ゲームデザインプロフェッショナル ー 誰もが成果を生み出せる、『FGO』クリエイターの仕事術

[表紙]ゲームデザインプロフェッショナル ー 誰もが成果を生み出せる、『FGO』クリエイターの仕事術

A5判/352ページ

定価(本体2,480円+税)

ISBN 978-4-297-11645-3

電子版

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書籍の概要

この本の概要

本書は,おもしろいゲームをつくれるようになりたい,すべての人に向けた書籍です。誰もが身に付け,そして実践できるゲームデザインのノウハウがここにあります!

こんな方におすすめ

  • ゲームデザイナーを目指す学生や新人さん,駆け出しのゲームデザイナー

「はじめに」より

20年分のノウハウを,この1冊に

本書は,おもしろいゲームをつくれるようになりたい,すべての人に向けた書籍です。

ゲームをおもしろくするのは,「ゲームデザイン」です。
本書は,20年以上にわたってゲーム業界の最前線に立ち続ける現役のゲームクリエイターが,日々現場で実際に役立てているゲームデザインのノウハウを,誰にでも再現可能なやり方で紹介していく「ゲームデザインのマニュアル」ともいえる内容で構成しています。
どんなゲームにおいても実践でき,確実に成果へとつなげることのできるやり方です。

「そんな嘘みたいな話,本当にあるのか?」

もしかしたら,そう思われるかもしれません。
ですが,本当に存在します。
ゲームデザインのノウハウを,筆者が実際にどのように活かし,成果へつなげてきたか簡単に紹介します。

『Fate/Grand Order』,全世界一位を獲得する

2015年7月30日に配信開始されたスマートフォン向けRPG『Fate/Grand Order』は,リリース当初,連日のように非常に大きなトラブルに見舞われ,危機的な状況にありました。
そんな状況の中,筆者はプロジェクトに参画することになりました。 ゲーム業界に入って以来,『KINGDOM HEARTS』シリーズや『DISSIDIA FINAL FANTASY』など家庭用ゲーム機でのゲーム開発畑をずっと歩んできた筆者にとって,当時スマートフォンのゲーム開発はおろか,運営型のタイトルにすら携わった経験がありませんでした。
それどころか,スマートフォン向けゲームを遊んだ経験もほとんどなく,開発者としても,ユーザーとしても,スマートフォンに関する知識が皆無の状態でプロジェクトに参画しました。
連日連夜トラブルが発生し,一刻を争うような危機的状況の中,開発の総責任者として事態の収拾にあたることを託されました。
しばらくして,リリース直後から続く困難の時期を乗り越えた『Fate/Grand Order』は,その後,日本のみならず世界各国でも多くのプレイヤーに遊ばれ,年間売上ランキングで全世界一位を獲得するほどの巨大なタイトルへと成長を遂げました。
その間,特にリリース直後の困難な状況を乗り越えるにあたって筆者が注力していたのは,「本来ゲームデザインとしてこうあるべきこと」がそうなっていない箇所をひとつずつ洗い出し,優先順位を決め,ひとつずつ解消していくことです。
筆者が家庭用ゲームの開発で培ってきたノウハウを,それまでとはまったく異なるスマートフォンの運営型タイトルの環境で,再現し,実行していったのです。
自分のなかでマニュアル化されていたゲームデザインのやり方にのっとって,ゲームをおもしろくすること,そして,ゲームデザインを収益に結びつけることの両軸を実践していきました。
当時もしそのノウハウを持っていなかったら,知識と経験の不足から,なにもできずに終わっていたかもしれません。それくらい,本書のノウハウが果たした役割は大きいものでした。

あらゆるジャンルで,必ず役に立つ

ノウハウの再現性という観点では,本書で掲げるゲームデザインのやり方は『Fate/Grand Order』だけにとどまらず,多種多様なゲームジャンルでも成果を生み出してきました。
筆者は近年,「AR」「VR」「アーケードゲーム」「ボードゲーム」「リアル脱出ゲーム」など,さまざまなゲームジャンルに携わってきました。
そのどれもが筆者にとってははじめて携わるジャンルばかりでしたが,それぞれにおいて大きな成果と反響を得ることができました。
まったくやったことのないものに立て続けに挑戦し,結果につなげていくうえで,自分の中でマニュアル化されていたノウハウが果たした役割は非常に大きいものでした。
20年以上かけて徐々にノウハウを積み上げ,さまざまなゲームジャンルで実際に成果につながる実績を持ち,今なお最前線で日々役立ち続けているのが,本書で紹介するゲームデザインのやり方です。

第1章『ゲームデザインに才能はいらない』では,ゲームデザインとはセンスや才能といったものに頼ることなく実践していくものであることを紹介します。
第2章『ゲームデザイナーの「本当の仕事」』では,ゲームデザインのやり方を正しく知るために,それを担う「ゲームデザイナー」について理解していきます。
第3章『ゲームにおもしろさをもたらす,ゲームデザイン術』では,誰にでも実践できるゲームデザインのやり方を学びます。
第4章『ゲーム開発を成功に導く,リーダーシップ術』では,ゲームをおもしろくするために活かせるさまざまなツールを,必要となる状況別に紹介します。
第5章『ゲームデザイン力を高める,レベルアップ術』では,ゲームデザインを行う自分自身の育て方を,具体的な勉強法とともに紹介します。
第6章『ゲームデザイナーとしての戦いに挑む』では,手に入れたノウハウをどうやって活かし,身につけていくかを紹介します。

第1章と第2章は,ゲームデザインの知識や経験がない方でも,ゲームデザインとは何かやゲームデザインを行う際の心構えといったことがわかるよう,基礎的な内容で構成しています。
第3章からは,実際のゲームデザインの現場ですぐ役に立つ,具体的なテクニックを紹介しています。
本書の内容で中心となるのはあくまで,実戦で実際に使える,ゲームをおもしろくしてするためのやり方です。基礎知識の説明については最低限の内容にとどめています。
ですので,ゲームデザイン未経験の方は第1章から読み始めることをおすすめしますが,ゲーム開発やゲームデザインの基礎的な知識をすでに持っている方であれば,ぜひ第3章から読み進めてみてください。

ゲームデザインのプロフェッショナルを目指す

本書の内容はすべて,ゲームデザインに携わる現役のクリエイターが現場で実践する活きた内容のみによって構成されています。そしてそれを,誰にでも実践可能にするやり方として紹介しています。
誰もが「ゲームデザインのプロ」になれる本,それが本書『ゲームデザインプロフェッショナル』です。

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ゲームデザインってどんな仕事なの?
「ゲームデザイン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? ふだんからビデオゲームやボードゲームをプレイしている方にとっては馴染み深い言葉かもしれません。

目次

ゲームデザインに才能はいらない

  • ゲームデザインは「マニュアル」が8割
  • 既存のゲームデザイン学習法は通用しない

ゲームデザイナーの「本当の仕事」

  • 「おもしろいゲームを考える仕事」という誤解
  • チームメンバーを導き,ゲームをおもしろくする
  • 「一貫性」でおもしろさの“掛け算”を生み出す

ゲームにおもしろさをもたらす,ゲームデザイン術

  • ゲームを確実におもしろくする5つのステップ
  • (1)「ゴール設定」からすべては始まる
  • (2)「アイデア出し」の確実性を引き上げる
  • (3)「発注」で想定以上の成果を引き出す
  • (4)「実装」の要はコミュニケーション
  • (5)「調整」がゲームの生死をわける

ゲーム開発を成功に導く,リーダーシップ術

  • ゲームデザイナーに求められる4つのリーダーシップ
  • (1)「おもしろさの客観視」が説得力につながる
  • (2)「すばやい意思決定」で確実に前進させる
  • (3)「問題解決」の選択肢を増やす
  • (4)「コミュニケーション」は常にゴールを見据える

ゲームデザイン力を高める,レベルアップ術

  • レベルアップの基礎となる3つの能力
  • (1)ただ遊ぶだけでは身に付かない「ゲーム力」
  • (2)思考と出力で考える「言葉力」
  • (3)80点を100点に近づけるための「自分力」

ゲームデザイナーとしての戦いに挑む

  • 「マニュアル化したノウハウ」を武器に実戦に挑む
  • 「才能のいらないやり方」の先にあるもの

著者プロフィール

塩川洋介(しおかわようすけ)

ゲームデザイナー,クリエイティブディレクター
ディライトワークス株式会社クリエイティブオフィサー
大阪成蹊大学芸術学部客員教授
2000年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)に入社。2009年からSQUARE ENIX, INC.(北米)に出向。帰国後,スクウェア・エニックス・ホールディングス,Tokyo RPG Factoryを経て,2016年より現職。携わったゲームに『Fate/Grand Order』『Fate/Grand Order Waltz in the MOONLIGHT/LOSTROOM』『KINGDOM HEARTS』『KINGDOM HEARTS II』『DISSIDIA FINAL FANTASY』『いけにえと雪のセツナ』などがある。
監訳書に『「レベルアップ」のゲームデザイン —— 実戦で使えるゲーム作りのテクニック』『ゲームデザインバイブル 第2版 —— おもしろさを飛躍的に向上させる113の「レンズ」』などがある。
Twitter:@y_shiokawa