情報処理技術者試験シリーズ平成28年度 ネットワークスペシャリスト合格教本

[表紙]平成28年度 ネットワークスペシャリスト合格教本

紙版発売

A5判/624ページ/CD1枚

定価3,278円(本体2,980円+税10%)

ISBN 978-4-7741-7954-4

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書籍の概要

この本の概要

「ネットワークスペシャリスト」試験対策のテキストです。幅広い午前問題の出題範囲をカバー。文面だけでは理解しづらい技術の仕組みなどは豊富な図解で解説しています。難関の午後問題対策として,問題文の分析とポイントのつかみ方を徹底解説。過去問の中でも重要テーマからの出題を題材に長文問題への対応力を身に付けられます。見落としがちな午前I分野の確認用として,試験対策問題集を別冊で添付しました。付属の学習ソフト「DEKIDAS-2」(CD-ROM)は,午前I・IIの両方の問題を用意。自己採点機能も付いて苦手克服や直前対策に役立ちます。

こんな方におすすめ

  • ネットワークスペシャリスト試験を受験される方

著者の一言

ネットワークスペシャリスト試験は,オンライン技術者試験(昭和63年),ネットワークスペシャリスト試験(平成6年),テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験(平成13年)の系譜に連なるネットワークカテゴリ最高峰の資格試験です。
資格を取得する目的の1つに,自分の力量を客観的に証明し,正当に評価されたいという理由があります。そうであれば,受験する資格は慎重に選択する必要があります。資格試験の位置づけは世の中で相場が決まっており,どれだけの難関資格であろうと知名度の低い資格であれば自分の欲する評価は得られないでしょう。他者評価など気にしない資格マニアでなければ,できるだけコストパフォーマンスのよい(支払った努力に見合うだけの見返りが得られる)資格を取得するべきです。試験対策というのは,お金もかかりますし,肉体的・精神的にも消耗します。投資は優良な資格に集中させるのが賢明なキャリア戦略といえます。
かといって,資格バブルの一時期に見られたような「楽に取れた割には評価の高い」資格は淘汰の波間に消え,もうありません。現在は,適切な自己研鑽を行った人だけが取得できる真っ当な資格が,きちんと評価される枠組みが整いました。その意味において,ネットワークスペシャリストは手堅い選択です。そもそもIT系資格の中で唯一の国家資格であり,高いステータス性を誇る情報処理技術者試験ですが,その中でもネットワークスペシャリストは難関資格として高名です。ベンダ資格にまで視野を広げても,CCAなど特殊なものを除いて最難関の資格であるといえるでしょう。
それだけに,資格取得後の特典は多種多彩です。多くの企業が一時金や資格手当を用意していますし,弁理士試験などの国家試験で試験科目の一部免除が受けられます。また,学生の場合は資格取得による単位の認定や,入学試験時における優遇制度を設けている学校があります。
もちろんこれだけの評価が得られる資格ですから,合格のハードルは高く,対策の道のりは長いですが,やりがいのある行程です。
その最初のステップに本書が役立てば,これに勝る喜びはありません。

目次

  • 受験のてびき
  • 付属CD-ROMの使い方と注意事項

第Ⅰ部 知識のまとめ -午前Ⅱ,午後Ⅰ・午後Ⅱ問題対策-
第1章 ネットワークの基礎知識

  • 1.1 プロトコル
  • 1.2 OSI基本参照モデル
  • 1.3 ネットワークの種類
  • 1.4 集中処理と分散処理
  • 1.5 トラフィック理論
  • 1.6 待ち行列理論
  • 章末問題

第2章 符号化と伝送

  • 2.1 音声信号の符号化
  • 2.2 画像信号の符号化
  • 2.3 符号化したデータの伝送①同期制御
  • 2.4 符号化したデータの伝送②ベーシック手順
  • 2.5 符号化したデータの伝送③HDLC
  • 2.6 回線制御装置
  • 2.7 誤り制御
  • 章末問題

第3章 LANとWAN

  • 3.1 LANとWAN
  • 3.2 物理層の規格
  • 3.3 ネットワークトポロジ
  • 3.4 データリンク層の規格
  • 3.5 データリンク層の接続機器
  • 3.6 ネットワーク層の接続機器
  • 3.7 VLAN
  • 3.8 トランスポート層以上の層の接続機器
  • 3.9 無線LAN①
  • 3.10 無線LAN②
  • 3.11 WANで使われるプロトコル
  • 3.12 アクセス回線
  • 3.13 光ファイバによる通信
  • 章末問題

第4章 インターネットの技術

  • 4.1 インターネット技術の基本
  • 4.2 IPの基礎知識
  • 4.3 IPアドレス
  • 4.4 IPアドレス枯渇問題に対する技術
  • 4.5 IPv6
  • 4.6 データリンク層との接続
  • 4.7 TCPとUDP
  • 4.8 TCPの伝送制御
  • 4.9 ルーティング技術
  • 4.10 名前解決及びアドレス管理技術
  • 4.11 メール関連のプロトコル
  • 4.12 HTTP
  • 4.13 その他のアプリケーション層プロトコル
  • 4.14 仮想化の技術
  • 章末問題

第5章 信頼性向上

  • 5.1 RASIS
  • 5.2 耐障害設計及び性能管理
  • 5.3 バックアップ
  • 5.4 ストレージ関連技術
  • 5.5 ネットワーク管理技術
  • 5.6 アウトソーシングサービス
  • 章末問題

第6章 セキュリティ

  • 6.1 暗号化
  • 6.2 認証システム
  • 6.3 ディジタル署名
  • 6.4 コンピュータウイルス
  • 6.5 LANにおけるセキュリティ対策技術
  • 6.6 ユーザ認証におけるセキュリティ対策技術
  • 6.7 公共回線におけるセキュリティ対策技術
  • 6.8 セキュリティ関連規格
  • 章末問題

第Ⅱ部 長文問題演習 -午後Ⅰ・午後Ⅱ問題対策-
午後問題の傾向&対策

午後Ⅰ問題の対策

  • 1 迷惑メール
  • 2 eラーニングシステムの増強
  • 3 検疫ネットワーク
  • 4 無線LANとIEEE 802.11n
  • 5 ネットワークの評価
  • 6 タイムサーバ
  • 7 遠隔地バックアップ
  • 8 ネットワーク設計と運用
  • 9 Webシステム

午後Ⅱ問題の対策

  • 1 フォレンジックシステム
  • 2 SIP,RTP関連
  • 3 サーバの移設
  • 4 標的型メール攻撃
  • 5 無線 LAN
  • 別冊付録 高度試験共通 午前Ⅰ確認問題集

著者プロフィール

岡嶋裕史(おかじまゆうし)

中央大学大学院総合政策研究科博士後期課程修了。博士(総合政策)。富士総合研究所勤務を経て,関東学院大学准教授・情報ネットワーク論担当,同大学情報科学センター所長(現職)。
ISMS審査員補,ネットワークスペシャリスト,情報セキュリティアドミニストレータ,第一種情報処理技術者,その他。
著書:「ITパスポート合格教本」「情報セキュリティスペシャリスト合格教本」(技術評論社),「セキュリティはなぜ破られるのか」(講談社)ほか多数。