも同じコンセプトですよね?」

――まさにそれを目的に試行錯誤しています。普通の感覚の人にいかにわかりやすく伝えるか,ですよね。

現在はお花屋さんではなく,このサイトに記されているような内容を基としてコンサルタントやアドバイザーのお仕事を中心にされているのですね。

本多「はい。今の仕事のきっかけの一つがこのサイトなんです。サイト開設の1年後くらいから,ポツポツと花屋さんから相談メールをいただくようになりまして。そういった花屋さんへのアドバイスを中心に仕事をしています」

お花屋さんを志すとは,もしかして可憐な少女時代を送ってこられたのかしら? と思いきや…

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著者プロフィール

内田麻理香(うちだまりか)

サイエンスコミュニケーター。東京大学工学部広報室特任研究員/東京大学大学院情報学環・学際情報学府博士課程1年。身近な科学を伝えるために各種媒体で活動中。

URLhttp://www.kasoken.com/

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